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伝説の家電修理職人がタイへ出張

伝説の家電修理職人。今井和美さん。

たしかこの方、日本国内でも有名になっていた人で、メーカーのサポートや部品がなくなっても直してしまう伝説の家電修理職人。

三重県津市で、メーカーすら見放した過去の商品を直してしまう、
伝説となりつつ家電修理職人 今井和美さん。

今井さんは職人なのにいつも笑顔を絶やさない。
仕事人だなと本当に思うし、仕事の喜びを知っている人だな。と思う。

取材班も6年も取材し続けている事もこれもすごい事。
こんなに長きに渡って取材している取材班の努力も本当にすごいと思います。

現地にも修理職人が屋台形式でやっていて現地にもそういう風に頑張っている人がいる。

今井さんは言う。

(タイで修理を頑張っている人たちの姿を)
メーカーのサービスマンに見せてやりたいね。
一生懸命直しているところを。

日本だったら「買え買え、買え買え」うるさいけどね 笑

路上映画上映のブライトさんからの依頼

タイの専門家に聞いても原因がわからない。
映画上映に使っていたアメリカ製のフィルム映画を写す機械は、半年前に動かなくなってしまったそうです。

車も何もかも売って、この映画フィルム上映に掛けてきたブライトさん。
なのに、機械は動かなくなってしまった。

そんな時に今井さんの存在を知り修理の相談をしたそうです。

野外映画は子どもの頃のたのしみだった。
それを仕事にすることは夢だった。

タイでもデジタル化は進んでいるが、
フィルムの方が美しい。こっちの方が美しいんだ。

と、ブライトさんは言う。

しかし、今井さんも見たこともない機械で、謎の機械。
と初見では話す。

不正動作は、
リールが止まるはずのところで止まらず回り続けるという現象。

その日は夜になってしまい、
ホテルに基盤を持ち帰り翌日もう一度取り掛かる。

そうすると、基盤の線が4つほど切れている事がわかり、
日本からもってきた「たまたま線」をつかって、電気が通る線をつなぎこむ。

翌日、初めての機械なので、これでテストしてみましょう。
と、言う事で、翌日現地で基盤を設定して動かしてみると、、、

止まるべきところでしっかりとリールが止まる。

謎の機械が直りました〜😊
と、今井さんと関係者は笑顔。

ブライトさんも、

今井さんは天才過ぎる!
今井さんの腕は神がかっているよ!

その日。路上で映画上映会が再開される

お客さんは、近所の住民と今井さん。

今井さんは

いいね〜、いいね〜、
日本でも、夏、野外でやってもらえるといいね〜

ついでに他にも困っていない人を探す


無事修理できた今井さんは折角なので他にも困っている人がいないか探す。

すると、60年以上前のレコードプレイヤーを治せないかという相談が来た。

しかも日本製で真空管付きラジオなのだった。

依頼主はプラサートさん

物心がついた時には、このレコードプレイヤーはありました。
幼い頃、父が掛けて聴かせてくれた。

いつか修理できる機会をずっと待っていたんです。

5年前に他界したプラサートさんの父の形見なのだそうです。

父にいつも教えられていたんです。
モノはいつも使い続けられる限り、大切に使い続ける事を。

恐らく、この言葉を欧米や欧州の人が聞くと感動して話題になると思います。

待ち続けたプラサートさんにも、直す今井さんにも。

今井さんは修理に入る。

スイッチを入れても電源が入らない状態だった。
今井さんが修理を始めると、電源がすぐに入るようになった。

経年劣化で、中の部品が壊れてしまっていたそうだ。


ただ、60年経った機械にはいろんなところにガタが来ていた。

電源を入れてもノイズが酷い。

ノイズの原因は、長年蓄積した内部のサビやほこりが原因なのだそうです。

今井さんは、丁寧にサビをカッターで削る。
とても細かい作業です。

そして細かいホコリはスプレーで徹底クリーニングを施す。


修理は順調に進むが、大きな問題が。

ラジオの選曲するための電極が経年劣化で切れてしまっていた。
切れてしまっていてはそもそも選曲すらできない。

この線は普通の線では代用できるものではないらしく、
電気街のバンモーに行く。

バンモーは電気モノであれば何でも揃う、日本で言う秋葉原のような場所。

しかし、そんな電気街でもレトロな機械の糸はそう簡単に手に入らなかった。

だが、そこは伝説の修理職人の今井さん。

日本から持ってくるか〜

と、言って番組スタッフにたのんで、今井さんの事務所で数千種類の部品ストックしている棚から、持ってきてもらった。

ストックしている事自体がすごい。

手元にとどくと、

お〜、これこれ〜😊

と、今井さんは上機嫌。

そして修理完了

番組では言及していませんでしたが、
プラサートさんの目には少し涙が零れ落ちそうでした。

すばらしい

「モノを大事にしなさい」と言われているのは日本だけなのかとおもっていましたが、それがタイにもあって、ずっと修理の機会が来るまで待っていて、遂にそれが実った瞬間はすばらしいの一言に付きます。

「モッタイナイ」の心はまた日本を大きくさせてくれるかも知れない

恐らくタイだけでなく、いろんな国にもこういう教えは存在するのではないかと思います。

「モッタイナイ」という言葉が一時期流行しましたが、それが他国の人々にも存在するのが判明した。ということになります。

国は違えど、親からの教えがあり、代えがたい想いがあり、それを復活させる事は何事にも代えがたい事だと思います。現にプラサートさんはその機会がいつか来ると信じて待っていました。

大手企業ができない「感動価値」

機械系の高校を出ている人は多く、その理屈や技術を知っている人は多くいらっしゃると思います。

「できるけどやってない」

こういう人がたくさんいるのではないかと思いますが、
ぜひ、趣味でも良いのでやったほうがよいのではないかと思います。

社会人になって、経済的合理性を求められるようになって薄れてしまったかも知れませんが、それはとても価値がある事だと思います。

今井さんはそれを忘れず、ただ一人、相談される方に向き合って60代になっても続け、自身の信じることにひたむきに取り組んできた事が、今、大きく花開き出したのだと思います。

ぜひ、こういう事をやれる方がいましたら、ぜひ初めて欲しいと思いますし、

電気関連でなくとも、修理や細かく地道で価値のあることをされている方がいれば、辞めようと考える前に、英語のウェブサイトを作ってみてください。

世界にはあなたの技術を求めている人がいるかもしれません。

日本はたった1億人程度ですが、世界になると、その80倍の80億人が地球上には生活しています。

また、メディアの方々はこういう方々にもスポットライトを当てていただきたいと思います。

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織原松治
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