【出版社就活体験記#4】いざ、面接へ

これだけ準備して、ES通過して、テスト通過して、面接に辿り着きました。ここまでで1割くらいにはなってそうです(講談社が人数公表してますね)。

面接前ってすごく緊張しますよね。私も例に漏れず、1時間前くらいからそわそわしてました。第一志望業界の面接って、今まで練習で受けてきたどれよりも緊張します。まさに人生大一番です。

そんな感じで緊張しまくってた私ですが、面接が始まるとなぜかすぐにリラックスできました。私が元々本番に強いタイプなのかもしれません。あるいは、出版社特有のフランクな感じが合っていたのかもしれません。一度話し出すと、すごく楽しい気持ちになりました。これは後の方の面接でもです。

今回は、面接全体を通して感じたことをいくつか分けて書き残しておきます。

何を聞かれるかは本当に分からない

後から人事に聞いたことですが、面接官にはESだけ渡されて、何を聞くかは自由みたいです。実際のところ、色々なことを聞かれました。ガクチカや、好きな漫画、漫画志望なのにゲームの話とか、最近読んだ小説とか、あるいは映画とか。はたまた「趣味」の欄にちょこっと書いたことを聞いてきたりとか。

面接で聞かれるであろうことはもちろん用意してきたんですが、アドリブで答えなければいけない場面の方が多かったです。というか、面接官によってはわざと準備していないことを答えさせようとする人がいました。好きな作品の主人公以外で好きなキャラを答えさせたり、いきなり嫌いな作品について聞いたり、とか。

対策不可、、とまでは言わなくても、これまでどのようにコンテンツに関わってきたか、その人生を問われているような気がしましたね。

つまるところ、出版社の面接は運要素が大きいと思います。面接官との相性はもちろん、何を聞かれるかもわからないんですから。

志望度を聞かれる

同時にいくつかの選考を受けていたからだと思いますが、第一志望かを結構聞かれましたね。もちろん定番質問なので準備していました。出版社って、それぞれが強いプライドを持っているから、ちゃんと会社への愛があるかは確かめていた気がします。

私の場合、受けていた出版社はフラットにみていました。そもそも編集者って個人で作家と打ち合わせすることがほとんどじゃないですか。バクマンを読んでいても、横のつながりってあんまりないですよね。ということは、どこへいってもそんなに変わらないと思うんです。だから、全部第一志望!と言ってました。嘘は言ってません。

何よりも、楽しい

嘘だと思うかもしれないけど、本当に楽しかったです。役員面接で圧倒されたときも、圧迫めな面接官がいたときもです。他業界の面接ではそんなこと全くありませんでした。

なんで楽しかったのでしょう。上手く話せたから?まあそれなりには話せましたけど、話す内容が思いつかなかったときもあったから、それが原因ではなさそうです。

今考えてみると、「好きなことを全力で話せた」からではないかと思います。好きなこととは私の場合は漫画のことです。
「この漫画の、このキャラがかっこいい」
「この描写が好みだ」
「このセリフがいい」
など、沢山語ることが出来たのです(もちろん大前提として、聞かれたことに端的に答えなければいけませんが)。

そんなの友達といくらでも喋れるじゃんと思う人もいるかもしれません。しかし、「本気度」が違いました。本気で、どうやったら面白い作品が生まれるか、どうやって今ある作品をより良くしていくか、全力で話したことに対して、ちゃんと返してくれるんです。私にはそれがとても嬉しかったんです。

きっとこれがプロ意識というところへつながるのだと思います。友達と漫画について話すのだっていいし、コミケに行ってアマチュアの人と話すのだって楽しいです。しかし、私にとっては商業漫画を、大ヒットして多くの人に読んでもらえる作品を作ることを本気で考え、本気で議論できる、ということが何よりも楽しかった。

故に、面接を重ねるにつれて志望度は上がっていきました。編集者として働くことが自分にとってとてもやりがいのあることなのだと、確信していったのです。



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