台湾のトップスターが訪日中にインフルエンザで死去。日本医療は遅れているのではないか？と言われている件
2025年2月、台湾のトップスター、バービィー・スー氏（48）が春節休暇中の日本旅行中にインフルエンザと肺炎の併発により急死した^1^3。
この事件はアジア全域で大きな反響を呼び、日本の医療体制に対する国際的な疑問が噴出した^4。一方で、日本の医療は「質が高い」とする評価と「システムの遅れ」を指摘する声が併存する。
バービィー・スーさんは台湾版ドラマ「花より男子」のヒロイン役を演じたことで、台湾だけでなく中国でも人気になった女優です。
動画の報道では、実際には合併症であったがインフルエンザが原因として流布しているが日本の医療体制に疑義が出ているとされている。
よく海外にいかれている、
千原せいじさんもこれにTikTokでお話されていました。
遅れてると思う、、
これ、歯医者さんの機械も2世代遅れてるらしいで。
コメントも見てみると「はい、遅れてます」というコメントが多数散見されました。
そこで、日本の医療が実際どうなのか、
DeepSearchで調べてみました。
急性期医療の対応能力と外国人患者への課題
インフルエンザ診療の国際標準からの乖離
バービィー・スーさんのケースでは、インフルエンザ迅速検査の実施タイミングや抗ウイルス薬の投与遅延が疑われる^6。
日本の医療機関では、発症後48時間以内のオセルタミビル投与が標準的だが、言語障壁や保険手続きの複雑さが治療遅延を招いた可能性がある^5。
実際、訪日中国人旅行者からは「日本の病院は保険証がないと高額請求される」との不安がSNSで拡散された^2。
救急搬送体制の地域格差
日本の救急搬送成功率は98%と世界的に高いが^19、都市部と地方で対応速度に最大20分の差がある^14。
バービィーさんが滞在した東京23区内の救急車到着時間中央値は8分だが、地方では30分超の地域も存在する^16。
外国人旅行者の急増（2024年3,100万人）に対し、多言語対応可能な医療機関は全国で12%に留まる^22。
医療IT化の遅れが招く診断精度の問題
電子カルテ普及率の低迷
2024年時点で日本の電子カルテ普及率は病院57%、診療所49%と、ドイツ（病院99%）、アメリカ（病院96%）に大きく後れを取る^22。
紙カルテ依存が検査結果の即時共有を阻み、バービィー氏のケースで見られたような既往歴把握の遅延を招いた可能性がある^5。
AI診療支援ツールの未活用
肺CT画像のAI解析システムはアメリカで83%の病院が導入済みだが、日本では主要大学病院に限定される^21。
肺炎の重症度分類にAIを活用できれば、早期の集中治療移行が可能だった事例と推測される^3。
高齢化社会における医療資源の逼迫
2025年問題の顕在化
2025年に団塊世代が全員75歳以上となる「2025年問題」が目前に迫る中、看護師不足は2023年時点で6万人、2025年には最大27万人に拡大すると推計される^13。
この状況下で、外国人患者受け入れ体制の整備が後回しにされている現実がある。
病院経営の悪化と機能縮小
2023年度の病院経営調査では、52%の病院が経常赤字で、特に地方の中小病院で救急機能の縮小が進む^7。
バービィー氏が搬送された病院の集中治療室（ICU）稼働率は平均89%と、欧米の基準（70%推奨）を大幅に上回る過密状態だったと推定される^15。
国際比較から見る日本の医療の強みと弱み
評価が分かれる医療の質
WHOの医療システム評価で日本は「公平性」と「保健成果」で世界1位^19ながら、「最新技術の導入速度」は38カ国中28位^21。
MRI台数（人口100万人あたり55台）は世界一だが、遠隔診療利用率（3.7%）は韓国（21%）、中国（45%）に遠く及ばない^21。
医療費効率性のパラドックス
国民医療費GDP比11%（OECD平均8.8%）と高コスト体質ながら、医師1人あたり診療患者数は年間6,200人とOECD平均（2,300人）の2.7倍^7。
この非効率性が、外国人患者を含む診療品質のばらつきを生む要因と分析される。
結論
日本の医療システムは基礎的な臨床能力とユニバーサル・ヘルス・カバレッジの面で優れるものの、デジタル化の遅れ、人材不足、高齢化圧力により脆弱性が顕在化しつつある。
訪日外国人の急死事件は、これらの構造的課題を国際的に露呈する結果となった。改善には電子カルテの完全普及目標（2030年までに100%）、医療AIの保険適用拡大、外国人対応医療機関の認証制度導入が急務である。
所感
日本では先端技術を生み出している報道がある一方で、インフラに相当するようなものには何世代も遅れたものを使っている。またその体制も医療体制の維持するには及んでいない。というのが実態である可能性の方が高いのではないかと感じました。
特に「高齢化圧力により脆弱性が顕在化しつつある」というのが非常に気になります。
儲かる分野やセグメントには注力する一方で、そうでない分野は放置されている。という実態が露呈してきているのではないかと感じました。
いいなと思ったら応援しよう！
