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『しくじり漫画先生に学ぶ正しい夢の叶え方』④


編集さんや担当さんは、自分の脳の一部

 打ち合せは、私の能力を最大限発揮するための脳内会議。
 そう考えると、これまで、ある意味自分を批判する敵にすら見えていた編集さんや担当さんが、同じゴールを目指すチームの仲間に見えてきます。
 
 ここでもしあなたが、本当は苦手なのに「俺、シュート得意だから」って誇張したら、チームを勝利に導くことはできませんよね。シュートが苦手なあなたにゴール前でパスが回って来てしまいますから。

 あなたがやるべきことは、誇張ではなくありのままの自分を晒すことです。すると、仲間は「お前、体力あるし体格いいからセンターバックがいいよ。」みたいに、あなたが気づかなかったあなたの長所や勝利へのアイデアを提案しやすくなります。

 なるべく有意義なアイデアを生み出すためにも、この脳内会議という打ち合せでは、あなたはあなたの意図や思いを、できるだけ正確に相手へ伝える必要があります。

 「なんか、こうした方がかっこいいかと思って」じゃなくて、
 「このシーンは、このキャラの初登場の見せ場で、運動神経がいい陽キャだって読者に一目で分かってもらえるように、動きのある描写で全身を描きました」とか、
 「このキャラは、見た目命を信じているキャラなので、毎朝ヘアセットに30分かけるし、毎日制服のアイロンを自分でかけてます。だから常に髪の毛ツヤッツヤで、制服の折り目が他のキャラに比べてクッキリはっきりしています」みたいに、すべての表現に、ディティールに、キャラクターに、「なぜそうしたか」をあなたは説明できなければならないのです。

 たとえそれが一般的には見当違いな理屈であってもいいんです。
 とにかく、自分がなぜそうしたのかを自分がはっきりと自覚していることが重要です。
 
 そうすれば、打ち合せでの「分からない」は自然と減ります。相手も、あなたがどうしたいのか、何を意図しているのかがうまく掴めないから、あなたにとっては見当違いなアドバイスが返ってくるのです。

 そういえば昔、打ち合せで「もう一皮むけるといいんだけどなぁ」って担当さんに言われたことがありまして…。
 そんな抽象的なアドバイスあります⁉って感じですが、今思えば、これはもう完全に、私が自分自身を誇張したせいでチームを死に追いやった最悪の例です笑

 シュートを決めきれないのにいつまでもゴール付近でウロウロしていてるし、何か思いついたと思ったら「なんか、こうした方がいいと思って!」とか叫びながら、突然明後日の方向へ全力で走り出したり…。

 チームメイトからしたら「あいつ、一体何がしたいんだ?」です笑
 
 「もう一皮むけるといいんだけどなぁ」は直訳すると「お前、全然自分を見せないから取り扱い方がさっぱり分からん。とりあえず何をしたいかだけハッキリさせてからまた来なよ」ですね。

 …ほんと、昔の私、ちゃんとして下さい笑

#創作大賞2024 #コミックエッセイ部門


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