
【退職エントリ】Skyland Ventures卒業、そして起業へ 【上場しろ】
皆さんこんにちは、元Skyland Venturesの松本です。
……ということで、元Skylandになってしまいました。
Skylandでインターンを始めたのは2022年の7月。肩書き的にはweb3チームとして、ブロックチェーンインフラ周りの投資を担当させて頂きました。
Skylandの前は暗号資産系の事業会社でインターンをして、暗号、そしてブロックチェーンに出会い、惹かれ。
しかし、その会社で事業を成功させることが出来なかった悔しさから、もっとweb3業界やスタートアップそのものを俯瞰して見ることができる場所を求め、web3ファンドを立ち上げた当時のSkylandの門を叩きました。
web3やスタートアップに情熱をかける仲間たちと、心の底からワクワクする沢山の起業家の方たちに出会えたこの1年は、本当に価値のあるものだったなと思います。
そしてこのnoteを公開する2023年11月8日。僕はSkylandを卒業し、起業家としてBdash Campに参加します。
このnoteでは、長い間お世話になったSkyland、そこで出会った皆様への感謝と、これからの決意を自分なりに言葉にしていこうかなと想い、筆を取りました。

過去最長のインターン
僕自身をSkylandのメンバーとして表現したときにユニークになるかな、と思った要素は「過去一 Skylandに残ったインターンであること」だと思います。2022年7月から2023年10月までの1年と3ヶ月。コーポレートの初田さんや佐々木さんは、「もっと長かったと思ってた」と言ってくださったので、もしかしたらもっと長かったのかもしれません (?)
このnoteを読んでくださっている方々は、きっと1年3ヶ月という時間の長さを非常に良く理解していると思います。20代前半の大きな時間をそれだけの時間を自分がSkylandに投下してよかったか。その問は必ずYesだと、断言できます。
人はすぐには変われない。「変わりたかった」僕がいるべき場所だった。
起業、特にスタートアップを自分でするという選択は、多くの人にとって直感的ではない選択です。Skylandに入った時の僕も例外なくそうでした。そもそもそれまでの人生でスタートアップ界隈の友人や知人はほぼ全くと言っていいほどいなかったし、仲のいい友人に起業という選択をしている人はゼロだったことも起因しているでしょう。
それでも「オーナーシップを持ちたい」、「自分の選択で世界を動かしたい」、「誰かに制限される選択や行動は苦手」、「自分の頑張りは最大限自分に返ってきてほしい」といった、起業家的な欲望は常に持ち続けていました。ただ、『自分には力不足』とか、『経験を積んでから』とか、そんな言い訳を自分の中ですることで (事実ではあるのですが笑) 本質的なモノから目を反らし続けている、「よくいる人」でした。
これは個人差があるかもしれませんが、Skylandにいると一生起業しろと言われ続けます。今は起業に興味がないというのを公言してたはずなのですが、特にGPの木下さんと袁さんからは永遠に言われ続けましたし、ぶっちゃけ常に聞き流していました笑 しかし、人間とは不思議なもので、起業しろと言われ続けると意外とその内「ほな一旦起業してみるか」となってしまいます。
そして、「起業するべ」というと意外と「まつもんがやるならついてくよ〜ん」という人が虚空から現れます。誰にも理解されないだろうなと思ってたビジョンを語ると、「ワンちゃんこうしたらやれるんじゃね?」と言ってくれる大人に出会えます。肩書きも何もない自分に期待して、様々なリソースを授けてくれる人がいます。そうしていく内に「岩にかじりついてでも成功してやる」という想いが生まれます。
ここまで来るには、長い長い時間がかかりました。正直起業しよう、となんとなく思ったことは何度もあるのですが、自分自身をベットしていく行為への本質的な怖さを克服したり (これはもはや無理) 、この人たちとなら何がなんでも走り抜きたいと思える人に出会うまでには時間がやはりかかります。そうした時でも、チャレンジをし続ける起業家の方や、本気で起業を応援する人達が周りにたくさんいる環境だったのでモチベーションを保つことができました。
Skylandはどんな会社か?
せっかくの退職エントリなので、自分が思うSkylandのココが凄い!というポイントを紹介していこうと思います。特に僕と同じ学生、インターンをしようと考えている方にとって良い情報になればなと思います。
Skylandに限らず、企業というのはトップの特性によってその色が大きく変わります。Skylandは木下さん (@kinositay) と袁さん (@yuanxiao1971) という二人のGPが組織のトップになっていますが、個人的には相当特殊な二人だと思っていて (褒め言葉) 、この二人だからこその特徴がいくつもあると思っています。
インターンと社員の間のギャップが少ない
二人のGPに共通しているのは、「若手の力を非常に信じてくれる」というところです。木下さんのそれは非常に有名な話ですが、袁さんも負けず劣らず若手に対して非常にポジティブです。学生メンバーでも、インターンと正社員の間の垣根はなく、キャピタリストとして同等に扱ってくれます。
もちろん契約上は別なので、細かい違いはたくさんあれど、やろうと思えば投資もできますし、ソーシングのためのイベント予算なども分配されますので、ガッツリイベントを開いたりすることもできます。


人と出会える機会が多い
これもGPの色だな、と感じることが多いです。Skylandのオフィスに来ている人はわかると思うのですが、オフィスにいると木下さんに突然「今時間ある?」と言われることが良くあります。そんなときに「空いてますよ〜」と軽い気持ちでついていくと、普通に生きてると中々お会いできない方にお会いするチャンスが得られたりします。
僕はweb3チームだったので袁さんにもたくさんお世話になりました。彼は中華圏のレジェンドVCなので、世界中にたくさんの繋がりを持っています。袁さんも木下さんと同様、「こんな人と会えるんだ!」という人をものすごく気軽に紹介してくれます。
そういう意味でも、Skylandはとにかく出社するバリューがものすごく高いインターンでした。


起業という選択肢をとった理由
Skylandの話をしたので、次は自分の話をしようと思います。
大好きな人たちと遊び続けたい
僕は「人」が好きです。大体の人は一度あったら好きになります。あんまりガツガツ行くタイプではないので「ホンマかいな」と思う人は多いと思うのですが、ホンマです。
そして人と同じくらい「遊ぶ」のが好きです。特にコミュニケーションが発生するタイプの遊びは大好きで、大学生のときは全国から100人から最大2000人が参加するイベントを主催したり、個人的に好きな友達を集めて遊んでいたら70人以上のDiscordコミュニティができてしまったりと、
起業は決して遊びでは有りません。でも、今集まっているメンバーとディスカッションしたり、仕事のコミュニケーションを取っている時にふと感じる「まるで遊んでいるかのような感覚」が僕はものすごく好きで。それを常に感じ続けるためには、面白いテーマで、面白い仲間たちと、常に全力でぶつかりあえる環境が必要だなと思い、起業という選択肢を取りました。
大好きな技術とともに生きたい
僕は「技術」が好きです。僕自身は法学部で技術屋ではないですし、数学や物理学はむしろ苦手な方でした。それでも、VCをやりながら感じたのは「技術について学ぶ面白さ」と、「それが社会実装される未来を考えるワクワク」が僕は好きで得意なのだな、ということでした。だって誰も勉強しないんだもん、ブロックチェーン。
「学び」と「社会実装」が僕の夢中で、自分が実装できるようにも勉強はしていますが、本当にヤれる人は、必ず小さな積み重ねを全力でしてきた方々です。
今、自分のチームはスタートアップながら、海外大を含む4人のPh.Dと2人の大学教授をアドバイザリ以上のメンバーとして迎え入れています。デザイナーやPdM、エンジニアも間違いなくトップレベルのメンバーです。
だからこそ僕ができるのは、未来を構想し、自分がリスクを取って前線に立ち、そして人々に僕らの作る「なにか」の価値を届けていくことだと思っています。
これから何をするのか
正直、完全には決まっていません。でもやっぱり、最終的に行き着く先はブロックチェーンに繋がっていることは大前提です。「ブロックチェーンがインフラストラクチャとして価値を持てる時代になったときに必ず世界に生まれる」というコンセプトはいくつか思いついているので、僕たちがそれをPMFさせるつもりで世界に挑みます。
KWDは
「データの自己主権」と「ゼロ知識証明」
の二つです。
この界隈では使い古された、というかそれなりに擦られきったネタにも見えますが、実は社会に実装するというところを真剣に取り組んでいるスタートアップはまだそう多くないと思っていますし、タイミングが来たときのアップサイドも非常に大きいと感じています。
これらのKWDに少しでも興味があるという方は、ぜひお話させていただきたいです。Twitter (@sholana0421) や、Facebookにご連絡いただければなと思います。DMはどちらも開放していますので。
え、これしか決まってないのにBdashに何しにいくのかって…?
うめえ飯を食うためです。
感謝













涙でてきました。Skylandの皆さん、たくさん迷惑かけました。みんな大好きです。
じゃあの。