香港ぶらぶら探索(海外旅行記1 東京⇄香港 2014.1.18-20②)
①の続きです。①はこちら↓
やっちまった・・・朝の戦い
なんだか嫌な予感が全身を襲い、ベッドから飛び起きました。時計は朝7時半を過ぎていました。ああ、やっちまった…。もちろん、目覚まし時計は二重三重にもかけましたし、朝食のことも考えて6時には起きる予定だったのですが・・・。どれだけ言い訳を並べても、コンクールの集合時間は9時なのです。速攻でシャワーを浴び、荷物をパックした後、本番スーツに着替え、ホテルのチェックアウトへ。受付の人から「お客様!ご朝食は!?」のようなことを聞かれたような気がしたのですが、焦っていてよく聞き取れず、平謝りをしてホテルを後にし、コンクール会場へ大急ぎ。明るくなった香港島のビル群は、深夜に見た時よりも一層威圧感があり、あっけにとられてしまいました。幸い会場から近いところにホテルをとっていたので、すぐに会場を見つけ、集合時間5分前に到着しました。
↑部屋からの風景。この1枚だけ撮れました。
いざコンクールへ
受付を済ませ、係の方の連れられて、そのままウォームアップ室へ。その後、緊張する間もなく、本番。プログラムは、モーツァルトのピアノソナタ第3番より抜粋、スクリャービンのピアノソナタ第5番などで合計20分ほど。(参考までにYouTubeのリンクを…。)
↑モーツァルト:ピアノソナタ第3番 変ロ長調 K.281
↑スクリャービン:ピアノソナタ第5番 Op.53。リヒテルの演奏です。
コンクールという舞台ではありましたが、初めての日本以外での演奏。感無量でした・・・結果は後日メールで送られるということで、完全に解放された自分は会場を後にし、事前に調べていたコインロッカーにキャリーバッグを預けて、まずは香港島・中環エリア近辺を歩いてみることにしました。
香港島の高層ビル
香港島は香港の南に位置する島で、僕のいた中環エリア近辺はビジネス街となっています。有名な「100万ドルの夜景」を生み出しているのもこの中環エリアです。
↑香港島の地図。
見渡す限り高層ビルで、まるで東京・丸の内エリアがずっと続いているかのようでした。また、街のあちこちに銀行が多くあるなと感じました。金融において重要な場所でもある香港ならではの光景なのかもしれません。
↑香港島の中環(Central)駅周辺より
そんなビル群をぼーっと歩いていると、偶然露天通りのようなエリアに遭遇しました。そこでは魚や野菜、調味料などが売られていて、商売をしている人々も活気に溢れており、まるで上野のアメ横を歩いているようでした。あらかじめ行く場所を決めるのもいいけれど、何も調べずに偶然なにかに出会い、驚くのもいいなとこの時に感じ、この経験が後の自分の旅行中の行動パターンを決めるきっかけとなりました。
↑日本でもお馴染みのお店も…。
古き香港の残る九龍エリア
中環をひとしきり見た後、香港島の他のエリアに行くか、九龍エリアに行くか迷い、結局九龍へ行くことにしました。
↑九龍エリア。海を挟んで下にちょこっと見えているのが香港島です。
香港島から九龍エリアに行くためには、ヴィクトリア・ハーバー(Victoria Harbour)という海を越えなければなりません。海上からだとスターフェリー(Star Ferry)という船、海底にはトンネルがあるのでバス、車、地下鉄などの手段があり、僕は地下鉄を使いました。
九龍のエリアはショッピング街や下町がたくさんあるエリアで、まるで香港映画の世界に入ったような雰囲気です。
↑九龍エリアより。この感じ、最高です。
ずっといれる尖沙咀(Tsim Sha Tsui)
露店やデパートなどいろいろウィンドウズショッピングをしていると、時間が経つのは早いもので、香港の空も夕暮れになってきました。やはり香港に来たからには、ビクトリア・ハーバーの「100万ドルの夜景」を見ずには帰れません。ただ、日中にビクトリア・ハーバーを見たとき、なんとなくモヤがかかっているような気がして、少々不安でした。
香港の夜景は主に二つの場所から観ることができ、香港島の太平山(Victoria Peak)に登って上から見下ろすか、九龍エリアの南に位置する尖沙咀(Tsim Sha Tsui)にあるアベニュー・オブ・スターズ(Avenue of Stars)から海越しで見る方法があります。僕は九龍にいたので、尖沙咀でスタンバイ。少し海沿いを歩いてみると、ジャッキー・チェンをはじめ、様々な香港映画スターを記念した銅像や手形があったり、香港文化中心(Hong Kong Culture Centre)という音楽ホールがあったりと、文化も人も集中しているエリアだなと感じました。また、このエリアには、日本でもお馴染みのデパート「そごう」や「イオン」もあります。
↑こんなかわいいキャラクターもいました。
そして夜、少しずつ香港島のビルのネオンが輝き出し、100万ドルの時間。やはり少しだけモヤがかかっていましたが、それでも充分に美しく、幻想的な光景に釘付けとなりました。
↑当時の自分と香港の夜景。他にもたくさん撮ったはずなのですが、どこかへいってしまいました…。
またな、香港
帰りの飛行機のフライトの時間が近づいてきました。とても短期間の滞在でしたが、これだけでも香港が好きになりました。もっと英語がうまくなったら戻ってくるぞと心に誓い、香港国際空港へ戻りました。
さて、空港に到着し、キャセイパシフィックのカウンターを確認しに電光掲示板に行くと・・・。
多っ!!!!!
流石アジアのハブ空港と言われるだけあり、とんでもない数のフライトがあります。
そして、キャセイパシフィック航空チェックイン。不思議なことに、たった二日の滞在で、外国語に対する恐怖は無くなっていました。出発前のあの汗かいた不安は何だったのか。問題なくチェックインが済み、空港のレストランで時間をつぶして待っていました。
↑待ち時間に香港空港で食べた「Hokkaido Ramen」
そしてフライト。偏西風の影響で、日本から香港へは向かい風で5時間半かかりますが、帰りは追い風なので4時間ちょっとで着きます。キャセイパシフィック航空の機内もとても過ごしやすく、爆睡。あっという間に東京に着きました。
成田空港に着いたのは朝6時過ぎ。香港との時差は1時間しかないので、時差ボケもなく、いつも通り過ごせました。滞在中に恥ずかしいこともたくさんありましたが、とても印象的で刺激的な初海外旅となりました。
西村翔太郎 Shotaro Nishimura
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