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提案:「世界の狂気」を終わらせるために「地域での対話」を重ねてみませんか

宇露戦争が勃発してからこれまでの間、「差別なく、命と尊厳を守る事」の大切さを思い出してもらいたいと願い、武の道と仏の道を歩む者の端くれとして、浅学菲才を顧みず地元紙である北鹿新聞への投稿等を続けてきました。伝わっていると実感する事もあるのですが、残念ながら大館市近辺でイスラエルによるガザ・ジェノサイドに抗議をしたり 中立の立場で宇露戦争の停戦を求めたりする声は、あまり聞こえてきません。

おぞましい現実を見ると目を背けたくなるのが人情だとすれば、反応が薄いのも当然なのかもしれないと、この頃感じ始めていました。

そんな矢先、『ウクライナ危機と<北方領土>: 東アジア戦争を防ぐために』の著者である大崎巌氏『<北方領土>解体新書:1.モンスター神話の誕生』を上梓されたことを知り、早速拝読しました。

読み始めてすぐに、これだと思いました。
誰とでも比較的冷静に議論できる<北方領土>という題材をもとにして、地域の方々と対話を重ねる事が、有意義かつ効果的なのではないかと思ったのです。

そんな思いを込めて、amazonにレビューを書きました。駄文で恐縮ですが、転載しますのでご高覧頂きたく存じます。

その上で、「世界の狂気」を終わらせるために、「地域での対話」を重ねる事をここに提案いたします。



人間愛で戦争を防ぐ指南書 (amazonレビューの転載)


ほんの数年前まで、ほとんどの日本人は争いを嫌い、多様で寛容な共生社会を志向していたはずです。

ところが宇露戦争が始まった途端に、争いを止めようとする声はかき消され、プーチンやロシアを憎み「ウクライナ頑張れ!」と叫ぶ声が巷に溢れ出しました。
まるでオリンピックでも観戦しているかのように一方に肩入れし、戦場での殺し合いをお茶の間から応援するという異様な精神状態に陥ったのです。

著者はその原因を次のように解説します。

情けない日本のメディアはウクライナ戦争の当事者である米英ウの戦時宣伝を一方的に垂れ流し、客観的な報道を放棄して市民の「知る権利」を侵害し、平気で嘘をつく無責任な「専門家」と共に偏った戦争報道に徹しています。
今、日本の政治家とメディアは、80年前の戦時中と同じく主体的に宣伝の犠牲者となり、戦争に加担して停戦の機会を奪いつづけ、戦争をあおるという罪を犯しています。
真理を誠実に探究するはずの学者たちでさえ、いつまでたっても客観的な事実がまったく理解できず、「大義のないロシアによる侵略戦争」という思い込みから抜け出せません。

『<北方領土>解体新書:1.モンスター神話の誕生』

と。

戦争には、それを始め継続するために市民の熱狂が必要不可欠です。そのため、そんな意図をもった人たちが嘘で塗り固めたブラック・プロパガンダを流布しているのでしょう。
けれども裏を返せば、市民が騙されなければ戦争を阻止できるということを意味します。

そこで著者は結論付けます。

新しい戦前に突入した日本が生き残るためには、いったい何をすべきなのでしょうか?
答えはシンプルです。
ロシア、中国、北朝鮮などの隣国の世界観を尊重し、隣人を抱きしめる人間愛を持つことです。

『<北方領土>解体新書:1.モンスター神話の誕生』

私たち市民がブラック・プロパガンダに騙されずに、隣国それぞれの世界観を尊重し隣人を愛する事ができれば戦争は阻止できるというのです。

そして、その答えに近づくために、

日本や西側の世界観を相対化し、ロシアの世界観を踏まえたうえで、「政治神話」というキーワードを軸に<北方領土>を分析した、少し変わった作品

『<北方領土>解体新書:1.モンスター神話の誕生』

であるこの本が、高校生にもわかる講義形式によって、すぐそばで語り掛けられるように展開していきます。

人は恐怖を感じると闘争的になったりフリーズしたりすることがよくあります。
そのため、現実の凶行である宇露戦争ガザ・ジェノサイドを、私たち市民が冷静に見つめられなくなってしまうのは当然なのかもしれません。

そう考えると、今はまだ血生臭くない<北方領土>を分析する事に非常に大きな意義を感じます。
実際には、台湾有事が叫ばれ、朝鮮半島周辺がきな臭くなっているのと同じように、「第二次日露戦争」の影も近づいていますからまさに眼前の危機であるはずです。
にもかかわらず人々の意識から遠のいている<北方領土>は、真実を知るべき重要なテーマであると同時に冷静に考える事ができる貴重なテーマでもあるといえるでしょう。

人類史上初めてとも言えるこの大混乱時代を生き抜くためには、地球上の市民一人ひとりが人間愛と良心で、自信と誇りを持って、暴走する西側の政治屋・戦争屋と闘いながら、戦争を防ぐ方法について市民同士で冷静に議論を深め、同じ人間として連帯する必要があります。
まずは隣国であるロシアに対して、日本政府がどんな嘘をつき、どれほど異常な行動を繰り返してきたか、理解することから始めましょう。
西側世界の異常さを冷静に認識できれば、ロシア、中国、北朝鮮と正常な関係を取り戻し、「東アジア戦争」を防ぐことが可能になると思います。

『<北方領土>解体新書:1.モンスター神話の誕生』

このシリーズ全5巻をテキストにして、地域の方々と冷静な議論や対話を重ねることによって人間愛で戦争を防ぐ道を見つけ出し、ともにその道を突き進みたいと、いま考えています。  (2024年10月23日 投稿)


対話集会開催の一案(「地域での対話」を重ねる)


地域の方々と冷静な議論や対話を重ねる方法は、せっかく本書が講義形式で書かれているのですから、それに沿った形での実施がふさわしいでしょう。行政の生涯学習課などとタイアップする形で企画しても良いのかもしれません。私たちは、まず大館学び大学に話を持ち掛けようと思っています。

単発ではなく、例えば隔週水曜日の夜に、ゼミナール形式で定期的に実施するというのはどうでしょう。

可能であれば、初回には大崎氏にお出ましいただき、その後はリモートでの講義という流れが最高かもしれません。それが叶わなければ、参加者同士で輪読していくという方法も考えられます。

毎回の講義(輪読)終了後に冷静な議論や対話の時間をもち、それを積み重ねていけば、おのずと道が開けてくるように思うのです。
まずは少人数からでも。


東アジアに飛び火する前に(「世界の狂気」を終わらせる)


さて、日本を取り巻く現実を見てみれば、日本政府はロシアを敵視し経済制裁を強めており、日本が差し押さえたロシアの資産を勝手にウクライナへ送金するという無法行為にまで及んでいます。さらには自衛隊が、領空侵犯に対してフレア警告をしたと発表したりキーン・ソード25において対ロシア演習を行ったりする等、ロシアに「いつでも攻撃してくれ」と言わんばかりです。

また、日米が煽り続けている台湾有事についても、中国を敵国と想定して10月下旬に実施したキーン・ソード25はもちろんのこと、9月には南シナ海での多国間演習に参加する際に護衛艦「さざなみ」がわざわざ台湾海峡を通過する等して、あえて緊張を高めています

そして、朝鮮半島についても、ロシアと組んで北朝鮮が宇露戦争に参戦するという噂が報道されている中、米韓などによる朝鮮半島とその周辺での演習も活発化しており、しきりに火種がふりまかれ朝鮮国連軍の出撃基地となる日本を自動的に参戦させる流れが出来上がりつつあります。

これらは皆、日本包囲網として画策されているとみるべきでしょう。はっきり言って、いつ、近隣三か国を敵に回して戦う「東アジア戦争」が勃発してもおかしくない状況にまで日本は追い込まれています。

また、世界を俯瞰すれば、イスラエルがなりふり構わずあちこちを爆撃している様からも、もはや第三次世界大戦のスイッチが入ってしまったとさえ考えられる程です。

かくなる上は、世界中で行われている狂気の茶番劇に多くの市民が気づき、平和的に数の力を発揮する事でしか、人類絶滅の危機を乗り越える道はないと言えるのではないでしょうか。

そのために私たち日本の市民は、日本政府をはじめとした支配者が嘘に基づく情報(ブラック・プロパガンダ)を流布して私たちの正義感を悪用し戦争を画策しているという事実を知り、冷静になる必要があります。
そして、いかなる理由があっても人を殺したり尊厳を奪ったりしていいはずがないという当たり前の感性を呼び覚まし、相手の立場になって考えてみる事によって隣国の世界観を尊重する理性を取り戻さなければなりません。

隣人を愛して戦争を阻止しようとする力を結集する事こそが、いま何よりも重要なのではないでしょうか。

私たち市民に唯一残された数の力を平和的に発揮できるよう、気づいた人たちみんなであらゆる手段を尽くしませんか。
残された時間は、もうあまりないのですから。





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