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サウジで「ドラゴンボールのテーマパーク建設」日本のコンテンツ産業の行方は?


5月29日、任天堂東京渋谷では訪日外国人観光客であふれていた。

2022年の輸出額は過去最高の、約4兆7000億円。
となっているそうだ。

取材の中では「新しい資本主義実現会議」で岸田首相も参加され、海外展開の支援の検討、取引について実態調査の実施などについて議論されたようです。

「ゴジラ」でアカデミー賞を受賞した山崎貴監督なども支援自体がまだ整備されていない部分があると問題点の指摘があった。

過去最高の輸出額も現場は手作業

約40年人気アニメ制作をしてきたスタジオ、
株式会社たくらんけでは、一般的にアニメを各枚数は約4000枚から6000枚を手書きで今も行っており、デジタル化が進んでも、このいわゆる「手書き」の工程は変わらない。という。

また、日本アニメフィルム文化連盟 福宮あやの事務局長は

「日本のアニメの関連市場規模は3兆円あるが、制作現場におりてくるお金が3000億円弱。10分の1以下しか入ってきていない」

政府は6月半ばに経済財政運営の指針にもコンテンツ産業の支援を反映させたい考えとの事。

アニメ作りをDX化できるのか?それをすべきなのか?誰を主役にすべきなのか?

こういう創作物をデジタル化、DX化しても良いのだろうか?
それで、これまで通り、これまで以上の創作物が生まれていくのだろうか?

また、市場規模が3兆円で、制作に入るのが3000億円ということは、コンテンツの仕入額が約10%程度であり、それ以外の90%は一体どこに流れているのだろうか?

世界のコンテンツ市場規模の推移を見ると、日本は世界第3位。2021年は12.9兆円。

これだけ日本のアニメ、漫画がもてはやされている中、コンテンツ産業という括りになると、実は世界3位。

1位はアメリカで57兆で、2位は2013年に日本を抜いた中国で、27兆となっている。


令和6年4月17日
内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai26/shiryou1.pdf

コンテンツ産業は実は鉄鋼産業、半導体産業の輸出額に匹敵する規模

輸出額の比較になるが、
コンテンツ産業が4.7兆のところ、鉄鋼産業が5.1兆、半導体産業が5.7兆となっており、かなり大きい産業となっている事がわかる。

※1位は自動車。

サウジアラビアでドラゴンボールのテーマパーク建設

東映アニメーションとサウジアラビアの投資会社キディアは、キディアギガプロジェクトの一環として、世界で唯一のドラゴンボールのテーマパークを建設が決定。

アルダウッド社長はドラゴンボール好きだそうです。

サウジは、ゲームとeスポーツの複合大型地区の建設の一環として、ドラゴンボールを扱っているわけですが、背景にはサウジの主要産業である石油産業からの脱却が課題となっている。ということがあります。

自動車のEV、脱炭素などの石油に関する需要の背景を受けて、これまでのような需要は、2030年がひとつの目安と見ているようで、2016年石油収益からの脱却を図ろうとしてるそうです。

中国でドラゴンボール2024年ニューイヤーイベント

これはあまり日本の放送局は取り上げていないが、中国で大規模なドラゴンボールイベントが2024年のニューイヤーイベントが行われていたようです。

実際に見てみると、かなり迫力がある見ごたえのあるイベントだと言うことが、動画だけでも伝わって来る。

輸出でよいのか?自国か?

日本人なら、こういうテーマパークや、大きなイベントは日本でやるべきなのでは?と思うかもしれませんが、自国でやるのが必ず良いのかと言うと、必ずしもそれが良いことなのかは、一概に言えない部分もある。

日本でやったとしてもこれほどまで盛り上がらない可能性もある。

やりたい国でやっていただくのが良い。という判断もある。

コンテンツとして輸出できるならキラーコンテンツとして稼いでいくことができるので、どういう形であれ、それはそれでよいのでは無いかと思う。

ただ、日本で支援を得られないなら、海外の国の支援を仰ごうというのは、自然な流れ。

東映のような企業は海外の支援を受けることで、国内以外の需要も享受できるし、外貨の獲得もできる。コンテンツの寿命も伸びる。

ただ、日本で生まれたものが、日本に聖地もなく、他国で盛り上がり、日本以上に育っていくのは、ちょっと寂しいようにも感じる。

この形が本当に望ましい状態なのか?


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織原松治
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