志でつながる共感資本社会への胎動。
日本で最も著名な哲学者、田坂広志先生が字幕だけのYouTubeでお金ではない信頼、信用、評判、知識、関係、文化、共感等の目に見えない資本を価値にした全く新しい資本主義の概念を伝えられたのはかれこれ8年ほど前のこと。当時の私は田坂先生の本を読んでヘーゲルの弁証法にならって世の中は螺旋的に成長し、成熟していくのだと信じており、お金だけではない価値で人と人とがつながる平和で豊かな社会の到来を夢見ていました。しかし、今はそんな甘い幻想を叩き潰すように、現実では第三次世界大戦が起こり、世界の終末が訪れるリスクが語られる暴力的な世界に未だに私たちは生きています。リアルに起こっている戦争に思いを馳せれば暗澹たる気分になってしまいますが、全く希望の光が見えないわけではありません。
三方よしこそが成熟した世界
成熟した世界に進んでいくには、田坂広志先生が提言された共感資本社会の価値観を世界に広げていくべきだと私は信じています。そして、その考え方は日本に古来から伝え続けられているあり方であり、奪い合いではない三方よしの考え方に基づいた経済に対する観念です。世界平和の実現はまず日本から、古からなじみのある共生・共感資本社会への移行が進むべきで、それは決して不可能ではないと思っています。とは言え、いくら田坂先生が日本を代表する哲学者で、世界経済フォーラムに出席してこれからの資本主義のあるべき姿を説いて回ったところで、それはまだまだごく少数派であり、世界の意識どころか日本の常識さえ覆っておりません。今は未だ、金が中心の金融資本主義にどっぷりと浸かったままの状況です。
共感資本社会を理解した経営者の集まり
私が希望の光を感じているのは田坂広志先生もアドバイザーに名を連ねている経営実践研究会の最近の大きな盛り上がりです。この一年で地域企業の会員が倍増して現在、全国で700社近くの事業所が参画して、本業を通じての社会課題解決に向けた取り組みを精力的に進めています。そこに集っている経営者、経営幹部は全員が共感資本社会の価値を理解して脱強欲資本主義を掲げています。共感デジタル通貨として大きな広がりを見せているeumoの新井社長や武井さんもアドバイザーとして研修会で良く登壇されますし、日本のESG投資の魁と言われるサワカミ投信の澤上社長の講演会も先日東京で行われました。そんな一連の流れを見ていると、良き意図を持ち、社会課題の解決に向き合う事業者が報われる時代が到来しつつあるのを感じずにはいられません。
社会課題解決型モデルがスタンダードに
私達、株式会社四方継が地域課題の解決、地域活性化を目指して地域コミュニティ事業を立ち上げたのが2年半前、正直、その時点では社会課題解決型モデルという言葉さえ耳にすることはありませんでした。しかし、沖縄の貧困問題解決への取り組みとして立ち上げられた卓球チーム、琉球アスティーダの早川社長は明確に自分達のビジネスモデルを「社会課題解決型モデル」だと定義されます。卓球のTリーグに参戦して3年でタイトル奪取、同時に株式上場を果たされたのは、ゲインを求めないホワイト投資家、もしくは共感した人からのトークンでの応援が集まったから、そして志を伝える、志を掲げて組み立てるのが新しい事業プレゼンテーションの本流になりつつあると言われます。
本物の時代の到来
世界が大きな変化を見せる中、世の中の人の意識も事業モデルのスタンダードも変わっていくのは当然ですし、むしろ世界の変化に対応出来なければ生き残る事は出来ないのも自明。そう考えればeumoの新井社長やティール組織の先駆者の武井さん、昨年のForbesに取り上げられ卓球で世界を取りに行くと豪語する早川社長、そしてダボス会議で先進的な提案をし続けて来られた田坂広志先生等々の経営実践研究会のブレーンが指し示す世界、共感資本社会へのシフトを誰しもが考えなければならない時期に差し掛かって来たと思うのです。良き意図を持って初回の課題を解決し、世の中を良くしようと取り組む人や事業所が正当な評価を得られる本物の時代が今度こそすぐそこまで来ていると思うのです。
新しい世界を感じられる二日間
実は、そんな新しい世界への扉を開くトップランナーの方々にお集まり頂く豪華絢爛なシンポジウムとフォーラムが6月18、19日の開催されます。私もほんの短い時間ではありますが、実事例企業として登壇させて頂けることになっていまして、建築業界が生み出した社会課題への根本的解決のアイデアについて語る予定になっています。新しい世界への胎動を感じてみたいと言われる方はチケットをお譲りしますので、私(高橋)までお気軽にお声掛け下さい。目から鱗が落ちるどころではない、パラダイムシフトを体感できる事を私が請け負います。
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経営実践研究会とはこんな団体です。
地域課題解決型モデルを目指してます。
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