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免疫と人間社会
免疫って、超素晴らしいシステム。
免疫は、「自己」「非自己」を明確に区別して<自分とはなにか>というものを決定、単に異物を拒絶するだけでなく、その異物と共存して変化にしなやかに対応するといい、それを「免疫寛容」と言うそうです。
免疫の場合
免疫にはこの免疫寛容という優れた機能があります。
非自己である相手(異物等)を素早く認識して、拒絶や攻撃するだけでなく自分の体の中にしなやかに受入れる機能があるというのです。
しかし、この免疫寛容が正常に維持されない、免疫機能が弱まると、アレルギーや多くの自己免疫疾患が発症するリスクが大きくなる、と。
そのため、免疫機能に気を配り、免疫強化が大切です。
人間社会の場合
人間社会はあらゆる単位で仲間をつくります。信頼できる仲間を作ることは、人間社会にとって人生にとって重要なことですね。
しかし、仲間の結束は必要であるものの、時として他者や他グループを受入れず、場合によっては十分な対話無しに過激になり牙をむくことが問題です。
もう一つの問題は、それぞれの単位で仲間内で結束のために、共有できない仲間を排除したり。いわゆる、仲間外れとか、、、
また、権力を有する側の手段としては、共産国では結社禁止、日本の歴史では5人組や隣組、などで統制することも。
寛容(トレランス)
人間社会において、免疫機能と同様、ここで重要なのが「寛容」。
「寛容」とは、心がひろくて、他人の言動をよく受け入れること。他人の罪過をきびしくとがめだてしないこと。また、その為には、相手への思いやり、意見の尊重、を意識しておかないと。
権力を有する側、グループを纏めている人達、はそれぞれの個人の言動や意見に耳を傾ける寛容さが無ければ、、、。
今、世界で起きていることもそう。
新型コロナウイルスに様々なストレスも加わり、
現在は、地球がアレルギー症状を起こしている状態にも思える。
免疫から学ぶべきこと
人間社会において、対立からは何も生まれません。
数年前までは、人間社会も、互いに様々な思想や文化や人種や性別等を受入れて、共通点を見出して話合い共存を模索するというダイバーシティーという方向で歩み始めていました。
しかし、最近では、特に相手を尊重しない寛容の無い冷たい争いが各地で起こっています。
これは、一部地域のことではなく、人類全体に対する脅威として、免疫機能より一歩進み、他者・他グループを尊重し、対話を通じて共存を模索して変化にしなやかに対応すること。
わたしが望むこと
免疫も新型コロナウイルスに加えストレスは大敵。
人間社会も新型コロナウイルスに負けることなく、知恵を使い、争うことなく寛容から対応して、一刻も早く地球のアレルギー症状を緩和させてあげることを望みます。
(参考:1999年初版 五木寛之著「大河の一滴」)
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