星読み小説&翻訳【あいちゃんと傘の下】
アメブロに書いていた星読み小説をnoteに移植。
これが3本目。2021年06月24日(木)に投稿したもの。
ご依頼人はAimuさん。星読み部分が長くなっちゃって、小説だけ別記事にしたの。
私の星読み小説は
依頼人に生年月日のデータをいただいて、まず西洋占星術で読んでいきます。
そしてタロットカードを引いて、私との今回の関わりで、ご依頼人が何を求めているかについて確認します。
そこから得たイメージやインスピレーションで
ご依頼人に関わる人の視点になって、またはご本人を主人公にして
短いフィクションを作成します。
ご依頼人が過去に見たことのある景色が、私に見えることがあります。
それを書いて、思い出してもらうことに何の意味があるのかなんて全くわからないのだけど。
占い師としてはあまり褒められたことではないよね。
時間を無駄に過ごしているようにも思うんだけど。
言葉を探したり、それを整えたり。
なによりもその人がこの世に存在しているということが、面白くて。
きっと何のお役にも立ちませんが、半分リアル・半分架空の世界へようこそ。
星読み小説『あいちゃんと傘の下』
小学校のある学年の時に、私は植物係だった。中庭のプランターに水をやる係で、私は放課後ひとり中庭に出て、じょうろに水をくみ、ぶら下がった花びらを取り、水をかける。
ある日、中庭に出るとぽつりぽつりと雨が降っていた。これぐらいならとじょうろに水をくみ、水をやり始めた。雨が降ってるっていうのに、いつもやっているというだけで水やりの動作をやめられない自分に少しいらだちながら。
ふと視界が水色に覆われ、なにが起きたのだろうと思い顔を上げると、水色の傘とあいちゃんが見えた。あいちゃんが私に雨がかからないようにしてくれていたのだ。
状況を飲み込むまでに5秒はかかっただろう。私はなにか言わなくちゃと焦って発したのが「あ」だった。そんな私にあいちゃんは合わせてくれたのか、「ふふ」と笑った。私は反抗期が始まった女の子らしく、傘なんていらないのに、とかなんとか思いながら、はね返るようにプランターのほうに向き直りどんどん水をかけていった。
傘の下にふたりで入っていると暖かくて、慣れない距離感に恥ずかしくなってきた。
なんとなく、空気が変わった感じがして顔を上げると、中庭に面した廊下の窓の内側から、教頭先生が満足そうににっこりとうなずきながらこっちを見ていた。教頭先生のそんな笑顔を初めて見た私はぎょっとしてあいちゃんを見たら、きちんと会釈をしていてこれまたぎょっとした。
「そういえば、あいちゃんのお父さんも学校の先生だっけ?」「うん。お母さんも」「えっお母さんも。すごいね」「う~ん。めんどくさいよ」と、困ったような、でもちょっと甘えるような苦笑いをするあいちゃんは、まるで大人みたいだとその時思ったのだった。
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楽しんでいただけた?
こないだ翻訳したAimuさんの星読み。
翻訳が長くなっちゃったので小説化は持ち越してました。
というか、軽くスランプで
スランプというにはきっとものすごく小さな山だったんだろうけど。
おわんで作った砂の山ぐらいのね。
私はようやくAimuさんの小学校の同級生になることに決めて、ひとつの出来事を作りました。
そして友だちらしく、あいちゃんと呼ばせてもらいました。
私、小学校の時本当にプランターに水をやる係をやっていて、それがすごく体感として残ってる。
ゼラニウムとかに水をやるのね。
落ちた花を取ったり拾ったりして捨てて。
その時間がなんかすごく静かで、ひとりになれて、好きだったの。
今ちょうどアロマの勉強をしてるんだけど、その時の、小学校の時の水と土と、植物の香りを思い出している。
香り、匂いってすごい記憶に残るね。
その時のことを思い出しながら書きました。
あいちゃんには乙女座らしく、「う〜ん」の一言を言ってもらいました。
どういうわけか、私は乙女座の人にこの「う〜ん」を言われることが多く、
それは
私以外のみんなも言われるのか、
私だけが言われるのかわかりませんが、
この「う〜ん」こそが私の中の乙女座感なんです。
そして困ったような笑顔も、乙女座感。
状況の整理をして、最適解を計算しているときの音が「う〜ん」です。多分。
ほんといつもお世話になってます。
きっとどこかでみんながお世話になっている、乙女座のひと。
小学生の頃のことを書くにあたりホロスコープをタイムスリップ。
Aimuさん10歳の頃、もしかしたら大きな出来事があったかもしれません。
そこを乗り越えて生きてるのなら、これからもきっと大丈夫。
ここまで生きて来れたのなら、大丈夫。
これはみんなにも言えるんだよ。
信じられなくても信じてね。
◯◯の母、しょこ
あなたのためだけの星読みをどうぞ。
おひとりずつちょびちょび値上げしていってます。