ソニーの戦術の誤り。WALKMAN NW-A105のレビュー
ソニーのストリーミングサービス対応WALKMANのa100シリーズの主な売り言葉としては、
スマホのサブとして使うことで電池の消費を抑えられる。
側面の物理ボタンを使うことで曲の切り替えが容易。
abdroid搭載なので音楽再生以外にも使える。
といったものが並んでいる。どれをとっても決め手に欠け「スマホでいいじゃないか」と言われても仕方ないように感じる。
今回実際にA105を購入してみて、どうだったか、なぜ決め手に欠けるセールストークが広がっていたのかについて考える。
おそらく、セールストークが決め手に欠けたのは最近のWALKMANをどの方向性で売るのかが定まっていないからではないかと思った。
より具体的に言うと、初代から受け継がれる「音楽を持ち歩く」というコンセプトと最近の「高音質」のどちらで売るのかが定まっていない。
実際に使ってみて感じたのは、野外におけるa105は正直スマートフォンと変わらない。もし、WALKMANの購入を検討していて使用用途が主に外出先での使用ならば同じ金額を高性能のノイズキャンセリングイヤホンに使ったほうがいいと思う。
現代の技術で音質面でスマートフォンと差別化を図るのは難しく、できたとしても周囲に雑音があったり周りに注意を払いながら聞き分けられるレベルで差別化は出来ていない。
一法でWALKMANが真価を発揮するのは、そこそこ静かでリラックスして音楽に集中できる自室での仕様だと思った。
自室のような環境であればWALKMANのアップスケーリング機能が威力を発揮し決して安くないWALKMANという買い物にも満足ができると思う。(そういった意味で家電量販店はWALKMANを売る場所として適切ではないと思う)
正直、「音楽を持ち歩く」というコンセプトはカセットからMP3の時代を経てストリーミングに至ることで、その役割を終えたと思う。
だが、音質の追求に関してはまだ勝ち目はあり、値段の価値はあると思った。
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