いのちの歌
先日、一般社団法人経営実践研究会主催の兵庫県初の特別講演会が開催されました。基調講演は有田焼の伝統工法をイノベートし、蓄光技術を使ったルナウェアと言う商品を開発され、標識等で世界的な活躍をされている株式会社コドモエナジーの岩本社長にご登壇頂きました。
志と行動力と勇気
石本社長はもともとユニットバスなどを組み立てる職人の会社を経営されており、私と少し似た出自と言うこともありとても懇意にしていただいてます。福島への実践研修に訪れた際は、東日本大震災の原発事故の後、わざわざ生産拠点を福島に移設して、復興支援に取り組まれているルナウェアの工場や、地域活性化を目指して運営されているAmazonカフェ、古民家を再生した施設等の視察に丁寧にご案内頂きました。そんな岩本社長の講演は社会課題に対して真摯に向き合う圧倒的な実践に満ちており、その志の高さとアグレッシブな行動力、目先の損得に囚われない勇気に満ちた姿勢は何度聞いても胸が震えます。
強面社長が推す竹内まりや
卓越した実績を生み出されてきた岩本社長は総理大臣賞を受賞するなど、輝かしい経歴をお持ちですが、話してみると、とてもとっつきやすく、人懐っこい雰囲気は誰をも虜にしてしまいます。外見は元建築関係の方らしい、いかつい雰囲気もありますが、笑うと人の良さが溢れ出てきます。そんな一見強面の石本社長が講演の最後に竹内まりやの楽曲を流されました。「いのちの歌」と言う曲で穏やかなメロディーに竹内まりやさんの優しい歌声はおよそ石本社長のイメージにそぐわないように感じましたが、その歌詞をじっくり見て、なるほど、と深く納得させられました。歌詞を以下に転載します。
楽曲の力
生きることの意味を自問自答し、ご縁のありがたさ、人の温もりに感謝して必ずやって来る人生の終わりを見つめて何を残すか、何を継ぐかを考える。疾走し続けてきた経営者が還暦を過ぎて胸に去来することが歌詞の中にちりばめてあるように感じました。大事なものは目に見えない。歌詞をじっくり読んでみて、この歌が岩本社長の琴線に触れたのがよく理解できました。石本社長はこの曲を聴いていつも励まされているんだ。と口にされていましたが、大事なことが全て詰まっているそんな曲があるのだと知らされました。
残念ながら私は音楽を聴くことが全くなく、当然この曲も存じ上げませんでしたが、思いが込められた楽曲には大きな力があるんだと改めて感じさせられた次第です。
音楽の圧倒的な力
音楽にはほとんど興味もなく、関わらない私ですが、最近になって音楽の持つ大きな力を認識する機会が続けざまにありました。大きな力とは、共感を呼ぶ力とその感動を心に刻みつける効果です。上述の竹内まりやさんの曲にしても、歌詞を深く理解していればメロディーを聞くだけ岩本社長はご自身の人生の軌跡や大切にしてきた考え方や概念を思い返されるのだと思います。まさに心に大切なことを刻みつける効果です。もう一つは、先日、教育業界の先輩にご教示いただいた歌による教育の効果の大きさです。最近、ダイバーシティーと言う言葉が一般的に使われるようになり、多様性を認めることの重要性が認知されていますが、私たちは子供の頃、かえるだって、ミミズだって、あめんぼだってみんなみんな生きているんだ〜と歌で教えられ、根底にその価値観を埋め込まれています。楽しげなメロディーに乗って教えられた概念は深い共感となってずっと心の中に生き続けます。その影響力の大きさに今更ですが気づかされました。音楽と縁遠い私ですが、もう少し親しみ、嗜みたいと思います。岩本社長、気付きをありがとうございました。
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