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食糧他給センター

「食」のアートプロジェクト・食糧他給センター、2025年の活動を開始します!

2024年は、私にとっては創作活動と経済活動(価値をつくることや食べ物やお金を得ることにまつわる活動)のバランスのあり方を模索する大事な時期でした。24年の一連の出来事の中で、象徴的に大事だと感じていたのが「幽玄会社テンプル」の設立でした。

幽玄会社テンプルは「”糧”の循環を増幅するアート・プロジェクト」です。

皆さんは、「生きる上で必要不可欠なものは何か?」と聞かれると、どのようなものを想像しますか?

空気や水や土などを大前提としますが、私は「食べ物」と「糧」を挙げます。

食べ物は皆さんが想像する食べ物です。
人は生きるためには食べなくてはいけません。

ただ、食べ物があればそれでいいのか?というと、音楽や芸術など、人生を豊かにしてくれる”糧”も食べ物と同時に必要なのではないか?と私は思っています。

このようなことを考えるようになったワケは、2021年以降の全国巡礼の経験に由来しています。スタート時、日々の生活において「交換」を禁止し、出会った方々に文字通り食べさせてもらう経験を何度も経験しました。

※ 「交換」を禁止すると、たとえば、商品とお金を引き換えることができません。贈与の実験をダイナミックにおこなうために、あえてそれを禁じてみるという時期を50日ほど過ごしました。

本当に奇跡的なタイミングで山で出会ったおばあちゃんが何も伝えていないにも関わらずおにぎりを持たせてくれたり、

農道のはるか先からやってきたスクーターに乗ったおばあちゃんが颯爽と現れ、「お弁当食べるかい(キリッ)」と声をかけてくれたり、

出会った皆さんの家で食べさせてもらったりして、

今、生きることができています。

食べる機会無くして、これまで生きてくることができなかったということを深く実感しています。(2021年以前もそうだったはずなのですが、「食べることができて当たり前だ」と、どこか思ってきました。)

振り返るとそれらの一連の出来事の中で、私は食べ物の栄養摂取だけでなく、「自由に生きていっていいんだな」と思わせてもらえるような、可視化することができない無形の生きる糧をたくさん頂いたように感じています。

それらの「無形の資産」は身体の感覚に残っていて、時間が経つにつれて少しずつ形を伴って表現していきたいと思うようになりました。

その表現の形が、幽玄会社テンプルの「食糧他給センター」です。

食糧他給センターでは、地球自体に人間が食べさせてもらっているという視座のもと、「食べることができる環境」をつくり、「生きる糧」を増幅することにチャレンジしていきます。

具体的には、まず「食べる」流れづくりに着手しようと思い、アレルギーや食習慣の違いに関わらず、様々な文化の方々が食べることができる”グリーンカレーの開発”を始めています。

全国でカラアゲをしていた時のように、様々な家、もしくは借りた場所で皆さんにも分かち合っていけたらと思っています。

また、食糧他給センターの取り組みとしてやっていきたいのは、世界にとって重要だと思うことを形にしていこうとする方々に、食べ物やお金、生きる糧を分かち合っていくことです。気長にやっていきます。

2025年は動く年

さて、ここまで食糧他給センターについて書いてきましたが、ひとまず現在は「グリーンカレー」の開発がメインで、流動的に動きながら皆さんと分かち合っていくのは、グリーンカレーの味が安定してきてからです。

ただ、2025年、食糧他給センターの流れとは別に全国での展示が始まりますし、海外へのリサーチ度の機会も増やしていこうと思っており、23年、24年と比べると動的に動くことが多くなりますので、それに合わせてグリーンカレーの展開も実施していけたらと思います。


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三浦祥敬(しょうけい)@アートプロジェクト・fuwatari
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