大切なのは「真実に向かおうとする意思」 -すべての組織は病んでいる?-
「離島は社会の縮図。そこで起きている事の構造が理解できたら、色んな所に応用できる。」
離島の活性化のお手伝いが主な業務の弊社では、代表にそう言われながら日々お仕事(お勉強も含め)をさせていただいています。
確かに、離島(特に人口7,000人以下ぐらい)は人が暮らす環境としては規模が小さくてシンプル。
誰と誰がどういう関係(立場の構造含め)で、何が原因でこういう事が起きている。
というのが見えやすくて、本質を理解しやすい。
また、島という特性上、陸続きの地域よりそれは顕著。
モンスター組織を読んでいて、
離島だけじゃなくて組織も社会の縮図だなと思いました。
この本は、実際に組織で起った事例を、組織の構造を切り口に解決方法を模索した事例集で、8つの企業の改善事例が紹介されています。
その事例を見ていると、今の沖縄もモンスター沖縄になってしまっていないかと思いました。
一番印象に残ったのは、あとがきに書かれている
「モンスター組織における三つの病」
どの組織にも起こり得る、共通する事項としてまとめられています。
・二元論の幻覚病
・武勇伝の陶酔病
・ゴシップ蔓延病
超簡単にかいつまんで紹介します。
「二元論の幻覚病」
●●派VS▲▲派みたいな感じで問題が単純化されちゃって、本質的なところが見えにくくなてってしまっている。
e.g.沖縄だと→辺野古・基地問題 賛成派VS反対派。
海で溺れかけてる妻と娘どっち助ける?みたいな。
「武勇伝の陶酔病」
過去はこうだったから今回もそう論
成功例・失敗例に縛られちゃう。
e.g.沖縄だと→マス型観光・プロダクトアウトな特産品や体験メニューからのオーバーツリーズム
この世で唯一変わらない事は、この世の全ては変わり続けるという事。
残すものと捨てるものハッキリしないとねー。
「ゴシップ蔓延病」
「~らしいよ」が蔓延して何がホントかわからない。
e.g.沖縄だと→情報過多・ネットリテラシーの低下・陰謀論
ソースどこー。道に落ちてる食べ物は食べないのに、ネットに落ちてる情報はすぐ鵜呑みにしちゃう。
人間のやることは変わってない。
組織で起きている問題の仕組みを見ていくと
社会で起きている問題の仕組みにもつながっていく。
結局、人間がやる事ってそんなに変わらないんだねー
本書にも
”システムやツールといったハードの進化とは裏腹に、人や組織の内面(ソフト)の課題はそれこそ何千年も前から同じところをぐるぐるまわっており、それがゆえに組織の悩みは尽きない。”
という記述がありました。
時代劇や大河ドラマを見て「面白いな」「なんか共感するな」って感じるのは、人間が本質的には全然進化してなくて、同じところをぐるぐる回っているからかもしれないですね。
本書いわく
”組織の内面課題から目を逸らすのではなく向き合うことを決めることが、課題解決の一丁目一番地である。”
とのこと
この本をキッカケに、
前から興味はあるけど分厚いので読んでいなかったFactfulnessを読んでみようかなと思いました。
問題を単純化せずに何が起きているのか客観的且つ正確に理解する視点を持つ事が、まずは大事ってことですねー。
アバッキオッ…!
最後まで読んでくれてありがとうございます! これからも沖縄・地域活性化・読んだ本からの気づいたことをぽつぽつと載せていきまーす