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【エッセイ】おやつが好き【坂木司】
おやつは好きですか?
そう問われて真っ先に思い浮かべるのは、
どんな「おやつ」でしょう。
贅沢なパフェに、老舗の煎餅。
夏場にぴったりの抹茶スイーツに、素朴かつおいしい焼き菓子。
おやつは思い入れも好みも、人それぞれです。
生きるためではない。
余分だからこそ豊かさをもたらす「おやつ」。
今回は、そんな「おやつ」を愛してやまない小説家「坂木司」先生の「おやつが好き」をご紹介させていただきます♪
概要
今作の著者は「和菓子のアン」シリーズなど、数々の名作を手がける小説家「坂木司」先生。
雑誌「銀座百点」での連載や「おやつ」をテーマとした短編小説2作、書き下ろしのエッセイなど、豪華なラインナップとなっております♪
個人的に気に入ったポイント
①読むだけで食欲をそそる文章
読むだけで食べたくなる文章は「和菓子」を小説のテーマにしている坂木先生ならでは。
丁寧で細やかな描写から、坂木先生の感動やおやつの美味しさが伝わってきます。
それも派手なおやつだけではありません。
素朴かつしっかりと美味しいおやつの安心感や、季節に合ったおやつの優しさなど。
あらゆるおやつの感動が、丁寧かつ鮮明に描かれています。
②坂木先生のオタク心炸裂!小説やエッセイに登場したおやつへの情熱
坂木先生が大ファンである作家
「池波正太郎」先生。
その池波先生の食エッセイに登場したおやつや食事のため、坂木先生は現地を訪れ、完璧な条件を整えて楽しんでいます。
(聖地巡礼というやつですね♪)
今回のエッセイでは、そんなファンの鑑のような情熱が伺える、貴重なエピソードも多々!
(完璧な条件を整えて)もしそれが私にとっておいしくなくても、文中の「おいしそう」は私の中で目減りしません。
むしろ自分には手に入れることのできなかった美味として、燦然と輝き続けるのです。
食エッセイを愛するひとりとして、頭の上がらない思いでいっぱいになりました。
終わりに
生きるためではない食べものへの、過剰な情熱。この華やかな余剰こそ、人を人たらしめる部分ではないかと私は思います。
おやつって不思議な存在ですね。
なくても生きていけるけど、あったら人生が楽しくなる。
無駄だからこそ、豊かで愛おしい。
そんな坂木先生の思い入れに浸れるエッセイ&小説集。
是非1度お手に取ってみてはいかがでしょうか?
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