星読み小説&翻訳 響さん【帰省】
生年月日+生まれ場所+生まれ時間。
西洋占星術でホロスコープを出し、それを読みながら小説を書く星読み小説はこれが4本目。
ご依頼人は響さんです。
アメブロ記事からの転載なので、絵文字が文字になってたら消し忘れですごめんなさい(滝汗とかキラキラとか
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2021年07月05日(月)
でけまひた、しょーせつ。
なんか今回はメチャ産みのくるしみでした。
ヘロヘロ〜ゲッソリ
それではどーぞ、お楽しみください。解説はあとで.
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星読み小説『帰省』
青々とした田んぼを貫く道を走って、一年ぶりの本家へ到着する。家の前の駐車スペースも庭も、見覚えのある車で埋まってしまっていたが、慣れたもので、向かいの空き地に車を停めてエンジンを切り、狭い車内いっぱいに体を伸ばす。
車を出て、青一色ベタ塗りの空を見上げながらラジオ体操さながらの背伸びと深呼吸をする。雲ひとつなく、おまけに風もないけれど、草と土の香りに日々の緊張が一気にほどける。
「こんにちはぁ」ガラガラと戸を開けて、奥へ声をかける。玄関にはさまざまな靴が所狭しと並べられている。「こん、にち、わぁ」もう一度声を上げる。
パタパタ、という足音が聞こえて、ついたての向こうからおばさんの顔が覗く。
「あら響ちゃんいらっしゃい、お疲れじゃろ、みんな来とるよ。コーヒー飲む?お腹減ってない?」「コーヒー飲む。お腹減ってない」この毎度のやり取りに頬がゆるむ。
ほいほい、と言いながらおばさんは台所にパタパタと戻っていく。奥の広間に人が集まっている気配を確かめて、私はたたきの隙間にねじ込むようにサンダルを脱ぎ、はだしのまま仏間に向かう。
仏壇の前の座布団にきちんと膝を折って座り、マッチをすり線香に火をつける。線香立てにはわずかに形を残した線香がすっかり冷えて立っており、その脇にオレンジのあかりを灯したものをそっと刺すと、線香の形に残っていた灰がぽろりと崩れる。
チン、とおりんを鳴らして、手を合わせる。線香の煙が顔の周りを漂って部屋に広がっていく様子を目で追い、位牌に目を移す。
聞いて、と頭の中で、彼女がまだ生きていたときのように話しかける。
私、副主任になったんだよ。やっぱり転職してよかった。あのとき背中押してくれたおかげだよ。ありがとうね。
目を閉じて、もう一度手を合わせる。
急にドカドカ足音がして、後ろから「おう、響ちゃん、来とったんか」と声をかけられる。振り返るともう赤い顔をした広おじちゃんだった。
「なに、もう酔ってる」というと「あったりまえじゃ。おいちゃん、トイレ」とニコニコしながら部屋を横切っていく。
「響ちゃん、コーヒーはいったよ」のおばさんの声に、私はもう一度軽く手を合わせてから、よっ、と立ち上がる。
広間に顔をのぞかせると「お~響ちゃん」「ひさしぶり~、元気?」「はよ飲んで、墓参りいくぞ」「お腹減ってない?」と、よく知った声がいくつも重なって押し寄せた。みんなの顔を見回すと、その中に赤い顔をした父と巻き寿司を頬張ったまま手を上げる母も見えた。
私は、なんの心配もないこの場所がいつまでも変わらずにこうやって用意されることを祈るけれど、そしてそのことは多分、ここにいるみんなの祈りでもあるけれど、決して叶うことがないのをわかっている。
なぜならここは死を迎える場所なのだ。
私たちはここに生まれ、ここに死す。
記憶はそれぞれの中に蓄えられて、たとえ語られることはなくとも継承にはなんの不都合もない。
住む場所も仕事も年齢も、何もかもが違う者同士が、共通項としてのお墓に集う。
若くして死んでも、放蕩者と言われ死んでも、その血が分岐して生き続けるならば。
ここにいる誰かの中でならうまく生きられるかもしれない。
時に言葉で、もてなしで、そして時には不在という形で、死者の期待は連なって受け継がれていく。
〜終わり〜
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星読み翻訳 響さん
今回の星読みサンプルご提供者は、響さんです。
小説化にあたって、わたしのいつもの手順が効きませんでした〜
なぜか。
それはホロスコープが複雑に絡み合っていて、
いつものように「アセンダントを他者から見た描写」ができなかったからです。
しかも、難易度の高い日常もうかがわれ。
他者から見た響さん、というのが、響さんから見た他者であったりもして、
いやまあ、誰しもそういうことではあるんだけど、
その程度が強いと言うか、
う〜んなんか言語化が難しいんだけど、
とにかく、そんなこんなで今回は主人公を響さんご本人にしました。
自分自身を出会う人に見るのね。
自分に厳しく、人にも厳しくなのね。
なんだけど、言葉は直感的で相手に刺さるようなことを言うのね。
それを自分で言ってしまってから、自分で傷つくようなことがあるかもしれない。
だけど、その存在が
カウンセラーであり、ヒーラーでもある。
血の中に込められている力。
意図しなくても、できる人。
そんなことを星読みをしながら感じました。
親族とのつながりを感じたのと
子供の頃からアイドルのように扱われたのではないかなという読みで、
帰省の一コマを描いたのですが、
西洋占星術でいうところの8ハウス。
サインで言うと蠍座。
この意味するところの「生と死」「継承」「血縁」「DNA」「隠されたもの」「性」このあたりについて書けたのは自分でも思いがけない収穫でした。
そうなんだよな。
言わずとも現れるのがDNA。
理想が、想いが、現れちゃう。伝わっちゃう。
去年からコロナで親族が集まることがやりづらくなって。
入院してるおじいちゃんにも結局、面会自粛とかで会えないまま亡くなってしまって。
悲しいけれど、繋がっているし、伝えてくれている。
この体の中に。
星を読んだこちらが癒される体験をさせていただきました。
響さん、ありがとうございました
今年の誕生日からの1年間の運勢
おまけ的に今年の誕生日からの1年間の運勢を。
もうすぐ誕生日だよね!
ていうか私同い年なんです。だから自分のホロスコープの勉強にもなったよ。(部分的に同じになるから)
・旅行するなら精神世界へトリップ!仕事としてもGOOD!
・相棒がいたら自分が輝くエネルギーをどんどんくれそう
・言葉で理想を表現して!大袈裟かもと思っても自分の想いを主張すること!
・ヒーラーのお仕事がめちゃめちゃ良さそう!
絵や写真などのビジュアル使ってね!
性の枠組みの解放にも力を発揮できそう!
・恋愛運はお見合いかなあ、結婚運は海外関連がトリガーになりそうな予感
・ここまで結婚してない体(テイ)で言っちゃってるが、パートナーいる場合は親族からサポートがもらえそうでいい感じです
・もし人を教え育てるようなチャンスがあるなら、難しいことをしなくていいのでチャレンジしてみるとよい経験になりそうです。
人生全体に影響を与えるヒントに出会えるかも
・最近ヒラメキがはんぱないことになってそう。共感力にバンバン使っていってください!
無意識であっても、やらかしちゃったかもと思っても、
ちゃんと誰かを癒しているのが響さんです。
個性を磨いて、出して、磨いて・・・、いってくださいね!
響さん、星読みのチャンスをありがとう!
だいぶ待たせてしまってごめんなさいでした!!
この御歳が素晴らしき一年になりますように!
◯◯の母、しょこ
共感します。整理します。星を読むってそういうこと。