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北極の氷と地下鉄のオーロラ

窓から見る、初めての景色に目を奪われた。

一面に広がる氷と青々とした空。

フライトレーダーを見て分かった。それは教科書でしか見たことのない、北極圏に広がる氷だった。

その異様な光景を見て思わず「セルゲームでも開催されるのか」などと思ってしまった

それはボストンへの出張帰りに、飛行機から見た光景であった。

ラッキーな光景を見ることが出来た、と幸せに思いながら、ふと別の考えが浮かぶ。

夜なのに窓の外が青々と光っているのはなぜだろう?

考えてみたら単純な話だった。北半球の季節は夏。なお北極圏に至っては、白夜の時期である。この時期、この一帯では夜であっても太陽が沈まないのだ。

ちなみに北極圏に近いアイスランドでは、6月21日より白夜が始まるのだという。今回のフライトは丁度6月21日〜22日にかけての時間であった上に、進行方向右側、北向きの窓という幸運がつながり見ることのできた景色であることがわかった。

この投稿をするにあたって、白夜について調べていたら、この体験以上に幸運な出来事があることを見つけた。

オーロラである。

日本からアメリカ東海岸への《外が暗い時》のフライト(つまり冬。今回の逆の極夜の場合だとなおよし)では、低い確率ではあるが窓からオーロラを見ることが出来るらしい。

なんと、飛行機ではこれ以上に美しい光景が見れるのか。いやはや地球には《歩き方》をも上回る《飛び方》という楽しみもあるようである。

肉眼では眩しい地表で、数値をいじったフィルター越しに、いるはずのない悟空を探していた

……noteではなく、インスタグラムに軽い気持ちで投稿するつもりが、相当な文章量になってしまっていた。気づくと電車を2駅乗り過ごしている。

「ごめん、電車乗り過ごした。10分くらい遅れそう(汗)」

目算より少し長めに到着時間を相手に伝え、ふと目線をあげる。地下鉄の窓から見る、慣れた景色に目を奪われることはない。

退屈で延々と続きそうな人工の極夜を一定のリズムで流れる蛍光灯。じっと見つめて瞼を閉じる。瞼の裏でおぼろげに、まだ見ぬオーロラの姿が見えた、気がした。

【この記事を読んだあなたへ

ボストン滞在中に、ボストン美術館に行ったんですが……。

もったいなかった。本当にもったいなかった。今更ながら、本当に公開しています。この本さえ読んでいれば……。

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神社が好きなので、実際に自分がいった神社の写真を紹介しながら楽しみ方を伝える「神と社記」や……

生活の中で思わず想像してしまった物語「妄想ショートショート」

仕事で訪れた先での旅行記やコラムを綴った「旅する編集記者」

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田中しょーご
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