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自由自在に脳内物質を出せたらいいのになあ…そう思う人はきっと多いのでは?
脳内の幸福物質というと、
「ドーパミン」
「セロトニン」
「オキシトシン」
の3つを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
筆者はもちろん脳内物質の専門家ではありませんので、知ったような口はきけませんが、おそらく、
どんな苦しい環境にあっても、これら幸福物質が脳内に分泌されていれば、人は苦しいと感じずにすむのではないか
と思います。
幸福物質が脳内に分泌されていれば、
いやな仕事だって楽しめる。
いやな相手だっていいやつに思える。
銀行残高が少なくなっても「なんとかできる」と思えるようになる。
たぶん、そんなふうになるのでしょう。
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とはいえ、幸福物質を自由自在に分泌させる方法を、たぶん人類はまだよく知りません。
(もしかしたらできるのかもしれません。知っている方がいたらぜひ教えてください)
たとえばなにかの大会で優勝して「やったー」という状況になれば、ドーパミンが出ます。
つまりドーパミンを出したければ、大会で優勝しなくてはいけません。
たとえば家族関係が良好であれば、オキシトシンが出ると言われます。
つまりオキシトシンを出したければ家族関係を良好にしなくてはなりません。
たとえば天気の良い日に散歩をするとセロトニンが出るようですが、逆に言えば、セロトニンを出したければ天気に恵まれる必要があります。
ようするに、自分の脳内の幸福物質なのにも関わらず、自分の思うように出てくれません。
優れた俳優は自由自在に涙が出せるといいますが、脳内の幸福物質もそんなふうにならないものでしょうか?
例外的に、アルコールを摂取したり、ある種の薬物を摂取したりすれば、幸福物質を意図的に出すことができます。
あと、脳に電極を刺すとか。
しかし、それが必ずしも望ましい方法でないことは、いまさら言うまでもありません。
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もう少し「穏便」な形で、たとえば「食」によって何とかできないか、といった研究も行われているようです。
「幸福物質が出やすい食材はないか?」
「幸福物質が出やすい食べ方はないか?」
という研究です。
こうした食材や食べ方には「ムード・フード」という名前がついています。
「幸福物質が出やすい食材はないか?」については、たとえば
ビーツ
ウコン
などがそうかもしれないと言われていますが、まだ研究段階。
また、同じ食材でも、調理のしかたによってその働きも変わるかもしれません。
「幸福物質が出やすい食べ方はないか?」については、
感謝して食べるとよい
家族だんらんで食べるとよい
などと、よく言われています。
いかにも食育おばさんが言いそうなことではありますが、いまのところ科学は食育おばさんを論破できていないようです。
ブレインフードとは「脳の働きを良くする力のある食べもの」のこと。
記憶力・集中力・精神状態に良い影響を与える食事のことを指します。