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究極の和製アメコミ『デーモン・ウォーズ』日本語版 刊行記念/モモコ・バースの魅力に迫る!
日本在住のアーティスト桃桃子(ピーチ・モモコ)によるマーベル作品『デーモン・ウォーズ』の日本語版が11月21日に発売されます。アメコミでありながら物語の舞台を日本に設定し、独自のマーベル・ユニバース(通称:モモコ・バース)を構築した本作は、そのユニークなスタイルによって世界中で注目を集めています。本記事では、桃桃子の作品世界の基礎知識や『デーモン・ウォーズ』の個性的なキャラクターたちを紹介しつつ、その魅力に迫ります。
文:三浦修一(編集部)
〈『デーモン・ウォーズ』あらすじ〉
意思を宿して動く赤い鎧、隼の仮面と翼を身に着けた天狗、豹を思わせる獣人、そして蛇のごとくうごめく飢えた魔物。彼らが暮らす“異界”……まるで運命に導かれるようにしてその奇妙な別世界へと迷い込んだ、鬼の血を引く少女まり子。彼女は、意見が対立して二派に分裂した妖怪たちの抗争に巻き込まれる。異界の内戦が激化し、妖怪たちの世界が危機に瀕する時、争いの背後にうごめく真の脅威が姿を表す!!
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2024年11月21日発売。価格は¥2,970(税込)
★カバーアートは桃子先生による描き下ろし!
そもそも「モモコ・バース」とは?
この物語(デーモン・ウォーズ・サーガ)の世界はメインのマーベル・ユニバースから独立しており、モモコ・バースと呼ばれています。
『デーモン・ウォーズ』は2022年に日本語版が刊行された『デーモン・デイズ』(小社刊)の続編にあたります。前作では、学校になじめない10代の少女まり子の苦悩と、そんな彼女が実は妖怪(鬼)の子孫であり、すれ違いによって実の妹と戦わなければならなくなる……という、悲しい運命が語られました。
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なお、このデーモン・ウォーズ・サーガの主人公であるまり子のインスパイア元となったのは、1979年に『X-MEN』誌に初登場した日本人女性マリコ・ヤシダです。ウルヴァリンと恋に落ちる相手として登場した彼女ですが、そこからイメージを膨らませて生まれたまり子は、モモコ・バース独自のキャラクターとして成長しました。
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そしてモモコ・バース最大の魅力は、なんといっても色鉛筆や水彩絵具を使って描かれる圧巻のアートワークと、幻想的なストーリーです。その高い芸術性とオリジナリティが話題を呼び、世界中で多くのファンを獲得しています。
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モモコ・バースの住民たち
デーモン・ウォーズ・サーガは他のマーベル作品群から独立した物語として展開しており、アメコミの知識がなくても充分に楽しむことができます。
そしてモモコ・バースには、おなじみのマーベルヒーローたちが別の姿で登場します。このキャラクターたちの元ネタを知っていると、「あのキャラクターにこんな解釈の余地があったのか!」と驚かされ、より深く楽しめる構造になっているのが特徴です。
ここからは、アイアンマンやキャプテン・アメリカ、スパイダーマンといった人気ヒーローがどのような姿でモモコ・バースに登場するのか、ごく簡単に紹介してみましょう。
・化けヨロイ
赤い装甲に身を包んだヒーロー、アイアンマンを思わせるキャラクター。なぜか初対面のまり子に決闘を申し込むが……?
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・青獅子のヤマト
キャプテン・アメリカを思わせる風貌のキャラクター。右手に籠手をはめている。考え方の相違から、化けヨロイたちと敵対することになる。
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・ハヤブサ
“隼(はやぶさ)”という意味の名を持つヒーロー、ファルコンを思わせるキャラクター。その翼を用いて大空を翔る。
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・ネコマタ
ブラックパンサーを思わせる、黒い豹のようなキャラクター。しなやかさと強さを併せ持ち、青獅子のヤマトをサポートしたり嗜めたりする。
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・クモ助
クモのような風貌のキャラクター。おしゃべりなスパイダーマンとは違い、寡黙なのが特徴。
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摩訶不思議な世界に飛び込もう!
ここで紹介したキャラクターたちは、モモコ・バースのほんの一部にすぎません。「このキャラクターの元ネタはもしかして……?」なんて想像しながら本編を読んだり、自分のお気に入りのキャラクターがどのように“転生”しているのか、チェックしてみるのもオススメです。
この機会に、ぜひ摩訶不思議なモモコ・バースに飛び込んでみてくださいね!
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桃桃子【作・画】 中沢俊介【訳】
【お知らせ】
2024年12月6日(金)~12月8日(日)、幕張メッセで開催される「東京コミコン」。同イベントの小学館集英社プロダクションブースにて、桃子先生のサイン会を実施することが決定! 詳細は「ShoPro Books 海外コミック編集部」公式Xアカウントでアナウンスいたします。