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セカンド・ルネサンスへ適応する成長の種

時代が大きな転換期を迎えている事は、このnoteでこれまでも繰り返し書いてきました。これまでの延長線上にない時代にどのように適応するかは多くの人が迷われているのではないでしょうか。
ざっくり乱暴に言ってしまうと、金融中心のグローバル資本主義が息切れを起こしている現代は、これまでお金やモノ中心の目に見える価値から、信用や信頼に基づいたコミュニティー、伝統や文化、精神性など目に見えない価値に焦点が当たる時代への転換です。
アプリを増やし続けるような水平的な成長から、OSをアップデートする垂直的な成長が求められていると言えると思います。関西の時代とも言われますが、人間力を高める学びが不可欠だと思っています。人生を豊かにするのは人、旅、本と言ったのは現代の知の巨人、出口治明氏で、確かにその通りだと私も大いに共感しました。そこをもう少し掘り下げて、以下に、私が近年感じてきた人間的成長の種を備忘録がてら記しておきます。

古典に学ぶ

本を読むのは人様の人生を間接体験させてもらえる行為です。誰しもが一回きりのぶっつけ本番の人生を生きていますが、読書は人生のシミュレーションを可能にしてくれます。その中でも、最近とみに感じているのは、悠久の時を経て今もなお語り継がれる「古典」の素晴らしさです。
私は、本質的な価値創造から経済を回す原理原則系のマーケティング理論や、人の幸せとは何か?との根源的問いを持ちながら商品やサービス開発を行うUXデザイン、社会課題解決をエンジンにするCSV経営と、持続可能なビジネスモデルを築き上げる元は人としての在り方にあると考えています。その源流は3000年前から綿綿と受け継がれて、日本で独自の進化と発展を遂げてきた儒学にあると思っています。先行き不透明な今の時代こそ。改めて論語や大学など、四書五経を学ぶできだと考えています。
ちなみに、昨年開校したマイスター高等学院では大学と論語を教科書として採用して授業を行っています。私のセレクトも貼っておきます。

人の心に触れる

感性の時代に必要なのは感じる能力です。そしてまず感じるべきは人の心がどこにあるのかであり、人の苦しみや悲しみ、怒りや憤りを理解できなければなりません。同時に、その感情を多くの人と共有したり、共感することも非常に重要です。そのトレーニングに本がもっこいなのですが、テクノロジーが進化した今の時代、様々な手法が私たちにあります。
コロナ禍の時から私がハマってしまい、随分と多くの時間を費やすようになったのが、動画サービスです。特に、日本のアニメは本当に素晴らしく、世界に誇れるコンテンツになったと思いながら見てきました。
そして、アニメだと馬鹿にできないほど、内容も深く現代社会に問いを投げかけるメタファーに富んでおり、これを多くの人が見ているのか!と唸らされることも少なくありません。代表的なトップスリーは「ワンピース」「進撃の巨人」「キングダム」で、子供たちはこの物語をどのように見ているのだろうと考えながら見るだけで感性を磨かれると思います。

コミュニティーに深く潜る

3つ目はこれまで、人と人の関係性が希薄になったと言われてきたコミュニケーションを逆巻きにすることです。表面的な付き合いだけでは「知り合い」にはなりますが、「仲間」とは言えません。
今、日本の人口推移や予測を直視すれば、暗澹たる気持ちにならざるを得ません。世の中に閉塞感が蔓延する課題だらけの社会に向き合うには一人の力はあまりにもちっぽけです。人間は原始時代からコミュニティーを形成して生き延びて、発展してきたことを考えれば、今こそ、深い絆で繋がった仲間が必要です。事業所のメンバーや取引関係のあるステークホルダーとはそれなりに理念を共有したり、同じ価値観やパラダイムを持っていると思いますが、一社の力も微力です。また、金銭が介在している以上、金の切れ目が縁の切れ目的な関係とも言えます。もっと広い社会的な繋がり持てるコミュニティーに深く潜り込んで、志を語り合ったり、共に新たな価値創造に協働したり、世の中を良くするプロジェクトを企んだりする仲間を作るべきだとお思います。私が仲間作りをするにあたって強くお勧めするのは本業で社会課題を解決するCSV経営を目指す経営者が集う経営実践研究会です。

エスノグラフィーな旅

最後に必要なのは、世の中の変化や現状を良く知る為にやっぱり実際に動くことです。間接経験から得られることは数多くありますが、自分自身の五感で対敬意してこそ、本当のことはわかります。様々な場所に足を運ぶのは「旅」とも言えますが、観光旅行に行ったとて、成長の糧になるインサイトを得られるわけではありません。
全ての物事が白日の下に晒される本物の時代には、インターネット上に転がっている情報の寄せ集めや、薄っぺらい表面的な体験など全く役に立ちません。安心できる場所、コンフォートゾーンから一歩足を踏み出し、エスノグラフィーと言われる異文化のコミュニティーに潜入して、実際にそこに住まう人達の価値観や課題などを直接、深く知る経験は新しい世界を読み解く大きな糧になると思うのです。そんなツアーを企画しているタビスキさんと私のレポートをご紹介しますので、関わって見られることをお勧めします。

以上が私が考える、最適化社会から自律社会へと移行する大転換の時代に学び、実践してみるべき成長の種でした。これから先の未来に対して漠然とした不安を持っていても何にもなりません。待つよりもまず、変容と成長に向けて一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。質問等あればお気軽にコンタクト下さい。

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