一瞬の勇気と、少しの覚悟を。(『企画メシ』プレイベントVol.1を終えて)
コピーライター・作詞家の阿部広太郎さんが主宰する連続講座「企画でメシを食っていく(企画メシ)」。私は「企画メシ2021」の「企画生」(受講生をこう呼ぶ)になりました。
先日、チャンスをいただいて、企画メシ修了生の一人として、お話しする機会をいただきました。イベントが終わってから考えたこと、うまく話せなかったと感じていることがあり、noteに書くことにしました。
タイミングは、待つだけでなく、作ってもいい。
私が企画メシを知ってから企画生になるまで、3年かかりました。地方に住む私にとって、オンラインでの開催が大きく可能性を広げてくれました。それでも初のオンライン開催となった「言葉の企画2020」では、不安や迷いがあり、エントリーシートを書きながらも、応募のボタンがなかなか押せず、間に合いませんでした。
翌年、2021年に「企画メシ」がオンライン開催されると知り、内容を確認してエントリーシートを書いた時には、もう応募に迷いはありませんでした。
先日、プレイベントで、「私のタイミングはここだった。人それぞれにタイミングがあると思う」と話したのですが、ちょっとタイミング、タイミング、と言い過ぎてしまった、と反省しています。チャンスが来なければ、タイミングも来ないので。
思えば、2020年には開催されないかもしれないと思ったし、その後は、オンライン開催が無くなるかもしれない、とも思いました。リアルの場にこだわる方ならば、オンライン開催になって、リアル参加のタイミングを逃した、と感じるかもしれません。仕事や家庭の都合で、自分自身の状況が変わることもあるでしょう。
だから、もし気になっていたら、ここが自分のタイミングだ、と思い込むことも必要なのかもしれません。お話ししたことと矛盾してしまうのですが、「いまはベストなタイミングじゃない」と思うことは、阿部さんの言葉を借りれば、「勝手な決めつけ」かもしれないし、「待っていてもはじまらない」と思います。
私が応募を決意したのは、このままだとずっと、企画生の姿を眩しく羨ましく眺めるばかりだと感じたからです。思い切って飛び込んで良かったと、今改めて感じています。
知識やスキルを身につける講座とはちょっと違う。
「企画メシ」は、知識やスキルを身につける講座とはちょっと違います。コピーや言葉の力を高めたければ、コピーの講座があるし、阿部さんが講師を務める「アートとコピー」(宣伝会議)もあります(2022年は既に開講中)。
自分が求める場所なのか、見極めて応募した方がいい。そう思って見ると、募集要項にしっかり書いてありました。
やっぱり覚悟も必要でした。
「企画メシ」に実際に参加すると、その熱量に圧倒されました。リアル開催の時だったら、私は応募できなかったかもしれない、とも思います。
でも、うまくやろうとする必要は全然なくて、企画メシを通して、どう学び、どう成長できるのか、が問われています。だから、経験やスキルがない、といって尻込みする必要はありません。その上で、少しの覚悟は必要だと思うのです。
毎回、課題が出ます。全然、触れたことのない分野、経験したことのない内容もあるはずです。阿部さんも講師の方も、本気で向き合ってくださいます。エントリー制だから、自分が選ばれたら、選ばれなかった人がいるかもしれません。だから、「やり抜くぞ」という少しの覚悟は必要だったと思うのです。
一瞬の勇気を積み重ねて。
企画メシを終えてから、阿部さんの言葉を思い出してツイートしたところ、阿部さんから「勇気は一瞬で大丈夫」というメッセージをもらいました。いつか一瞬の勇気を出そうと思っていたら、今回のプレイベントという機会をいただきました。
企画メシへのエントリーも勇気が必要でした。そんな一瞬の勇気が、思いがけない場所に連れて行ってくれるかもしれません。そして、一瞬の勇気を積み重ねていくと、大きな勇気を出さなければできないことに辿りつくことができるかもしれない、そんな気もしています。
プレイベントを見てくれた友人がこんな感想をくれました。
考えてみると、企画メシを通して、勇気を出す練習もしていたように思います。
大切な仲間と出会えた。
企画メシに参加してよかったことの一つ、それは仲間と出会えたことです。毎回、すごい、と圧倒されて、落ち込んだり、悔しくなったりもするのですが、刺激を受け、影響を受け続けています。私は人に頼るのが苦手だったのですが、相談できる、頼れる人たちができました。
企画生だけでなく、以前学んだ講座で出会った人に課題に協力してもらったり、友人が相談に乗ってくれたりもして、仲間との再会もありました。
今回のプレイベントでも同期の企画生や友人からたくさん応援してもらい、メッセージをもらいました。しみじみと、参加してよかった、と感じています。
ちょっとうれしかったのが、肩書きに「企画生」と書いてあったこと。卒業してからも、これからも私はずっと企画生なんだ、と感じました。
自分を変えるのではなく、自分に還る場所だった。
企画メシを終えて、実は、私自身はあまり変わっていません。でも、不思議と自分が昔好きだったものを思い出したり、やりたかったことを思い出したり、そんなことが続いています。
ぐるっと回って元に戻ってきたような感覚です。企画メシは、自分を変えるのではなく、自分に還る場所だった。そう感じています。最後にたどり着く場所は一人ひとり違うと思うのですが、私はこんな境地に至りました。
企画メシの間、そして卒業してからも、私は何度も阿部さんのこの言葉を思い出しました。
私にとって、企画メシは、自分に向き合い、自分と出会う場所でした。企画メシを通して、私はゆっくり私になっていきました。
▼【企画メシ2022】エントリーはこちら
「企画メシ2022」エントリーには、プレイベントへの参加が必要です。プレイベントVol.2は6月2日(木)開催です。テーマは、「歴代の企画生たちに起きた変化」。
▼プレイベント申し込みはこちら
「企画メシ」が気になっている方は、「一瞬の勇気」「えいやの勇気」を出して、飛び込んでみてください。先輩たちがつないでくれたバトンを、つなぐことができますように。