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#3雨の日のジャグリング(9月22日)
今日は朝から雨が降っていた。それもかなりの土砂降りだった。この雨だと流石に外でジャグリングはできない。僕はしかたなく家の中でおとなしくしておくことにした。幸い、僕のやっている道具のほとんどは家の中でも十分練習できるものばかりだ。とは言いつつも、雨だとなかなかやる気がでない。僕はとりあえずパソコンの電源をつけてyoutubeを開いた。
ホーム画面には、何回も見たことのある動画がたくさん載っている。僕はとりあえず1番最初に目についた動画をクリックした。おなじみの音声と映像が頭の中に入ってくる。僕はyoutubeを面白いから見ているのではなく、ただ単に暇つぶしとして見ている。だからおんなじ動画を10回以上見る。つまりは無駄な時間ということだ。
気づけば昼の1時になっていた。雨はまだ止んでいない。どうやら今日は1日中雨みたいだ。僕はキッチンに行き、昨日買っておいた辛ラーメンの調理を始めた。コンロに小さめの鍋を置き、水道水を550mlちょうど計り、鍋の中に入れ、火をつける。この時、換気扇を回すのを忘れてはいけない。水が沸騰しだしたら袋の中身を取り出し、すべて鍋の中に入れる。あとは5分待つだけだ。袋麺を作るのにはもう慣れた。5分待つといったが、面倒くさいのできちんと測りはしない。体内時計で5分経った頃、僕の昼ごはんが完成した。適当に一時間くらいの総集編の動画を見ながら汗だくになりながら辛いラーメンを食べる。僕はこの時間が大好きだ。僕は生きるためにご飯を食べているのではなく、食べるために生きている。こういった考えができることに感謝しつつ、一人前のラーメンを完食した。昼ごはんを食べ終わったあと、満腹になりベッドにすこし横になった。目が覚めると昼の3時になっていた。(1つ勘違いしてほしくないのは、こういう生活をしているが、僕は決して太っているわけではない。むしろ身長に対して平均体重を大幅に切っているので、痩せている方だ。)ベッドから起き上がると、僕は椅子に腰かけ、コップに入った水を飲む。窓の外を見るとまだ雨が降っていた。多分ずっと降り続けていたわけではなく、たまたま僕が見たタイミングで雨が降っているだけだと思う。
僕はなんとなく床に転がっていたロシアンボールを手に取った。エアコンの音と雨の音、そしてボールの中に入った砂の動く音だけが部屋に響く。音を楽しむジャグリングというのも、なかなか乙なものじゃないだろうか。軽く3ボールカスケードなどをしてウォーミングアップをしてから本格的な練習を始める。家の中なのでできる技は限られるが、5ボールカスケードくらいなら余裕でできて、3アップピルエットもできることをすでに確認済みだ。少しづつ技の難易度をあげていき、最終的にはネハンとかに落ち着く。5ボールはまだカスケードとハーフシャワーくらいしかできないので最後にやるほどでもない。それに意外とウォーミングアップとしてそれらをやることもある。もちろん1回目はめちゃくちゃな軌道になるが、3回目にもなればたいて安定する。まあ僕がしているウォーミングアップなんて気休め程度のものだし、しっかりとしたルーティーンがあるわけでもないから適当でもかまわないのだ。
一通りボールを触り終えたら、今日は次にリングを触る。理由は、たまたま手の届く場所に置いてあったからだ。リングはJJFの時にナランハさんの物販で買った。初めてまだ7日目だが、クラブの練習とかをやっていたおかげで5リングくらいなら多少は投げれるようになった。アルットゥさんに教えてもらったおかげもあって、今僕のなかでかなり熱い道具だ。リングはとても面白い構造をしている。デザイン自体は限りなくシンプルなのだが、使い方によってほかの道具にはない魅力をたくさん引き出すことができる。僕のレベルではまだその魅力を引き出すに至らないけど、正直上に投げてるだけで楽しい。このくらいの付き合い方が、サブのサブのサブくらいの道具を練習する上では気楽でいいのかなと思う。
僕は天気関係なく、毎日必ず1回はジャグリング道具に触れるようにしている。これは僕なりのこだわりだ。ジャグリングを日常の一部にするというのが僕の密かな計画なのだ。僕の目標は、家に来た人が一切気づかないくらいに自然とジャグリング道具を飾ることだ。そのためには、まずジャグリングと心を通わせる必要がある。
だから僕は、雨降る日にもジャグリングをする。
追記:触るだけで練習はしない日とかもあります。