ゴジラS.Pの面白さを考える。
3月の末から地上波とNetflixで放送・配信されているアニメシリーズ、ゴジラS.Pは史上三度目のゴジラのアニメ作品です。4月15日現在で4話の配信がされていますが、これがとても面白いので具体的にどのあたりが面白いかについて書いていこうと思います。
集中して観れる
面白いから集中して観るのか、集中して観るから面白いのかは分かりませんが、ゴジラSPはとても集中して見れる作品です。
きっと、作りがいいから集中して観れる。集中して観れるから作りの良さに気づく、という好循環が生まれているのだと思います。
「ゴジラSPは集中して観れるから面白い」と結論づけても良いのですが、それでは「面白いから面白いんだ」と言っているのと変わらないのでもう少し掘り下げてみようと思います。
なぜ集中して観れるのか?
集中して観ることができる理由としては以下のものがあると思います。
1 テンポがいい
2 見ていて気まずくならない
3 小さなこだわりが多い
テンポがいい
ゴジラSPの1話で印象的だったのは、滔々とした長台詞です。そのセリフ自体はストーリー上の意味があるような無いようなと言った感じなのですが、そのセリフの中に入っている「既知の情報」が目の前の少し不思議な状況の中で語られることでストーリーの中に入り込みやすくなっているような感触がしました。
他のシーンでも幾つかの事件が同時に起こっており、それらを連続して見せてくることで退屈する暇を与えてこないなどの工夫を感じました。
見ていて気まずくならない
アニメでも小説でも、キャラクターが突っ走ってなんだか見ていて恥ずかしくなるようなシーンがあると思います。どちらも不特定多数を相手に同じものを展開しているわけで、誰もが同じテンションで見たり読んだりしているわけであ無いので「この主人公は、なんでこんなに熱くなってるんだろう?」と思ってしまうのもある程度は仕方ないことだと思いますし、あるいはゴジラSPに関してもたまたまキャラクターのテンションが自分に合っているだけかもしれませんが前述したような恥ずかしさを感じることは少ないです。
その理由としてはメインの人物が全員理路整然と考え、行動しているところにあると思います。
全員が理路整然と行動しているだけだと、予定調和なストーリーになってしまうような気もしますが、それでも予想を超えてくれるのがゴジラSPの魅力です。(どちらかと言えば脚本を担当した作家の円城塔先生の力でしょうか?)
一見脳筋のキャラクターも理路整然と物事を考えて行動できる人物ですし(周りのせいで常識枠になっているけど)。
小さなこだわりが多い
ゴジラSPの舞台設定は2030年の千葉県です。大まかに分けると近未来という分類になると思いますが、2030年ならなんとなく想像できそうな気がしてきます。
直前で2030年なら想像できる気がする。と書いてみたものの2013年の自分に今の状況を想像できたかと言われると微妙な気がします。10年後は言い当てることはできないが提示されたものの採点ならできるといった期間でしょうか?
そして、ゴジラSPではこの10年での変化のバランス感が優れていると感じました。
例を挙げると1話冒頭で出てきたドローンで浮かせる灯籠であったり、主人公のPCの容量が4PBだったり。
まとめ
ゴジラSPは上記のような要素によって視聴者が集中してみれるように作られており、集中して観ることで細かい画面のこだわりに気付けてより集中して観るという循環が生み出せています。
ここでは、集中してみれる理由という部分に限定して書きましたがゴジラSPの魅力は当然それだけではありません。ぜひ実際に観てなぜ面白いのかについて考えていただけたらと思います。
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