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説明されても買う気になれません

「先日お送りした資料はお読みいただけましたか?」と電話がきました。「まぁ読みましたよ」「では、簡単にご説明します...」これがまたつまらない説明で。適当に「はーはー」と相槌打って、ではなんかありましたらで終話。

「人は感情でモノを買い、論理的にそれを納得させようとする」と教わりましたが知らないんでしょう、こちらの会社は。この調子で売れるわけありません。

人は感情でモノを買うとはいっても、商品やサービスで感情の依存度は変わります。感情なんかなしに買う商品やサービスもあれば、感情依存度の非常に高い商品やサービスもある。

例えばうちの猫の餌ですが、もう買うものは決まっています。下手に新しいものを買うと食べなかったりすることがあります。最初に色々買ってみていろいろ試して値段と猫の食べっぷりで今の餌に落ち着きました。無くなったら近所のホームセンターでいつもの餌を買うだけです。

猫の餌は感情で買っていないです、ただ機械的に買うだけ。では感情依存度の高いものはどういうものでしょう。特徴は3点あり
①めったに買わない
②単価が高い
③商品やサービス内容がよくわからない
だそうです。

1回申し込んだらそうそう変えるものでもなく、毎月数万円払って、その割には結局良いんだか悪いんだかなんだかよくわからないもの、ようするに私の取り扱っている保険のことですね、これは。

だからカタログを置いておいてもあんまり意味がありません。商品説明なんかして売れる商品ではないのです。商品知識を話せと言えば当然話せますが、そんなの話してみたところでお客に通じるわけはありません。3分で飽きて終わりでしょう、ご自宅に戻る頃には聞いたもの全て忘れています。

この商品の特徴やメリット・デメリット、そして価格をちゃんと説明したところで、感情が全く動かなければ売れません。

冒頭の資料請求ですが、なんで私が資料請求したのかをすっ飛ばして商品説明をしたのが敗因です。私は集客手段を探していて、それで資料請求をしています。まぁだからこそそのサービスの資料請求をしているわけですが、会社の作った台本通りのトークで感情に響くわけありません。

高度障害とはなんぞやの説明をまずしてみたり、地震噴火津波の天災から日射病熱中症でも対応する画期的な商品が出来ました、なんてくだらない会社の台本を持たされて撃沈の外資系保険会社の保険売りは悲惨です。

元々日本の保険屋の歴史は戦争未亡人に仕事を与えるところが出発点です。女性が稼ぐのは難しい時代でしたが、女性特有のお話好きや女性特有の人脈を利用して保険を売らせて成功したのです。

保険のおばちゃんと呼ばれるひと昔前の方々は、商品説明なぞろくにありません。義理人情プレゼントという手法で、ガンガン物をくれました。さらに結婚をするという情報を手に入れたらすっ飛んできて、「私は戦争で旦那を亡くした、女手ひとつで子供を育てるのはこんなに大変で...」と身の上を涙ながらに語るだけ。

最後に「そんな苦労をあなたの奥さんにさせたいの?」とクロージングしてハンコ付かせるだけ。感情売りの見本です、商品説明なんかしません。そういうものです。

こういうやり方で売ってる知り合いがいますが、商品知識はさほどない。それはそれでどうかと思いますけどね。





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保険屋12年生。田舎の保険屋ドキュメント話
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