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解散した話。

お久しぶりです。
inch.Gt.みたにです。

ついこのあいだ、inch.の1年ちょっとの活動に終止符を打ってきました。
こんな事も人生そうないと思うし、僕としても思うことが沢山あるので、ここに書き記して整理していきたいと思います。

2022 秋。
僕とりょまはバンドメンバー募集のサイトを通じて知り合いました。
僕が、彼の載せていた弾き語りの動画を見て「こいつとバンドやりてぇ!」と思ってメッセージを送って、とりあえずと飲みに行って。
そのまま近くのスタジオに酔っ払いながら入って音を出して、気付いたら前身のintimate boysが始まっていました。
アコギとエレキのユニットで、当時から空蝉、Believer、悲しみ喜び、満月なんかもやってて。
正直その頃はお互いめちゃくちゃ手探りで、どうしたら良いものが出せるとかあまり考えられてなかったような気がするなあ。

その後間もなくしてりょまが同じサイトで吉ニキとあさひを連れてきた。
2人はintimate boysの曲やりょまの歌声にきっと惹かれて一緒にやる選択をしてくれたんだと思う。
まったく見ず知らずの人なのに、すげぇ事だなって今は思います。

2023年、Admの新年コピバン大会。
ワンオクのコピバンをやったのが全員で人前で演奏した初めてでした。
しかもその時は、俺がメインボーカル。w
今考えたらなんでそんな事したんやろって感じだけど、その時があさひの初ステージだったもんでやった意味はあるかな。

2023.1.12
当時僕が個人的にお世話になっていた吉祥寺BLACK&BLUEで、正真正銘inch.の初ライブをやりました。
まだバンドなんて形になってすぐの頃で、ぶっちゃけ微妙だったと思います。
でもその時から41kmとか満月は確かやってて、いい感じの曲やってんね〜って評価は頂いてたかな、、

そこからはまあ怒涛。
当時Admでやっていたお笑い修行イベント「ブレイキングアダム」を筆頭に、まあ色んな箱に出させて貰いました。
代々木ラボ、吉祥寺デイドリーム、下北沢近松、赤坂ネイビーフロア、下北沢live holic、高円寺club roots、新代田FEVER…
多い時は月に7本とかライブをこなして、とにかく現場で覚えてもらう。人脈を作って行くことを考えて基本動いていた気がします。
ぶっちゃけお金はマジで無くて、みんな限界ギリだったと思う。メンタルめちゃくちゃだったかもね。
でもそんな中で、次のライブはもっと良いものにと切磋琢磨して、しぐさや悲しみ喜び、スタートラインを作ったり。
サブスク用にレコーディングをしたり。
SNSの運用とかもこの頃から頑張ってましたね。

2023.11.24
俺らの初自主企画、そして初レコ発
「この空の先の君へ」
代々木ラボで出会い、意気投合したネコノヒタイ。
当時働いていたバイト先の先輩、はれさんの所属していたイノサイド。
そのバイト先で仲が良かったオレンジの街。
中野新橋のアコ箱でなんか仲良くなった鉄パンクのいたΩ。
全バンドが仲間で出来たこの日は僕の中で宝物です。
今思っても、間違いなく最高の一日だった。
この日の打ち上げは朝までかかり、僕はボロボロになりながら帰宅した記憶があります。(ついでにオレンジの街vo岩渕とかもボロボロでした)

でも正直、このあたりから風向きは良くなかったと思ってます。
無理をしたスケジュールに、無くなっていくお金。
みんな疲れ切ってしまって、仲がぐちゃぐちゃになっていきました。

「活動休止したい」
そう言い出したのはりょまでした。
精神的な休息が欲しい、バンドで歌うことが苦しい、と。
僕は当時、少しずつ良くなっていくバンドの評価にストップをかけたくなくて、それを否定しました。
けれどみんな、無理をしていたこともあって走り続けることに否定的で、僕も正直それを分かっていました。

2024.2.25大塚MEETSのライブを最後に僕らは活動休止になりました。
この日のライブ、僕個人としては本当に反省しかないライブでした。
活動したい気持ちと出来ない憤りが重なって気持ちがぐちゃぐちゃになり、訳がわからない状態でした。
そしてそのまま活動休止になって行くことに、僕は凄まじいフラストレーションを抱えていました。

そして活動休止中。
フラストレーションをどうにかして発散させたいと僕は様々なことをしていきました。
幸いバンドにかけていた時間を使うことが出来るので、作曲、コピー作業やライブを見に遠征したり、友人達のライブを見に行ったり、果てはあるバンドのサポートをしにスタジオまで入った事があります。

でもダメでした。
作曲してもinch.の為の曲になりました。
ライブを見てもライブをやりたくなりました。
サポートの練習をする度に、inch.の曲を弾いていました。
やはり、inch.のフラストレーションはinch.でしか解消出来ないのだ…そんな事を考え続ける毎日でした。

「このまま活動休止として皆に誤魔化して行くのなら、いっその事解散ライブを行なって綺麗に終わりを迎えた方が皆に示しがつくのでは無いか」
僕と吉ニキがいつしかそんな話をするようになりメンバー全員に打診した結果、皆はその気持ちを汲んでくれました。

バンドとしての最後の企画。
死んでもいい。
だからこの日は最高の日にしたい。
そんな気持ちで僕は企画に取り掛かりました。

2024.9.16
深海東京、ivory PEGION、Monster Gann、宙を走る六等星、ジョン、ORENOMOON、Dread Nought、goat Life、白昼夢、ネコノヒタイ。

率直に言うと、夢のようでした。
一緒にライブをしてきた仲間が最高のライブを、音に乗せて想いを伝えてくれる。
しかもinch.が活動休止してる間に全バンド切磋琢磨していて、「えっ何それ!?すげぇ!」と何回思ったか知れない。
一瞬で過ぎ去るようだったし、永遠にも感じられた10バンドのライブは本当に光り輝いていて。
これは僕は、って話になるけど。
半年以上ぶりのステージで、マーシャルから音が出るかどうかも心配だったあの瞬間。
僕は全バンドから勇気を貰っていました。
お前らならやれるだろ!って言ってくれてたような気がして、堂々と胸を張ってステージに立つことが出来ました。
皆が繋いでくれたこの一日を、絶対に最高の形で終わらせる。
そんな気持ちで僕はギターを手に取りました。

2024.9.16
inch.final live

1.41km
2.しぐさ
3.悲しみ、喜び

4.いしころ
5.空蝉
6. Believer

7.スタートライン

En.満月の夜に

持ち時間40分。
アンコールを入れて50分くらいはやってたかな。
けれど体感は一瞬でした。
皆にinch.の死に様を見届けてもらえる事と、バンドで、inch.で音を合わせて出せる事の多幸感で胸がいっぱいで。
演者は分かると思うけど、ステージからお客さんの顔って全部分かるんだよね。
皆笑顔で楽しんでくれていて。
なんなら泣いちゃってる子までいて。
そんなの、プレイヤーとして嬉しくないわけないじゃない。
皆に鼓舞されるようにどんどん自分の熱が上がっていくのを感じて、こんなに気持ちいいライブは初めてだって心から感じました。
最後まで、皆に支えられたバンドでした。

本番後、物販に立っていると色んな人から声をかけてもらいました。
今回で2回目、3回目と見ていて久しぶりに見れてよかったですーって伝えてくれる人。
初めてで、やっと見られて良かったと伝えてくれる人。
対バンしてくれた沢山の仲間も、最高だったと伝えにわざわざ来てくれて。
嬉しかったなあ、、本当に仲間に恵まれたバンドだったなあ。

打ち上げは無し。
最後の最後でもし喧嘩したら、いい日にキズがついてしまうからって思って僕は設定しなかったけれど、あんなに良い日だったら皆で酒でも飲みたかったな。
家に帰って静まり返る部屋で、軽く1缶だけ嗜んで、疲れもあってすぐに寝てしまいました。

そして、今。
final liveの動画の編集を終わらせて僕はこのnoteを書いています。
映像を見返すたびにその時の光景が思い出されて、多幸感で満たされてます。
本当に短いinch.のバンド寿命だったけど、たくさんの仲間やお客さんに支えられてそこに縋り付きながら生き長らえることが出来ました。
改めて、こんなバンドに目をかけてくれて、愛してくれて本当にありがとうございました。
映像や音源でinch.は生き続けるから、たまにふと思い出した時にでも見て、聞いてくれたらそんなに嬉しいことはありません。

またね。

inch. Gt,cho みたに


あ、音楽は辞める気ないので、また別の形で音楽を届けられたらって考えてます。
もし気にかけてくれるのなら、めちゃくちゃ嬉しいです。
よろしくね。

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