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はじめての妊娠と出産を経て思うこと

2023年4月、春の穏やかであろう日に、はじめての子どもが産まれました。産後入院の中、この文章を書いています。

私にとって何もかもがはじめての体験で、この10ヶ月は、妊娠期間、出産も含めて、本当につらかった…。

このつらさが子どもとの対面で昇華されたのか?そして出産直後にどんなことを思ったのか、今の気持ちを書き留めておくべく、久しぶりにnoteを書いてみることにしました。

現在ご妊娠されている方、妊娠を検討されている方、はたまた先輩親のみなさまに読んでいただけると嬉しいです。

妊娠プロジェクト

私はもともと、子どもがそんなに得意ではありません

友人のお子に会っても、時折り見せる表情に癒されることはあれど、かわいいい!とかは思えなかったし、どう接したらいいか分からず困惑していたタイプ。

しかも仕事や趣味に楽しく取り組めていたから、結婚はしていたけど、子どもはどうしよう…と思っていました。

そんな私が子育てにチャレンジしてみたい!と明確に思ったのは、昔の職場の上司の一言。

ペット関連企業だったこともあり、彼は動物が大好きで、小さい頃からたくさんの動物たち、犬猫鳥ハムスターはもちろん、モモンガ、ヘビ、イグアナ、虫、ミジンコ…とさまざまな生き物と暮らしてきた方だったのですが、

ある時、
「どの動物が一緒に暮らして一番楽しかったですか?」
と質問したところ、間髪入れずに、

「間違いなく人間!子どもが生まれてから成長していくのを見るのが一番楽しい」
と即答されたんですね。

それを聞いて、すでに猫ってなんて面白いんだ…一緒に暮らせて幸せ…と思っていた私は衝撃を受けるわけです。

人の子どもって、猫こえるの?!

それならば。

一生に一回の人生、チャレンジしてみてもいいのではないか。そしてチャレンジするならば、年齢的な時間制限がどうしてもあるから、できるだけ効率よくいこう。

そう考えて、妊娠プロジェクトを開始しました。
いわゆる不妊治療に片足突っ込んだような形でプロジェクトを進め(このあたりも、おいおいまとめられたらいいなと思います)、
とっても幸運なことに、2022年、お子を授かることができました。

地獄の妊娠期間

妊娠がわかってすぐ、地獄のツワリ(悪阻)期がやってきます。

仕事ももちろんしている中、安定期にも入っていないから職場の人にはまだ言えず、にも関わらず、丸一日中気持ちが悪い、ひたすらに吐き続ける、そんな状況に陥ります。

ひどい時は一日に15回の嘔吐。
もちろんご飯は食べられず、吐くものは胃液(黄)、胆汁(緑)、血液(赤)と、信号機かな?とセルフ突っ込み。

もう我慢できず、安定期前に職場の上司に伝え、一番ひどい時は休職をさせてもらっていました。

この時期は本当に地獄だったし、お子を持つという決断をした自分を恨むくらい、毎日泣いていた、一番しんどい期間だったと思います。

そんな中救ってくれたのは、私の悪阻を悪化させていた持病のコントロールをしてくれた成育医療センター。投薬が可能になったことで、やっと自分の人生が戻ってきました。

(妊娠中は多くの薬が頭ごなしにダメ!と言われます。でもこれ、教科書的に禁忌と書かれていても、場合によっては投薬ができることも多くあります。そして多くの医師にはその知見がありません。誰も責任取りたくないから、詳しく調べたりせずに禁忌って言っとけ、みたいになってる。悩んでいる方がいらしたら、ぜひ、成育医療センターの妊娠と薬外来を受診することをおすすめします)

そして旦那さんのサポートも。

彼なしには、この地獄の悪阻期は乗り越えられませんでした。出産時も思ったけどね、妊娠出産は、本当に大切な人と取り組むべきです。じゃないと、女性側が持たない。女性の望まない妊娠は本当にだめ、ぜったい。

そして出産

計画無痛分娩を予定していたのですが、計画日より前の深夜に破水してしまい、そのまま陣痛開始。麻酔科医が到着するまでの6時間、陣痛に耐えました。

陣痛の痛みは想像を絶していたし、何度も、このまま舌を噛みちぎろうかと、もう死んだ方が楽なのではないかと、思ったくらい。世の中の母たちすごすぎませんかね。

そこから麻酔を入れてもらい(陣痛中の麻酔処置はこれまた地獄)、陣痛レベルが2-3割に!やはり麻酔は正義です。無痛分娩激推しです。

このままの痛みで産めるなら私にもいけるかも〜!と思っていたところで、子どもの向きがおかしい、との医師からの報告を受けます。

向きがおかしい…?

本来、お産は子宮の収縮と、子どもが回旋することで産まれてくるのですが、子どもの回旋がうまくいっておらず、全くの逆方向を向いているとのこと。

あのねえ、計画日より前に出てこようとしたの貴方ですよね!?それで向きが分からなくなるって、どういうことですか!?もしかして君も方向音痴なの?(遺伝)

結局、これ以上向きがおかしいままだとお産の進みが望めないとの判断で、18時に緊急帝王切開が決まりました。

そして、帝王切開は、はちゃめちゃに怖かったですはい

意識がある状態で腹を切られるってこんなにも怖いのかと、手術台でひたすら震えていました。怖い時って本当に身体が震えるんだ…て思った…

そしてお腹を押されまくり、ぐちゃぐちゃにされてる感覚の中、お子が外の世界にでてきて、まもなく産声をあげます。

おめでとうございまーす!!
とオペ室のみなさんが声をかけてくれるも、こちらはまだお腹開いてますし、それどころではないという感じで、うへへへと、へんな苦笑が漏れるのみでした。

その後お腹を縫合され、お子をチラッと見せてもらい、死んだように就寝。この時20時過ぎ、破水から約18時間に渡る戦いが終了しました。

お子がでてきて思うこと

それから現在は5日ほど経っています。切られた腹は痛いし、ご飯を食べて腸が動くと内臓が悲鳴をあげるし、いまだにしゃがんだり、座ったり、立ったり、が痛みによる呻き声なしではできません。

(これで母子共に健康で…なんて私には言えない!健康じゃないよハラキリだよハラキリ!)

そんな中、お子と出会い、数日過ごしてみて思ったけれど、やはり、別にめっちゃ可愛い!て感じはしません。なんなら猫の方が可愛いです。猫最高。

でも、お子にはなんというか、未来を感じます。
まだ数日だけど、顔つきも、できることも、表現も、どんどん変わっていく。

きっとこの人は、これから数十年かけて、できることを増やし、好きなことを見つけ、私とは全く違う世界を生きていくんでしょう

そう思うと、その世界を垣間見れることに、そしてそのサポートができることに、ちょっとした有り難みみたいなものを感じます。

よく、子どもがもともと好きではないから、出産後に自分の子どもを可愛いと思えるか分からない、という相談をすると、

「大丈夫大丈夫、自分の子はかわいいから、別だからー!」

と、それどこに根拠あるの?ていう返答がきて、ぜんぜん答えになってないんだが…と心の中で思っていたのですが、

今の私のこの相談に対する回答は、

「可愛いとは思えないかもしれないが、自分と違う人生を垣間見る経験は面白いかもしれない。そしてそれは、あなたが(自分が)選択したことなのだから、大丈夫、やり遂げるしかそもそもないよ」

です。人生の選択ってだいたいそうですよね、選択したからには自分で落とし前つける。逃げるという落とし前も、もちろんありだと私は思ってます。家族やプロに頼るとかね。

きっとこれからも大変なんだろうけれど、自分の選択と挑戦を自分で正解にしていけるように、日々精進していくのみです。怖いけど。でも、今のところ挑戦してみたことに後悔はないです。やってよかった。

今回のnoteは出産直後、できたてほやほやの感情でお届けしました。出産おめでとうの気持ちでいいね!いただけると嬉しいです!

それ以上に何かしたいと思ってくださる方、欲しいものリストを公開しましたので、出産祝い的な感じで、よければご覧ください。お子と、私の回復グッズです。大切に使わせていただきます。


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