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写真展星野道夫 悠久の時を旅する

 先日家族でこちらに遊びにいってました。京都の大丸です。3歳の子どもは走り回っていました(笑)。あとは、グリズリーが鮭を食べてる写真をみて「いくら食べてる」って言ってましたね。
 山と渓谷という雑誌があるんですが、そこの特集の中にテント泊のときに何を持っていく?という内容があって、そこにある方が「旅をする木 星野道夫」を持っていくということを書いていました。それが星野さんとの出会いでしたね。「旅をする木」、何度読んだことだか。一つ目の「新しい旅」は私にとって大きな影響を与えています。星野さんは1996年8月8日、カムチャッカ半島でヒグマの事故によって、亡くなっています。


感想

あんなにメモしてたのあなただけ

 奥様に言われました(笑)。でも、このとき思ったこととか、感じたこと、そこに書かれている文章を忘れたくないんですよね。もう1回これるならいいかもしれないけど、無理なんで。写真NGなのでスマホにメモしまくってました。星野さんの写真はもちろんなんですけど、それだけじゃなくて文章がいいんですよ。風化しない。というわけで、写真展にあった言葉をいくつかご紹介。

お気に入りの言葉

「いつも、いつも、遅く生まれ過ぎたと思っていた。
~中略~
が、今私の前を、カリブーの大群が何千年前と変わりなく旅を続けているのを見て、何かに間に合ったような気がしたのである。」

「それは、こんな地の果てと思っていた場所にも人の生活がある、というあたり前にことだった。
~中略~
だれもがたった一度のかけがえのない一生を生きる、ということだ。世界はそのような無数の点で成りたっている、ということだ。」

「人間のためでも誰のためでもなく、それ自身の存在のために息づく自然の気配に、ぼくたちはいつも心を動かされた」

 どうでしょうか。僕はどれもたまらなく好きです。文章を読んで感じることというか、解釈なんか人それぞれですけど、一つ目は遅すぎることなんて何もないと思ったし、最後のはなんというか、いろいろ思いました。人もそのままでいいんですよ。それも自然なんで。私たちはいつの間にか生まれて、そしてそのうち死ぬ。だから別に細かいこと気にせずに、やりたいことやればいいんです。それで輝いてます。そのさまは美しいのですよ。そしてそのうち死ぬんです。突然かもしれないし、90年後かもしれない(笑)。

特に気に入った写真

 こればっかりは写真がないので書くしかないのですが、デナリ国立公園でデナリが赤く染まっていて、ワンダーレイクの中にムースがいる写真があったんですがなんというか…泣きそうになりました。ここにもしいたら聞こえる音はおそらくムースが湖の中を歩く音だけです。なんという静けさでしょう。あの大きくプリントされた写真からそれが伝えわりました。僕には。なんて美しい風景なんだろうなと、圧倒された写真です。1分以上眺め続けられました。1分って短いと思った人もいるかもしれませんけど、一つのものを見続ける1分ってめっちゃ長いですからね。何でもいいから1分見てください。そして、1分みてたらいろいろと見えてきますよ。

結局これを機に自分の中で何が変わるのか

 さて、最後です。私はここの写真をみてただ綺麗な風景だったね、よかったね、だけで終わりたくない人なんだなと思いました。何かしら行動に移したい。何か。とにかく、私もこの風景をみたいと思いました。特にデナリ国立公園です。デナリはマッキンリーのことで、アメリカ大陸の最高峰ですね。デナリ国立公園に行かずして死ねんなと本気で思いました。そしてカムチャッカ半島にも行きます。最近噴火してまして。
カムチャッカ半島で火山噴火、航空機運航に影響も=現地当局 | ロイター (reuters.com)
 火山の博物館とも言われているカムチャッカ半島。火山が好きなのですが、この噴火を機に結構調べてます。ただロシアなんで…ちょっと現状行きづらい。チャンスを待ちたいと思います。カムチャッカ半島の最高峰はクリュチェフスカヤ山で、ユーラシア大陸の火山の最高峰でもあります。4,754m。これを登った人の記録を見ましたがこれはきつい(笑)。でも、見たい。この衝動は無くしたくないと思っています。
 日本人のクリュチェフスカヤ山登山記録の本はこちら。
Amazon.co.jp: 遙かなるクリュチェフスカヤ――カムチャツカ半島最高峰に挑んだシニア登山隊遠征記(22世紀アート) eBook : 藤本 栄之助: Kindleストア
 行くだけに留まらず。移住するつもりですけど、そこでも当然自然があります。中央アルプスに南アルプス。そこにはそこの美しさがある。北の大地への憧れはありますが、それ以外全部ダメなんじゃない。何ができるかな。基本的に仕事は教育系だと思ってますが、やっぱり理科専門なもんで、自然がたまらなく好きです。その地の自然にもどんどん入って関わっていきたいし、その仕事もありかなと思いました。こっちはありかな、です。行くのはマストです(笑)。

 というわけで、ラストはもう一つ文章。
「前略~
 そしてもう一つは、訪れることのない遠い自然である。ただそこに、在るという意識を持てるだけで、私たちに想像力という豊かさを与えてくれる。そんな遠い自然の大切さがきっとあるように思う。星野道夫」

 

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