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志と結果の法則

現在、大阪で開催している一般社団法人職人起業塾の第19期業務改革研修もそろそろ中盤戦、3日間のアクティブ・ブレイン・セミナー、コミュニケーション講座の1回目、そして私が担当している自律循環型ビジネスモデル構築の3回目の座学を終えて、実際の業務に落とし込むアクションプラン策定を行うフェーズに入りました。半年の長きに渡って持続可能な事業へのアプローチを現場から行うこの実践研修の肝になる部分です。

シンプルな持続可能性理論

「持続可能なビジネスモデル構築」と書くと随分とぼんやりした印象になってしまいますが、その考え方と実践は至ってシンプルです。事業が持続出来るとは即ち、安定した売り上げ利益をあげられる状態になり、なおかつ外部環境の変化に影響されない独自の市場を創ることに尽きます。それはずっとリピートしてくれる生涯顧客と顧客の自然減を賄える必要量の新規顧客を集める事であり、目の前のクライアントに満足してもらえる、また口コミで紹介が広がるレベルまで期待値を超える成果を目の前の顧客に提供し続けるしかありません。建築の事業は最終的な評価は全て現場で下されます。現場実務者がそんな目的意識を持ってモノづくりに励む事で一気呵成に、とはなりませんが、地道な取り組みを続けると確実に独自市場は構築されていきます。近江商人が家訓に残されている様に持続性は圧倒的な信頼が担保します。その第一歩として塾生達に強い信頼関係を構築する行動計画をアクションプランと称して策定してもらっています。これから研修終了までの3カ月間、その検証とブラッシュアップを続けて現場事務所による業務改革の取り組みを定着します。

第19期職人起業塾

ご縁と原因と結果の法則

今回、アクションプランの策定の前に前回の講義で行ったスモールビジネスの鉄則の復習と共に塾生に伝えたのはご縁と原因と結果の法則です。原因と結果の法則は世界的なベストセラーになったジェームスアレンによる、有名な概念で、本書の内容を乱暴に要約すると以下の通り。

①宇宙は「原因と結果の法則」に従っている。人間の「思い」が原因となって、あらゆる結果が生まれる。この法則を理解し、正しい思いをめぐらせることで、自分の置かれた環境をより良いものへと変えられる。
②価値ある目標を達成するには、自己犠牲を払わなければならない。真の自己犠牲とは、邪悪な思いをなくし、気高く清らかな思いで自分自身を満たすことである。
③肉体は思いと連動している。清らかな思いを持てば、健康や若さを手にすることができる。
ジェームス・アレン 原因と結果の法則

7つの大罪と致良知

非常に東洋的な世界観に拠った思考が現実化する理論ですが、私が最も注目すべきは自己犠牲についての言及です。多様性を認める個の尊重がすっかり常識になった今どきの時代、自己犠牲って言葉はほぼ死語になりつつありますが、アレンのいうところの自己犠牲とは邪悪な心、人間が持つ7つの大罪と言われる怠惰や強欲、憤怒、傲慢、嫉妬、暴食(貪食)、色欲に打ち勝つことを指しています。欲を抑え込むことを自己犠牲と定義するのはいかにもキリスト教圏ぽいと感じますが、良き心の遂行こそが目的や目標を達成するのに不可欠であるとのインサイトは陽明学の致良知に通じている部分があります。現場実務者が付加価値を生み出すためには誰もが潜在的に内包している才能を開花させる必要があり、その才能とは孟子が言った惻隠の情の様に誰もが持っている良き心に素直に従うことだとの私の持論と大まか整合しています。

6次の隔たり

志がビジネスでも源になる理由

ナポレオンヒルの「思考は現実化する」コヴィー博士が提唱した「全てのものは二度作らられる」との概念を表したとも言える「原因と結果の法則」をビジネスシーンに落とし込むには原因を間接的に助成するご縁が欠かせないと思っています。そもそも、企業が倒産する原因は売上の低迷が98%を占めていると言われますし、売上は人と人のご縁から生まれるもの。ご縁を大切にしない人に、学びも人もお金もついて来ることはありません。そして、ご縁が繋がる源にあるのは想いや志だと思っています。情報革命が極まった今、6次の隔たりと言われる様に世界中の人が五人を介せば誰でも繋がると言われる様になりました。しかし、人に繋がり、伝播していくにはそれなりの理由が必要であり、情報を伝達する価値のある事のみがご縁を紡いで広がっていきます。強く、正しい想い、志を持つこととビジネスが順調に回り、持続可能性を高めることになる。そこに密接な繋がりがあることの証左ではないかと思っています。吉田松陰先生が述べられた「志を以て万事の源となす」との至言はビジネスにおいてもきっちりと当てはまると思っています。
若者よ、大志を抱こうぜ!

出典:Wikipedia

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志を明確にすることで活躍する人材を育成しています。



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