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在り方なしやり方のみは守銭奴。在り方なしやり方なしは奴隷。在り方ありやり方無しは世捨て人、在り方ありやり方ありは・・・

閉塞感に溢れ混迷を深める現代。何もせずに今のまま手を小招いていてはどんどん世の中は悪い方向に進んでいく。社会の一員として無関心を決め込むのではなく出来ることを探し、なんとかしなければと、社会の課題解決に向けて行動する必要性を昨日のnoteに書きました。
しかし、なんとかしなければと思ったところで、1人でできることだとたかが知れている。そんなことを思いながらこの週末は琵琶湖のほとりで開催された一般社団法人経営実践研究会の全国世話人会議に出席してきました。

ムーブメントを起こす3ステップ

一般社団法人経営実践研究会とは、本業で社会課題を解決する志の高い経営者のコミュニティーです。その実践と研究には、3つのステップがあり、まず初めに自社が社会課題解決型のビジネスモデルを確立しCSV経営の実現を目指す、未来創造企業という良い会社を定義した第三者認証の仕組みも整えています。
2番目にその良い会社が集まって業界や地域で1社ではできないスケールのプロジェクトを立ち上げ、同時多発的にそれぞれの業界や地域でより大きな社会課題の解決を実現する、現在プロジェクト1000と題して、日本全国で様々なプロジェクトが立ち上がっています。
3番目は、そのようなプロジェクトが数多く立ち上がり、大きなうねりとなってより良い世界に変革させる狙いがあります。日本国内の全産業の97%を占める中小企業と呼ばれる地域企業が意識を変え、行動を変えることで、先行き不透明で不安定、複雑、曖昧なこの世界に一条の光を差すことができるのではないかと考えて、現在全国で1000社ものメンバーが活発な活動を行っています。

社会を変えるリーダー達

そんなこの国の未来を憂いたメンバーの中でも、各地域で組織を形成し、牽引していくリーダーが一堂に介するのが全国世話人会です。社会変革という大きな目的の実現に向けて各地域で組織形成の目標値を設定して、目標達成を繰り返しながら社会にインパクトを与える事業を創出するプラットフォームづくりを推し進めています。
今回の世話人会議では、社会変容を巻き起こすリーダーの在り方について藤岡会長から様々な提言やレクチャーを頂きました。
経営者が集まっての組織を作るというのは、個々の事業者で行うそれとは全く違う次元の難しさがあります。そこでのリーダーはおいそれと誰でも出来るものではありませんが、チャレンジしたいと熱い想いを訴える経営者が後を断ちません。難しくともその大きな壁を乗り越えなければ社会変容などありえませんが、同時に想いだけでは何も実現しない厳しい現実を突きつけられます。

何を言うのかではなくなのをやっているか

全ての人が生きるに値すると思える社会を作る。そんな壮大な目的を掲げた経営者のコミュニティで牽引役のリーダーが行うべきは唯一無二の価値を生み出す研究と実践でなければなりません。そこでまず整えるべきはリーダーとしての在り方を探究する取り組みであり、その在り方で信頼度を拡大し、影響力や伝播力を高める実践です。今回、参加者全員で特に気をつけるべきだと認識を共有したのは「言葉や知識」を振りかざすリーダーシップの弊害です。人は常に何を言うかではなく何をやっているかを見て信頼度や信用度を判断する。要するに社会変容を目指すリーダーシップとは絶対的に自らがチャレンジし続け、コミットメントした目標を達成する。また、メンバーの目標達成のサポートを行えなければならないとの戒めでした。1000名を超える団体になって来たからこそ、リーダーは改めて兜の緒を締め直せと戒められました。

決める能力と与える力

リーダーに最も必要なのはリーダーたるあり方です。1に在り方、2に在り方、3、4もあり方、5にあり方。と言われる位、どのように、何をやるのかよりもどのように在るのか、何のためにやるのか、なぜやらなければならないのか?を突き詰める問いを立てることが何よりも重要です。その上でリーダーシップを発揮して決めるのは未来です。未来から引き戻して今を決める、そして決めた計画通りに行動することによってしか目標に掲げた成果を手にすることはできないし、組織に対して成果を渡すこともできません。
経営者の組織ほど難しい運営はないと上述しましたが、成果を出すことができない、目標未達を繰り返すリーダーに対して、経営者の集団は、残酷と思えるほど冷たい視線を浴びせかけます。無能なリーダーとのそしりを受けるのを免れるためには、未来を決めること、そして計画通りの成果を組織に対して与える力が不可欠です。大きな目的を掲げるコミュニティーほど、その責任は大きく重くなります。同時に、その厳しく高い壁を乗り越えるチャレンジは、私たちを大きく成長させてくれる絶好の機会でもあるのです。

在り方から生み出すやり方

組織における成果の質を担保するのは、関係性の質だと言われます。実際に成果につながる行動を積み重ねるには、リーダーとしての確固たるあり方に基づいた、運用面でのやり方も同時に重要なのは、自明の理。今回の全国世話人会議では、その具体的な方法についても新たな仕組みを多数投入し、組織全体の質の向上を高める新たな取り組みがリリースされました。
組織の規模が千社に拡大したのを機に、量質転換の法則に則って組織や、そこで行われるコンテンツに対して高いクオリティーを生み出す施策が打ち出されました。様々な業界からゲームチェンジャーや卓越した業績を上げられているCSV経営の経営者が数多く合流してきたことで高いレベルのコンテンツ創出が平易になるのを実感して、非常に心強く感じた次第です。
あり方から派生した卓越したやり方が兼ね備えられる組織へと変貌するきっかけになる非常に有意義な会議となりました。

在り方とやり方が揃ってこそリーダー

目標達成や成果をたたき出すのを妨げるのは、大まか、精度の低い計画、計画を履行しない行動の不整合、そしてその両方の元凶となるのはどうしていいかわからない、との思考停止に陥る問いを持つ力量の低さです。
まず、何の為にとの問いに対する答えを明確にし、モチベーションを固めてから実現可能性のある高いレベルでの詳細な計画を立案し、それを前倒しするくらいのテンションで行動すれば殆どの目標は達成出来るもの。しかし、人のテンションは上下に振れるもの。先送り思考がそれを阻害します。その解決に有効なのが仕組みであり、やり方です。想いだけでは何も変わらない。現状を打破するのは行動であり、常に在り方とやり方はセットであることを改めて深く認識させれました。
在り方なし、やり方のみは守銭奴。
在り方なし、やり方なしは奴隷。
在り方あり、やり方無しは世捨て人。
在り方あり、やり方ありは君主でありリーダーであることを今一度、深く胸に刻み込みました。生きるに値する世界の実現に向けて、小さくても確実に一歩を進めて行きたいと思います。

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