見出し画像

下町芸術祭2017 =境界の民=

多分、このタイトルであっている。 “家族の系譜” が副題かと思っていたけれど、これは 「KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #4  新長田のアジア、家族の系譜より」のことで、下町芸術祭の一環だったようだ。他にもチラシが数種類あって、私にとっては複雑な祭だった。さまざまな情報の読み方を教えて下さった皆様、ありがとうございました。
下記の3企画では、私はどうやって生きてきたのか、どうやって生きていくのか、立ちつくし戸惑った。今もまた考えている。

・ダムタイプ『S/N』ヴィデオ・ドキュメンタリー上映
久しぶりに大泣きした。ただ、内容と直接関係なさそうなこともたくさん頭をよぎったので不思議だった。 それほどに普遍的な、愛についての名作だと思う。
「言っていることはわからない、言いたいことはわかる」と、思えたことは少ない。言いたいことがわからないことや、言えないことは何度もあった。心が通わなかった経験ばかり思い出された。
他にもすごくいいセリフばかりだな、と思ったけれど、ぐちゃぐちゃに泣いて忘れてしまった。
( ArtTheater dB 神戸、2017年11月11日)

・筒井潤+新長田のダンス事情『滲むライフ』
とても楽しかった。観たというより、貴重な時間に居合わせた。これまでの歴史と、この上演に至る創作過程、それぞれの途方もなさを思った。本当にライフが滲んでいた。敬意しかない。
と、Twitterに書いた。
歌や踊りで楽しかったのは本当だけれど、この上演の全てを “とても楽しかった” とだけ言ってしまうのは、浅はかすぎるのではないかと心配している。この日に感じた底なしの敬意を忘れたくないから、もう一度書いておく。
(ふたば学舎 講堂、2017年11月18日)

・森村泰昌「下町物語プロジェクト2017~2019」序説
コンセプトや展示に至る過程を全く理解せず、「何かあるらしい」という情報だけで最終日に行った。もっと散らかった展示かと勝手に思い込んでいた。全くそんなことなくて、とても見やすく整った展示だった。その場所(会場や町)に元々あるもので構成されていることで居心地よく感じた。
出展者のプロフィールをみて、縁のあることや気の向くことを少しずつやってみる生き方も全然ありやな、しばらくやめていたことを細々とでも再開しようかなと思った。
(旧駒ヶ林保育所、2017年11月3日〜25日)

いいなと思ったら応援しよう!