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イイものなのはわかるけど、と言われる理由。

良い商品を作る、モノづくり日本というくらいで日本人はこれが得意です。おもてなし文化でいいサービスなんていうのも得意、ところがこれを欲しがるお客さんを探すのが苦手。

本屋に行くとたくさんの営業本が置いてあります、どれもこうやったら売れるという内容です。ところが、どうやったら自分の商品やサービスを欲しがるお客さんが集められるかは、書いていない。

それが欲しいというお客さんであれば、別に何を言おうがどんなツールを使おうが、いっそ一言もしゃべらなくても売れるわけです。だからこうやったら売れたというノウハウ本は全く使えない。

ある保険会社が認知症の保険を作りました、他社にはない画期的な商品です。カタログをよこされ、商品の説明も得意げにされました。しかしカタログを見ても、商品説明されても売れる気がしない。

保険会社の担当者に、「認知症の保険が請求できることになったら、保険入っていることも忘れてるんじゃないの?」と質問したら黙る始末。発売からしばらく経った結果は、結構反響はありますとかいう割に、全然売れていない。

いくら画期的な商品を作ったところで、売れなきゃ無いのと同じ。商品を作ることばっかりに全力投球して、それをどう売るかはなんにも考えていない。その商品をどうぞ売ってください、と渡したところで今まで1万円で販売していた商品を半額で売ることにしました、と言う方が売れるからそんなの誰も売る気がない。

で、このことを親切に保険会社の担当者に伝えてあげると今度は、商品性能を延々としゃべりだす、そんなの誰も聞く気もしないわ。

そもそもこの商品を欲しいのは誰か?それは認知症の方、ではなく認知症患者の面倒を見ているその家族ということになる。しかも、面倒を見ている最中であれば余裕がないであろうから、介護が必要なくなったタイミングのご家族ということになる。

認知症患者のお世話は大変でしたね、あなたもご家族にその苦労はさせたくないでしょ、といえば売れる。でもその人はどうやって集めるの?どこにいるの?

そこまで教えてくれるなら、認知症の保険も売れますよ。

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保険屋12年生。田舎の保険屋ドキュメント話
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