日本酒についてのうんちく

酒屋に行くと最近は若い人の方が購入するという話を聞きました。
日本酒のことについて少し書きたいと思います。

日本酒は精米した米に麹菌をかけて、麹をつくり、タンクに水と乳酸と麹、酵母と蒸米を入れ仕込む。これが酒母(しゅぼ)と呼ばれる状態となり、更に発酵タンク内に水、蒸米、麹、酒母を仕込み、醪(もろみ)の状態で発酵させる。醪が発酵を完了させると、味を見ながら搾りを行うことで原酒と酒粕に分離させる。搾って最初に出てくる酒を「あらばしり」、中頃を「中組汲み」と呼ぶ。これを火入れをおこなうか行わないかで、「生酒」※酵母が活動しているため要冷蔵か、「火入れ」※常温でも味の変化が少ない、長期に冷暗環境で保管したものを「熟成古酒」、「貴醸酒」※仕込み水の代わりに清酒で仕込んで熟成させたものもあります。

ここまでだけでも、かなり情報過多ですね。
お店で売っているお酒のラベルにも、色々な情報が書かれており、
「純米大吟醸」:精米歩合が50%以下のもの、米と米こうじのみで醸成
「純米吟醸」:精米歩合が60%以下のもの、米と米こうじのみで醸成
「本醸造」:精米歩合が70%以下のもの、米と米こうじ、醸造アルコールで醸成
・日本酒度:+にいくほど糖分が少なく辛口な味わい、-にいくほど糖分が多く甘口
・酸度:有機酸の含有量を示している。多いほど酸味、うま味があることになる
・アルコール度数:15%~17%が一般的。20%だと加水をしておらず原酒である場合がほとんど。清酒はアルコール度数が22%未満と決まっている。
・使用米:地域によってとれる米の銘柄が違うように、日本酒に使用されている米の銘柄も多種多様存在しており、酒造好適米、酒米と呼ばれている。
「山田錦」:兵庫県で開発された品種。山田穂と短稈渡船を人工交配させた品種。酒米のシェアNo.1。
「五百万石」:新潟県で開発された品種。新200号と菊水を交配させた品種。
「美山錦」:たかね錦の突然変異でできた品種。
「出羽燦々」:山形県で開発された品種。美山錦を母に花吹雪を父にした系統。
「雄町」:山田錦や五百万石のルーツとなった品種。
「愛山」:山田錦と雄町を祖父母にもつ系統。
・杜氏(とうじ):酒づくりの最高責任者でその蔵の味を決める存在。杜氏によって、酒の味の方針が変わるため、代替わりすると味が変わることが多いが、若い杜氏のネットワークにより新しい造り方によって、今までにない味わいになることがある。

・4合瓶(しごうびん、よんごうびん):尺貫法で1合は約180mlであるため、4合で約720ml。
・1升瓶:10合のため、1800mlである。4合瓶の約2倍の値段であるが、容量は2.5倍であるため、多く飲む人には1升瓶の方がお得。ただし、生酒等の場合は開栓後、酸化や発酵のため、味が変わるため、冷蔵庫での保管が必須。早く飲み切る必要もあるが、味が変化することを楽しむこともできる。

飲み方も色々ありますね。熱燗やぬる燗(常温ではなく40℃くらい)、冷酒(冷蔵庫保管)、雪冷え(5℃くらいにキンキンに冷やしたもの、専用の冷蔵庫が必要、飲んでいるうちに温度が上がってくるので、保冷カップおすすめ)。飲み容器も色々ありますね。ガラス、陶器、とっくり、おちょこ。色々な飲み方で楽しめるのも日本酒の醍醐味ですね。

飲みすぎにご注意を。



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