福島ユナイテッドFC カンファレンス 議事録 2023/02/23
2023シ-ズン 福島ユナイテッドFC
サポーターカンファレンス 議事録
(登壇者・回答者)
代表取締役社長:鈴木 勇人 氏
取締役副社長:辻上 裕章 氏
強化部:玉手 淳一 氏
アカデミー:石堂 和人 氏
営業部:小峯 拓也 氏
事業部:伊東 篤志 氏
※以下、文中は敬称略とさせていただきます。
※本文では口語表現を適宜要約(意訳)し、一部省略等しております。
※一部、回答の順番・カテゴライズを変更しております。
【スタジアム・クラブハウス・試合会場】
新スタジアムの建設の進捗はどうなっていますか。
《代表取締役 鈴木》
J2ライセンスを取得した際に例外規定を適用しており、J2に昇格した瞬間から3年以内に基本計画を提出、その後5年以内に着工を目指すという計画になっています。完成までは10年くらいのスパンでやっていくことになります。『福島市にサッカースタジアムを作る会』では視察活動がある程度終わり、スタジアム構想ワーキンググループというのが立ち上がって、候補地の選定と、福島でどうやってスタジアムを作っていくかを議論しています。これをまとめ、ホームタウンへ要望書として提出するというところを模索している段階にあります。
信夫ヶ丘競技場の改修は考えていますか。
《代表取締役 鈴木》
建設地として色々な場所を探しているのは確かです。JFLの時(2013年)に信夫ヶ丘競技場で開催した際は子供たちが多く訪れていました。子供たちが自転車で来れるところや、できる限り公共交通機関に近いところで数か所選定をして分析しているところが今の状況です。
クラブハウス設置の進捗はどうなっていますか。
《代表取締役 鈴木》
これもライセンスの例外規定に入っており、クラブハウスを作ることも市から了解してもらっています。できれば練習場がある十六沼公園の中に作りたいという要望を含めて話をしています。しかし公共施設の中に民間の施設を立てるためにはどうするかなど課題があります。選手が駐車場で着替えをしていたり、トイレが遠かったりするので、できる限り早くクラブハウスを整備したいと思っています。
今後、郡山市での試合開催はありますか。
《代表取締役 鈴木》
実は毎年、郡山市西部サッカー場での開催を申請しており、今年も申請をしました。しかし残念ながらJリーグの許可がおりません。西部サッカー場では避雷針がない、得点板が仮設のものしかない、洋式トイレがない、ゴールが埋め込み式でなければならないのに移動式になっているなど、設備基準が問題としてあります。郡山市長にはサッカー協会と一緒に施設改修の要望書を出しています。整備が進むように結果を出していきたいと思います。
【営業】
福島ユナイテッドと他のチームを両方スポンサードしている企業がありますが、Jリーグ的には問題ないのでしょうか。
《営業部 小峯》
問題ありません。
ユニフォームスポンサーで降りている企業があるように見えます。
《営業部 小峯》
ロゴの掲出箇所を変更したというだけで、降りているということはありません。
営業について、目標の数値や達成率、 昨年の実績などを知りたいです。
《営業部 小峯》
まず大きく分けてオフィシャルクラブパートナーと、サポートコーポレーションというスポンサーがあります。オフィシャルクラブパートナーは2021年が98社に対し、2022年は121社で23社増えました。サポートコーポレーションは2021年が272社に対し、2022年が340社と68社増えました。各企業様と関係性の再構築も進めているところでございます。
《副社長 辻上》
オフィシャルスポンサー、オフィシャルクラブパートナー、サポートコーポレーションを合わせ、地元の企業様を中心にトータルで460社を超えるスポンサー様に応援していただいております。この数はJリーグでもトップ5に入るほどの数字であり、これほどの企業様に応援していただいてるのはすごくありがたいことでございます。
選手自身がユニフォームを洗濯しているようですが、クリーニングを依頼できるスポンサーはいないのでしょうか。
《営業部 小峯》
昨年の8月末より、株式会社ヤマカワドライ(http://yamakawadry.com/)様にご協賛をいただいて、今シーズンも選手のユニフォーム・トレーニングウェアの洗濯を依頼しています。ぜひサポーターの皆様もヤマカワドライ様のご利用をお願いしたいと思います。
スポンサーの紹介が非常に少ないと感じています。
《副社長 辻上》
他のクラブがスポンサーと契約を締結した際に発表等をされている事例は存じており、我々もそういった取り組みをする話が出ています。また企業様の創立記念日などにSNSやホームページでメッセージを発表するなどのアイデアも出ています。スポンサーの方と今後の関係を構築する上で何がいいのかというのを考え、対応していきたいと思っております。ホームページにスポンサーの皆様の企業名を掲出させていただいておりますので、今シーズンがはじまる3月1週目のタイミングで「今シーズン一緒に戦っていただける、ご支援いただける企業様を更新しました」というところはホームページとSNSでも皆様に展開したいと思っております。
【広報・集客】
広報について全体的に配慮不足を感じます。
《副社長 辻上》
広報について配慮不足があることは実感しているところです。昨年は 試合運営担当と広報担当を兼務する状況でした。現在の福島ユナイテッドでそれぞれに担当者をつけるほどの経済的な実力がなかったのが本音です。営業収入の増加により、今シーズンからはフロントのメンバーを補強し、体制も含めて改善を試みているところです。従来よりは皆様に対して情報をお届けするスピード感・内容も向上する、その努力をしたいと思います。
主にSNS運用で広報が不十分に感じますが、今後の広報戦略について伺いたいです。
《代表取締役 鈴木》
前の広報担当が昨年11月末の時点で福島を離れる事態となっておりました。新しい広報の募集もかけていましたが、最終的に着任が2月になってしまい、皆さんがお楽しみであったキャンプについての発信が薄かったというところについては反省をしたいと思います。今はJ2のチームでの経験もある新しい広報が着任しておりますので、少しずつ皆さんの期待に応えられるように発信をしていくという形になります。
今シーズン集客を増やすためにどんな施策を取るのでしょうか。
《事業部 伊東》
昨年の平均来場者数は1,465名で、昨年対比で167%でした。アウェイサポーターの動員が多かったいわきFC戦と松本山雅FC戦を除いても昨年対比127%になっております。コロナウイルス感染拡大前である2019年の平均来場者数は1,242名でした。コロナ禍によって来場者数が非常少なくなっている状況ですが、コロナ感染拡大前を超える来場者数を出すことができました。
今期の集客施策について、まず1つ目が昨シーズン実施したイベントをブラッシュアップしていくこと、2つ目が今季から販売しているシーズンチケットによってより多くの方に試合に来ていただくというところです。3つ目は、2021年より導入している顧客管理データベースを使い、マーケティングの施策を展開していきたいと思っています。例えば低予算で多くの方へ認知をしてもらえるようにSNS広告を出したり、1度も来ていない層へメールなどで観戦招待をしたりと、ターゲットに合わせて継続的にアプローチを行っていこうと思っています。
テレビなどでのクラブの露出が少ないと思いますが、どうお考えでしょうか。
《代表取締役 鈴木》
同県内に昇格を果たしたクラブがある中で、そちらと我々との報道には非常に差が出てると感じております。今までは我々が出す広告費用はほとんどなく、その中でテレビ局さんや新聞社さん等にお世話いただいたり、テレビ局さんの企画で個別にスポンサーを募ってテレビCMを流していただいたというのがございました。
集客というのが我々の課題ということで、Jリーグの方もかなり協力的に施策について話しをいただいてるところです。今期については、プロモーションに倍の予算を取り対応していこうと思っています。一時期は飯坂線の中吊り広告も実施しましたが、限りある予算の中で皆さんに届けられるように努力してまいりたいと思っております。
《事業部 伊東》
農業部は弊クラブの売りの部分でもあり、昨年は全国メディアでも取り上げていただいたこともあるので、メディアへの連携にも注力をし、露出していけるように努めたいと思っております。
【試合運営・イベント】
昨年のデイゲームはシャトルバスの運行がなかったが、有料でもいいのでシャトルバスの運行をお願いしたい。
《事業部 伊東》
昨年のナイターゲームでは有料の臨時バス、最終戦につきましては無料シャトルバスを出させていただきました。最終戦の無料シャトルバスは往復で全13便を出し、2006名のご来場に対し乗車人数は127名で、約6%が利用されたというデータになります。現状の乗車人数では無料シャトルバスの運行は厳しいと判断から有料の臨時バスを検討しており、集客施策の1つとして福島市とも協議中です。
試合前にスタジアムを盛り上げる施策は検討していますか。
《代表取締役 鈴木》
煽り方というのはまだまだ足りないと思ってます。 皆さんにもっともっと盛り上がるような、喜んでいただけるような施策を考えていきたいと思います。
イベント企画会社さんとの契約が終了したことも含めて今後のイベント企画が心配ですが、いかがですか。
《代表取締役 鈴木》
企画会社については残念ながら契約更新という形になりませんでした。更新がならなかったというところで、グッズあるいは農業部のところが(企画として)薄い状況になっています。農業部は広告塔にもなっているところでもありますので、改めてグッズ担当と農業部担当が就き次第、巻き返しを図っていくところになります。
試合前ファンサービスやサポーター参加型のイベントは予定していますか。
《事業部 伊東》
ファン・サポーターの皆様もよりワクワクする参加型のイベントが実現できるように検討させていただきます。今シーズンのファンサービスにつきましては、 昨年も実施していたウォーミングアップ見学会や親子サッカー教室ですとか、コロナウイルス感染拡大前に実施されていたサイン会の復活を考えております。
【事業・地域活動】
農業部の活動をさらに拡大していく予定や、 農業部の取り組みについて、何かプランがあれば教えてください。
《代表取締役 鈴木》
農業部が全国的に評価をいただいており、年末は各種メディアの取材も殺到いたしました。1つ例を挙げますと、JR西日本様が新幹線内で配っている冊子に特集を組んでいただいたり、ある全国紙の新聞社も間もなく取材に来たりします。
ある事業者様とはスマート農業の推進を一緒にやらないかというようなご相談もしております。遠隔で作業の管理をして、収穫物を特殊な冷蔵庫に入れ保管し、時期をずらして出荷する、といったことにもこれから取り組んで、広報できればと思っています。
《副社長 辻上》
そもそもサッカーを1番目に考えるのが当たり前の中で農業を実現していることは、福島ユナイテッドの色として絶対なくしたくないなと思っています。福島という地元・地域のために活動しているところで、よりその効果を見出だせないかという取り組みをやり始めています。我々のこういった活動にSDGsという枠組みでご支援いただけないかとスポンサーセールスさせていただき、新規スポンサーとして農業機器を販売する企業様が決定したり、上場している企業様と現在進行形でお話をしているところもあります。また様々な既存スポンサー様より増額していただくきっかけにもなってます。
子供たちが福島ユナイテッドに興味を持ってもらえるよう、学校訪問や地域のイベント参加を強化してもらえませんか。
《事業部 伊東》
昨年は山本海人選手と遊佐克美選手がサッカー教室や小学校で講演を行っておりました。クラブとしてより広げていきたいと思ってはいたんですが、コロナウイルス感染拡大の状況で難しかったのが現状です。今シーズンにつきましては、遊佐克美氏をスクールマスターとして任命をし、子供たちや地域の皆さんとの繋がりを強化していきたいと考えております。
ホームタウンとして増えた自治体へサポーター獲得のために実践していることはなんでしょうか。
《事業部 伊東》
昨シーズン、ホームタウンに新しく追加された伊達市・国見町・桑折町・川俣町に関しては、ホームタウンサンクスデーとして親子を招待しておりました。各小学校の生徒へチラシなどを配布や、市政だより(広報誌)などで告知しておりました。また、国見町のお祭りにに弊クラブの選手が出演したこともありました。今シーズンにつきましては、伊達市役所でファンクラブ入会受付の取り組みをさせていただくことが決まっております。また、川俣町ではサッカー教室の開催が決まっております。
【ファンクラブ・グッズ、その他要望など】
ファンクラブのプレミアム会員について、駐車場優遇など特典はできないのでしょうか。
《事業部 伊東》
検討はしましたが、とうほう・みんなのスタジアムが公共施設であり他のイベントとの兼ね合いもあるため、駐車場がファンクラブの皆様に対して必ず確保できるとは言い難いことから、提供できない経緯がございます。
《副社長 辻上》
新たな試みとして今シーズンからシーズンチケットをスタートさせたので、徐々にバージョンアップする予定です。現在、シーズンチケットは200に近い数が販売できています。この数字が1つベンチマーク(基準)になるので、その数字に対してどういったサービスができるかという指標になると思ってます。今後の施策は変化を加えながらブラッシュアップしてサービス向上に努めますので、スタジアムやSNSなどで色々なご意見を言っていただきたいです。よろしくお願いします。
オンライングッズの支払い方法で、後払い決済サービスの導入も検討してほしいです。
《事業部 伊東》
こちらも導入を検討しました。特にファンクラブの料金も後払いができれば、皆様にご入会いただけるハードルも下がるのではないかというところもあります。後払いシステムが一般的に普及されていることからも、今後より良く提供できるように努力していきたいと思っております。
監督について、試合後に観客の前へ顔を出したり、SNSでの露出を増やしたりしてほしい。
《副社長 辻上》
監督がサポーターの皆様にどういった形で顔を出すかは、クラブや背景で色々変わるのかなと思います。監督は今の環境の中で最大限にこのチーム・選手たちをどう成長させるかを考えています。監督とは定期的にミーティングでお話をしており、この件についても話をさせていただきますが、監督が当クラブの環境を尊重していただいてる通り、我々クラブは監督の意向も尊重しなければいけないと思ってます。要するに、監督にはそれぞれスタイルがあるので、無理に押し付けることは、我々としてはするつもりもございませんし、できないだろうと思っています。
服部監督をどうPRできるのか、彼の生の声をどう届けていくのか、広報活動も含めて様々なメソッドや方法を考えながら努力していきますので、その点はご理解いただきたいというところと、最後は勝負にかけるところに監督にも選手にも集中してもらいたいと思ってますので、クラブとしても一定のリスペクトを持ってたいというところです。
昨年、注文したユニフォームの発送に大幅な遅延があった際の対応に不信感を抱いた。
《代表取締役 鈴木》
まずは今回の出来事に関しまして、クラブを代表してお詫びを申し上げたいです。対応の不足についてはこの件だけではないと思いますので、それを1つ1つ共有をして、どういう風に対応していくのかというところを改善すべく議論しています。
《事業部 伊東》
本当に申し訳ありませんでした。当たり前のことではあるんですが、クラブから何か遅延が生じたりとか問題が発生したりした場合には、公式ホームページおよび周知拡散しやすいTwitterを使用し、より早く皆さんにお知らせをするようにできればと思っております。
【チーム・強化】
目指すサッカーと仕上がり度について伺いたいです。
《強化部 玉手》
監督が目指すサッカーは、ボールを大事にしながら勝利を目指すサッカーです。仕上がりについてはキャンプを経てサッカーへ真摯に向き合って、取り組みについては順調に来てると感じております。
今季の現時点での補強と、今後の補強についてお聞かせください。
《代表取締役 鈴木》
2021年から対比しますと、2022年は監督・コーチ・選手も含めて大体120%の強化費増となっておりました。今季は新たに湘南ベルマーレから古林将太選手をはじめ経験ある選手と、レンタル選手も獲得をし、2021年からしますと強化費は150%くらいになると思っています。
ただ、これはJ2に昇格したクラブから見ますと、我々の倍程度の予算で運営してると伺っておりますので、経営基盤をきちっとするというところで、強化費が捻出できるようになるものと考えています。その中でも精一杯のところで選手を獲得しているところです。
《強化部 玉手》
今後どうするかというところは、たくさん情報を得るようにして、いつでも補強できるようにと考えております。ここまではある程度予算の中で良い補強はできたかなと思っております。ただ、これからも補強は考えていきたいと思っています。
《代表取締役 鈴木》
また湘南ベルマーレとの提携はまだ続いており、スカウティングチームも合同でやっています。その上でJ1・J2の選手は湘南が見て、我々はJ3と大学生・高校生を見て、その情報をミックスしながらどういう風に獲得していくかっていうことをやってます。
時崎監督から服部監督になって志向するサッカーが変わり、ブレがあることに不安を感じます。
《強化部 玉手》
監督によってスタイルも、使う選手も異なります。プロの世界は大変厳しいところでもあります。ご了承いただければと思います。
ホームグロウン制度の枠を満たしていませんが、今後どのように考えていますか。
《強化部 玉手》
ホームグロウン制度を満たす選手獲得を目指してはいますが、まだそこまでには至っておりません。しかしユースを立ち上げて福島の子を育てるようにしております。また、昨シーズンは福島出身の選手もかなり練習に来てもらいました。日々、選手を探しております。
《副社長 辻上》
現状で、このホームグロウンの選手がいないことで不利益を被っているということはないということで、ご理解ください。
【育成・アカデミー】
アカデミーの選手の顔写真・名前・背番号・ポジションがホームページでわかると応援しやすいです。
《アカデミー 石堂》
昨シーズンユース1年目ということでたくさんの方に応援していただき、また会場に足を運んでいただき本当に選手たちの力になりましたし、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。選手一覧と名前と前所属までは昨シーズンまでも載せていまして、今シーズンよりユースは顔写真を載せることで確定しています。背番号に関しては大会のレギュレーションごとに背番号が変わる可能性があるので、載せることが難しいかなと考えております。顔写真はいい顔をしっかり載せておきます。
(副社長 辻上)今年、1年生のみで県3部リーグから県2部リーグに昇格を決めたので、少し紹介させてください。
《アカデミー 石堂》
僕は選手たちを気持ちよくプレーさせるのが仕事だと思っていて、どちらかというと応援してるだけだったんで、選手のみんなが本当に頑張ってくれて、1年で昇格を成し遂げてくれたことに感謝してます。今、ユースの選手がトップチームの練習に参加させてもらっていて、僕の目線からだとやれるようになってきてると感じております。トップとの交流もしっかり深めながら、 いつどこで呼ばれてもいいような準備はさせてるつもりです。
新しく入る選手に関しては、1年目の選手たちが本当に結果を出してくれたおかげで、福島県内で優秀な選手や、宮城県・栃木県の県選抜になるような選手たちが、福島ユナイテッドでやりたいとセレクションに来てくれました。またセレクションに合格した14名のうち5名はジュニアユースから昇格する選手です。
今シーズンは選手とともに全国大会出場を目指しながら、トップチームでも力になれるような選手を排出できるように、僕自身も頑張っていきたいと思います。
【カンファレンス参加者からの質問】
鈴木代表へ、このクラブの在り方、理念などについてどう考えているかお聞きしたいです。
《代表取締役 鈴木》
当初クラブが立ち上がった時の理念を使わせていただいているので、昨年秋ぐらいから検証や分析をして意見交換しているところでした。その中でもう1度、原点に帰るところと、バージョンアップさせるところと、サブタイトル的なもので、ミッション的なものを追加していこう、という話をしております。誰もがこのクラブがどういう方向に進むのかを共有して、それをはっきり言えるようにしていこう取り組んでいる状況でございます。
各部署ごとに、ネガティブな部分と、それに対して改善していくという決意をそれぞれからお聞きしたいです。
《代表取締役 鈴木》
必死になってやっていると自分たちは思っていても、周りにそれを感じてもらえなければやってることにはならないというところで、組織改革をしています。元々はフラットな組織でしたが、今は各部署に部長・リーダーを立てて、必ず週1回意見交換をして、皆さんの期待に応えられるようにどうしていくか、自覚をもって動いてもらっています。
《営業部 小峯》
できるだけご協賛いただいてる皆さんのところに顔を出して、面と向かって話をできればというところを1番に考えております。新規営業もいいんですが、ご支援いただいてる過去、ご支援いただいた企業さんを大事にしながら、関係性の再構築を1番に考えてやっていきたいなと思っております。
《事業部 伊東》
今シーズン私が取り組んでいきたいと決意しているところは、事業部自体をJ3で当たり前のことを当たり前にできるというところまで持っていった上で、J2、J1でも戦えるような事業部に基準を上げていけるように頑張っていきたいと思ってます。
《アカデミー 石堂》
やっぱり観客数をもっともっと増やしたい。僕が現役の頃はもっといたように感じています。こうやって見た時に、本当に率直に「あ、少ないな」って思ってしまったので、やっぱりこれを増やすために僕たちができることとして、子供たちに福島ユナイテッドを知ってもらう、見に来てもらう環境を作ることだと思います。あとはアカデミーに今いる選手たちを精一杯見守りながら、その上でサッカーを頑張らせようと思います。
《強化部 玉手》
僕1人で今やっているので、まだまだマンパワーが足りてないのが事実です。広報の件も色々出てましたけど、選手のメディア露出も本当に少ないです。そういったところに注力していくので、強化も含めて、温かく見守っていただければと思います。ご支援よろしくお願いします。
《副社長 辻上》
我々は2021年で3億6000万円の経済規模でした。松本山雅FCのように18億円ぐらいあるクラブがJ3に所属もしていますが、2021年のJ3の平均は5億円です。昇格したチームが5.5億円~5.8億円で、参考までにJ2が平均15億円、J1が42億円ぐらいです。何を申し上げたいのかというと、現状で全てにおいて足りてません。
例えばチケットもしくは入場者数で申し上げると、J2に昇格するためには平均3,000人の来場者数が必要だというレギュレーションがあります。現在1,500人前後というところで、ここも数字を倍にしなければいけない課題と直面しております。今はコロナ禍の特例措置で、3,000人満たしていなくても昇格できますが、コロナが解消されたということになれば、また、この条件が復活する可能性があるというところです。そうは言っても、一気に3,000人を目指してできるか、という話になるので、段階的にクラブの体力をきちっとつけていく、1つ1つの課題をクリアしていった先に、それを実現していくといううところが現実的な路線だろうと思っています。
よって今シーズンは参考までに2,000人を超えていきたいというところです。もちろん皆さんのご期待に応えるためには、良いクラブとしてチームの強化・選手の補強に投資もしたい、皆様によりクオリティが高い情報を発信する上で広報も補強したい、マーケティングにおいても本来であればもう1人ぐらいプロジェクトを推進するメンバーが欲しい、営業においてもより一層スポンサーを獲得していくためにはマンパワーが必要と、ここに投資をしないと、我々はステップアップできないというのも明確にわかっているところです。
我々が売上と支出のバランスをどう向上していけるか、その中でどこにプライオリティを置くかというのを、社長・役員と常日頃から話しています。皆様のご期待を感じながら、着実にしか進めないところでもあるのが現実論です。地元の皆様・企業様を大切にしながらも、一方でクラブの規模を上げるために大きなスポンサーの獲得も目指して営業活動しておりますので、そういったところで色々情報がございましたら、ご提供いただけると非常にありがたいです。よろしくお願いします。