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DCユニバースの総決算! 『バットマン・デスメタル』

note読者のみなさま、こんにちは。

最近は昼は暑いのに夜は寒い、服装に困る気候ですね。いっそもっと寒くなってくれた方が楽な気がしています。

さて、今回はDCから秋の注目タイトル『バットマン・デスメタル』をご紹介いたします!

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▲『バットマン・デスメタル』書影

本書は、DCコミックスが2011年より築き上げてきた世界の総決算ともなる物語。すべての終わりであり、そしてここからまたすべてが始まっていくという、DCのターニングポイントとなる一冊です。今や人気ヴィランとなったバットマン・フー・ラフズ率いる悪のバットマン軍団と、ヒーローたちの対決が壮大な規模で描かれた一冊です!

物語の概要については、先週の記事でもご紹介しましたので、ここでは『デスメタル』に至るまでの道のりや、注目のキャラクターを中心にお話ししたいと思います。

『デスメタル』までの物語

壮大な『デスメタル』の内容に入る前に、ここまでの歴史をかいつまんで紹介いたします。

①2011年にキャラクターたちの今までの歴史がいったん白紙に戻され、新体制New52!が始動する。

ここでは、ShoPro Booksから刊行している『バットマン:梟の法廷』『ジャスティス・リーグ:誕生』などの作品が生まれ、それぞれのヒーローたちの物語が仕切り直しとしてスタートしました。『ジャスティス・リーグ:誕生』では、ヒーローたちが初の顔合わせをするシーンもあり、設定が一新されたことを強く印象付けるものとなりました。

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▲『ジャスティス・リーグ:誕生』書影

②2016年に新体制REBIRTHへ突入。ここから、NEW52!で白紙に戻された過去の設定が徐々に復活するようになる。

NEW52!のストーリーから『DCユニバース:リバース』を経て、物語は新体制のREBIRTHへと突入します。先述したように、ここでは過去の設定も復活し始めており、例えば『バットマン:アイ・アム・ゴッサム』から始まるバットマンシリーズでは、バットマンとキャットウーマンの持つ「初めての出会い」の記憶が食い違っているなど、その影響が徐々にみられるようになります。

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▲『DCユニバース:リバース』書影

③『バットマン・メタル』により、ダーク・マルチバースと、バットマン・フー・ラフズの存在が明かされる。

2017年からDCの大型イベント『バットマン・メタル』がスタート。ここでは、闇の多元宇宙ことダーク・マルチバースから襲来する、バットマン・フー・ラフズ率いる闇のバットマンたちとジャスティス・リーグの戦いが描かれました。

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▲『バットマン・メタル』書影

④『メタル』を経て、新生ジャスティス・リーグが誕生! レックス・ルーサー率いるリージョン・オブ・ドゥームと、邪神パーペチュアとの戦いが始まる。

『メタル』の事件を受けて、生まれ変わったジャスティス・リーグは、レックス・ルーサーの野望を阻止すべく宇宙規模の戦いに挑みます。ここでは、パーペチュアというDCの多元宇宙を創造した女神が登場します。野望のため女神を利用しようとするルーサーを止めるため、ジャスティス・リーグは死力を尽くして戦いますが、敗北。この敗北から『デスメタル』の物語に繋がります。また、ここでもバットマン・フー・ラフズは登場し、ひそかにとある計画を進めているのでした……。

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『ジャスティス・リーグ:新たなる正義』書影

番外:『ドゥームズデイ・クロック』で、ドクター・マンハッタンがDCユニバースの歴史に介入していたことが明らかになる。

DCユニバースの世界に『ウォッチメン』が導入された大作『ドゥームズデイ・クロック』では、ドクター・マンハッタンやロールシャッハ、オジマンディアスなど『ウォッチメン』のキャラクターたちがDCユニバースにやってくるストーリーが描かれました。このストーリーの中で、DCユニバースはスーパーマンを中心に絶えず変化しているという"メタバース"の概念が導入されました。

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▲『ドゥームズデイ・クロック』書影

……という長い長い流れを受けて、本作『バットマン・デスメタル』は始まります。ここでは先述した通り、ジャスティス・リーグが敗北した世界。さらに、その後レックス・ルーサーから女神の腹心の座を奪ったバットマン・フー・ラフズによって、世界はダーク・マルチバースと悪のバットマンに支配されてしまいます。

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この状況にあらがうべく、ワンダーウーマンはヒーローたち、そしてヴィランたちをも束ねて、世界を取り戻すための最後の戦いに挑みます。しかし、バットマン・フー・ラフズは邪神すら欺き、自らが神に等しい存在となるための計画を練っており……?

果たして、DCユニバースの運命は? 物語の結末をぜひ見届けて下さい。

バットマン・フー・ラフズとダーク・マルチバースとは?

『バットマン・メタル』で初登場し、今作でも重要となるのが、闇の多元宇宙ことダーク・マルチバースとバットマン・フー・ラフズ。ここでは、この二つについておさらいしたいと思います。

ダーク・マルチバースとは、DCの本物のマルチバースの下に眠る領域で、マルチバースのあらゆる恐怖が具現化する世界です。マルチバースの各ヒーローたちが、心のどこかで恐れていることが現実になり、それによってヴィラン化してしまった世界が数多く存在しています。

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▲12月刊行予定『バットマン・デスメタル:ダーケスト・ナイト』より

バットマン・フー・ラフズは、ジョーカーのせいで一線を越えてしまったら……つまりジョーカーを殺してしまったらというバットマンの最大の恐怖が具現化した存在。彼は、自分の世界でジョーカーを殺した際に、ジョーカーの心臓からあふれた毒に侵されて生まれたバットマンなのです。バットマンの頭脳とジョーカーの歪んだ精神を兼ね備えた最凶のヴィランとして、ジャスティス・リーグを追いつめます。

『デスメタル』では、フー・ラフズの他にも様々な闇のバットマンが登場します。中には少々面白いことになってしまったバットマンも。そんなダークナイツたちにもぜひ注目してみてください。

本国でも話題になったキャラクター、ロビンキングが登場!

本書で初登場を飾り、たちまち話題となった新キャラクター、ロビンキング。彼もダーク・マルチバースからやってきた闇のバットマンの一人。"ロビン"キングという名前ですが、実は幼少期のブルース・ウェインが変貌した姿なのです。

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▲悪童ロビンキング

ロビンキングは、見かけによらず(?)とても残虐で、腰の万能ベルトにはすべてのヒーローたちそれぞれに対抗するための発明が入っているとか……?

また、ロビンキングのオリジンは、12月刊行の『バットマン・デスメタル:ダーケスト・ナイト』に収録されているので、合わせてチェックしてくださいね!

それでは、今回はこのへんで。来週もよろしくお願いいたします!