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じいさんは強者営業マンとは
私のじいさんは開業の歯科医でした。じいさんは明治生まれの人で、跡継ぎではありません、縁もゆかりも無い地で開業し、情報などない時代にそこそこ繁盛店にした強者です。
じいさんは来院した患者に「口開けろ」しか言いません、次に言う言葉は「はい終わり」です。それだけで繁盛店です。
じいさんは明治生まれの男性なので、融通が効きません。患者の話も聞きません、治療方針も説明しません、結果だけ伝えます、そういう世代の人です。
それでも患者はじいさんのところに来ます、それは”歯が痛いから”です。痛くもないのに歯医者のところに行くなんて奇特な人はおりません。
患者の口を覗き、棒で突っつけば患者は「痛い」というのでどこが悪いかわかります。レントゲンを見ればその度合もわかります。虫歯を削る、膿を除去する、義歯の調整をすれば痛みはなくなります。
そしてお金を払う患者が、「ありがとうございました」と丁寧にお礼を言い帰っていきます。じいさんは無言でお金を受け取り、ありがとうなどとは絶対に言いませんでした。
私の仕事は保険屋です。この保険業界では、痛みも苦痛も感じていない人に「証券診断をしませんか」「保険の話を聞いてください」と誰彼にも言ってくるようにと教えられます。
いざ保険相談をすると、「何にお困りですか?」「何が欲しいですか?」「どこの保険会社がいいですか?」といろんな事をお尋ねするよう教えられます。
そしてこの保険の内容はこうであーでと難解な専門用語と意味不明な数字の説明を1時間もするように教えられます。
そして最後に「保険相談を受けていただきありがとうございました」と言うよう教えられます。
それをやって3年で93%が廃業になるわけですから、その教えは正しい教えのはずがありません。
じいさんのように、”よく観察し、分析し、理由を納得”、これができれば簡単に売れるのです。小さなお子さんのいる方に「老後資金がどーとか、終身がこーとか、何が心配ですか?」なんてムダなトークは不要です。
「お子さんの進学資金で最低500万円は必要です、この保険会社のこれ以外に勧めれれるものはありません」でお話は終了です。「医療保険は最低限これだけ揃えれば充分です」でお話は終わります。
その上で、予算の相談や質問がお客さんから出てきますのでそれを解決すればいいだけです。まどろっこしい説明がなく、スパッと痛みを取るからお客さんは感動するのです。だからお客さんは営業マンに感謝をするのです。
✅まとめ
✅痛みのない人に話をしてもムダ
✅観察、分析、納得すればムダな質問や説明は不要
✅感謝する側はお客さん
貴重なお時間をいただき最後までお読み頂き、ありがとうございます🙂
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