パソコンよわよわ李くんのTS抜き奮闘記 #1
#1 はじめてのTS抜き
TwitterなどのSNSを使っていると、アニメやテレビ番組の画面を写した画像がたびたび目に入ることと思います。
例えば、アニメの印象的なセリフを字幕と共に収めた画像なんかは、Twitterのあちこちで目にすることができます。
テレビを直接携帯電話で撮影したようなものも見かけますが、多くはテレビ画面を直接スクショしたような高画質の画像です。「どうやってテレビをスクショしているんだろう?」とお思いになる方も多いかもしれません。
実は、このような画像のほとんどが「TS抜き」という方法で出力されているんです。
この記事では、そんなTS抜きを行うべく、パソコン音痴の筆者・李が、TS抜きの複雑怪奇な工程に四苦八苦しながら格闘する様子を書き込んでいきます。
TS抜きを始めるまで
TS抜きへの憧れは、多くのテレビオタクが一度は通る道です。しかし、TS抜きは複雑な工程を必要とするため、機械を高度に扱える人でないとハードルが高くてなかなか自力でできない部分も多くあります。そんな中、私はTwitterでお世話になっている先達方の協力を得て、TS抜きに手を出し始めました。
チューナー選び
TS抜きを行うには、まずパソコンに繋ぐためのチューナーが必要になります。チューナーはテレビの電波を処理する機械で、これがないと何も始まりません。
私が参考にしたのはこちらの記事です:
私はローカル放送などに興味を持ったオタクなので、将来の遠征なども見据えて次の要素を重視してチューナーを選びました。
軽くてコンパクトで持ち運びやすいこと
USBなどでノートパソコンに繋げられること
高校生の財力で買える価格帯であること
その結果、e-BetterというブランドのDTV02-1T1S-Uというチューナーが条件に適していると考え、購入しました。(一番安いもので1万円、TS抜きにはお金がかかります)
TVTestの導入
2023年のクリスマスにチューナーを手に入れたため、TVTestの導入に着手しました。
TVTestはパソコンでテレビを見るためのソフトで、TS抜きの最もメジャーな方法の一つです。
導入にはかなりいろいろな工程を踏む必要がありますが、最近は様々なサイトやブログで方法を解説してくださっている方々がいるので、参考にできる資料はたくさんあります。
私が参考にしたのはこちらの記事です:
この記事には導入にあたっての詳しい手順や注意点が細かく書いてあったため、かなり役に立ちました。
この時は、当時の最新版だったver.0.10.0-231220をダウンロードしてドキュメントに解凍しました。
TVTestやその関連ソフトを導入する際には、このファイルをこのフォルダに入れろ……などという指定がたくさんあってかなり複雑です。ですから、注意して一つ一つファイルを配置していかなければなりません。工程が複雑なだけに、何かを間違えるとどこで間違えたかわからなくなり、最初からやり直す羽目になることがあります。
第一関門: BonDriver
TVTestでチューナーを使ってテレビを見るためには、BonDriverというファイルが必要です。必要なファイルはチューナーごとに異なり、自分が持っている機種に対応するものを選ぶ必要があります。
ここが、TS抜きを始めようとする人々を一番最初につまづかせるポイントです。
DTV02-1T1S-Uを導入する場合は、こちらの記事が参考になります:
この時、私は公式サイトからBonDriverを入手しました。
ですが、記事に書いてあるように、radi-shという方が独自にこのチューナー用のBonDriverを配布していらっしゃるそうで、こちらの方がいいという話もありますのでみなさんはradi-shさんのドライバを入れた方がいいかもしれません。
第二関門: TSプロセッサーの設定
日本のデジタル放送はどの局も基本的に暗号化(スクランブル)がかけられていて、そのままでは放送を見ることができません。これを解除するためにはTSプロセッサーの設定が必要です。
私が参考にしたのはこの記事です:
TS抜き本番!
一通りセットアップが終わったため、TVTestを再起動しました。
その後、適当に操作してみるとテレビの画面が出てきました。自分のパソコンでのTS抜きが初めて実現し、私は嬉しくなり舞い上がっていました。
問題発生
しかし、ここで問題が起こります。
いくらチャンネルを回しても、ワンセグしか映らないじゃないか。TSプロセッサーの設定を終え、カードもきちんとセットしたはずなのに、一向にフルセグが映る気配がありません。
再起動してみると謎のエラーを吐かれ、TSプロセッサーの設定項目にも謎の空白が残り続けます。
このあと1週間ほど、フルセグを視聴すべく格闘を続けました。
まず最初に、iniファイルの書き換えをしていないことに気づき、それが映らない原因と見て書き換えを行いました。が、フルセグは映りませんでした。
しばらくすると、カードリーダーの存在自体は認識されたのか、出てくるエラーメッセージが変わりました。
が、結局このエラーにどう対処したらいいかわからず、あきらめて放置することにしました。
ここで、私は不良品を掴まされた可能性に気づきました。機械のカードリーダーがそもそも動いていないかもしれないのです。暗号化解除のために新しくカードリーダーを買わなければならず、1万の出費からさらにお金が飛んでいきます。さすがにそんな経済的余裕はなかったため、私はしばらくワンセグを見続けるという選択をしました。
痺れを切らしてTVTestを再導入してみても、今度はさらによくわからないエラーが出てくるようになり、やはりフルセグは受信できませんでした。
結局、フルセグが映ることはなく年を越すことになりました。
次の記事に続きます。
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