経営層は100年先まで見据えて戦略を立てる
「このプレゼン資料、来週までに準備しておいてくれる?」
企業で働いていると、多くの方が同じような経験をしたことがあるかと思います。
そしてこんなことも同時に感じた人もいらっしゃるのでは?
〜プレゼンテーション当日〜
<自分>
「・・・(略)・・・ということで、こちらの方針で進めさせていただければと思っています。何かご意見あればお聞かせいただけますか?」
<上司>
「ちょっと補足します。加えてお伝えすると、この企画は将来的に●●●のような取り組みにも発展できる可能性があると思ってまして、いまご相談したことに加えて▲▲▲も議論の余地があるかなと思っています。」
<役員>
「▲▲▲は確かにこの間話していた◆◆◆にもつながるね。▲▲▲は・・・」
~自分の心の声~
「論点変わった!せっかく資料作ったのに全然議論されないじゃーん!意味ないやん…。こまめに自分が確認しなかったのはあったかもしれないけど…。」
いわゆる”上の人たち”は想像している以上にコミュニケーションを取っている
~自分の心の声続編~
(上司の)スケジュールみたら予定はいっぱいだったし、相談する時間はなかったからここまでのものしか持ってこれないよね…。
そんな気持ちにもなるときもありますよね、多くの人は(自責のスタンスが根付いている人除く)。
そして、上司に対しても、こんなに予定がいっぱいなのにそんなこといつ考えて、いつ経営層と会話してたんだろう。
そんな風に思うこともあるかもしれません。
まず前提として抑えておきたいのは、”上の人たち”はスケジュールなんか関係ないし、時間外でもガンガンコミュニケーションを取っていると考えた方がいいということ。
役割ごと、それぞれどれくらい仕事のことを考えているか?
経営者はミドル以上に、ミドルはスタッフ以上に仕事のことを考えていることがほとんどです(しつこいですが、自責のスタンスが根付いている人を除く)。ある方が”仕事のことをどれだけ考えているか”を役割別に整理してくれました。
・経営者は寝ても覚めても、食事をしていてもお風呂に入っていても、仕事のことを考える。
・部長は平日も休みの日も仕事のことを考える。
・課長は行き帰りの通勤中も仕事のことを考える。
・スタッフは仕事中は仕事に集中する。
しっくりきますか?
私はこれを聞いたとき「確かにそんな感じかも」と思いました。
良い悪いは置いておいて、経営者と部長は休みの日も連絡を取っている(会社もある)。通勤中も部長と課長はチャットしまくっている(会社もある)。
こう考えると朝令暮改も当たり前な気になります。
私たちが仕事のことを考えていなくても、上司や経営層は仕事をしているんですから、そりゃ朝令暮改もありますよね。
経営・役員・ミドルそれぞれの時間軸
そして、もうひとつ抑えておきたいポイントがあります。それは役割によってどのくらい先を見据えているかということ。
ある私の尊敬する30代の社長の期初経営計画を聞いて、衝撃を受けたことがあります。なんとその方、2100年までの予測から戦略を立てていたんです。
グラフのX軸の左端には1800年、右端には2100年。
時代認識を捉えるうえで、今どのような時代に我々はポジションしているのか、そこから説明。
私は何だか感動してしまいました。
ある役員と話をしたとき、自分の仕事は最低でも10年先、できれば2040年、2050年を見据えて今何にリソース(ヒト、モノ、カネなど)を割くべきかを考えることなんだよね。リソースをどうアロケート(配置)するのかが自分の仕事。
ある部長の話。3年後には○○業界で成長するなら△△って言われるような状態を創りたいんだよね。だから今から組織全体に対して単に研修を打ち込むだけじゃなくて、OJTにつながる仕組みも創りたいし、採用ブランディングに効くような尖った戦術もしっかりコンセプトにあう格好で創り上げていきたいわけよ。
ある課長の話。1年先を踏まえると、今期の予算はココに張るべきだと思ったから経営に承認取ったんだ。だからこの半期は○○のコンセプトに基づいてチームの目標は△△をKPIとして設定しようと思う。
視座の高さが違いますよね。どこまで遠くをみて仕事をしているのかということがよくわかる発言だなと、私は感じました。
ただ、遠くを見ていると足元が見えないことにも触れておきたいと思います。スタッフは遠くを見ない代わりに近くをよく見ています。
経営層は足元をすくわれないよう、常にスタッフに声をかけることを忘れてはいけません。できる経営層は、スタッフの話をよく聞いているなといつも感じます。
自分の今の視界を大切に
色々書いてきましたが、一番伝えたいのは色々「意味わかんない…。」「なんで急にそんな話に?!」と思うことも日々あるかもしれませんが、イラついたり、ガッカリしたりせずに頑張っていこう!という話です。
視座高く遠くをみること、足元を注意深くみること、その中間でバランスを取ること、うまくものごとを進めていくためにはすべて大切です。
自分の今の役割に誇りをもって、目の前の仕事にしっかりと対峙していくことは、必ず誰かの力になっています。
毎日を大切に、日々頑張っていきましょう!私も…。
Focus now , enrich your days .