【米国調査8】アメリカの主要都市の特徴と平均年収(西側編)
今日はアメリカの主要都市の特徴と平均年収の「西側編」です。
西側は、太平洋側方になります。
アメリカの建国が、東側になりますので、そこからは最も離れている位置の都市となります。
さて、建国と反対側の沿岸がどうして発展したんでしょうか?
調べてみました。
西側(左側)
ロサンゼルス
1781年にスペイン人によって設立された映画産業の中心地.
人口389.9万、平均年収$69,778 (10,466,700円)です。
横浜市がだいたいこのぐらいの人口です。
ロサンゼルスの始まり
ロサンゼルスの都市としての始まりは、1781年9月4日にさかのぼります。
この日、スペイン人、ネイティブアメリカン、アフリカ系など11家族44人からなる入植者グループが、現在のダウンタウン・ロサンゼルスにあたる地域に小さな村落を建設しました[2][6][7]。
この入植地は「El Pueblo de Nuestra Senora la Reina de Los Angeles de Porciuncula(天使の女王の町)」と名付けられ、これが「ロサンゼルス」という名前の由来となっています[2]。
ロサンゼルスが発達した理由
ロサンゼルスは、農業と鉄道、石油産業、航空機産業、映画産業、自動車産業などが発達してきました。
ただし、先にも話したようにアメリカは東側で始まり、そこから放射線状に発展が広がっていきました。
しかし、ロサンゼルス含む西側からすると、東側からはかなり離れているにも関わらず発展してきました。
その背景を調べてみました。
発展の背景
ロサンゼルスは非常に気候が良いのだそうです。
これが人気となって人が集まり、都市へと発展したのだそうです。
ロサンゼルスの気候の特徴
ロサンゼルスの気候は以下のような特徴を持っています。
年中快適な気温: 年間平均最高気温は25.6℃、平均最低気温は15.6℃ほどで、四季を通じて過ごしやすい温度を維持しています[1]。
豊富な日照時間: 年間の平均晴天日数は292日にも及び、1年の90%が晴れという年もあります[7]。
低湿度: 湿度が低いため、夏場でも日本のような蒸し暑さがなく、快適に過ごせます[1]。
少ない降水量: 年間降水量は約360mmと少なく、特に夏季はほとんど雨が降りません[8]。
屋外活動に適した環境: 温暖で晴れの日が多い気候は、ビーチでのレジャーやスポーツ、観光などの屋外活動に最適です[1]。
農業に適した気候: 地中海性気候の特徴を活かし、ワイン用ブドウやオリーブなどの栽培に適しています[6]。
気候が人口集中に与えた影響
ロサンゼルスの良好な気候は、以下のように人口集中に影響を与えたそうです。
観光業の発展: 年中快適な気候は多くの観光客を引き寄せ、観光産業の発展に寄与しています[6]。
移住者の増加: 快適な気候は、他の地域からの移住者を惹きつける要因となっています。
産業の発展: 映画産業をはじめとする屋外での活動が多い産業の発展を後押ししています。
健康的なライフスタイル: 屋外活動に適した気候は、健康的なライフスタイルを促進し、人々を惹きつけています。
このように、ロサンゼルスの気候は都市の発展と人口集中に大きな影響を与え、その魅力の重要な一部となっています。温暖で快適な気候は、人々の生活の質を向上させ、様々な産業の発展を支える基盤となっているそうです。
Citations:
[1] https://www.us-lighthouse.com/la-guide/travel/weather.html
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/Climate_of_Los_Angeles
[3] https://www.britannica.com/place/Los-Angeles-California
[4] https://www.shigie.com/la-wheather
[5] https://www.intrepidtravel.com/en/united-states/los-angeles/weather-in-los-angeles
[6] https://europa-japan.com/category10/category714/entry4547.html
[7] https://locotabi.jp/losangeles/guide/tp-gen-climate
[8] https://www.climatestotravel.com/climate/united-states/los-angeles
ロサンゼルスの発展を時系列
色々と発展が著しいので時系列で調べてみました。
調べてみると、実はロサンゼルスのあたりはアメリカ建国当時は、まだメキシコだったのだそうです。
1781年:都市の誕生
スペイン人フェリペ・デ・ネーベ総督が、メキシコから開拓民の一団を率いて、現在のダウンタウンのオルベラ街付近に小さな村落を建設しました[1]。
1821年:メキシコ統治下へ
メキシコがスペインから独立し、ロサンゼルスはメキシコ統治下に入りました[1]。
1848年:アメリカ合衆国領土に
米墨戦争(米国とメキシコの戦争)の結果、ロサンゼルスはアメリカ合衆国の領土となりました[1]。
1850年:市制施行
ロサンゼルスに市制が施行されました。この時点での人口はわずか1,610人でした[1]。
1870年代後半:農業の発展
畜産業に代わって、柑橘類をはじめとする農業がロサンゼルスの主要産業となりました[3]。
米国の柑橘類と聞くとオレンジを想像しますが、オレンジを始めとする、レモン、ライム、グレープフルーツ、みかん、キンカンなどがあったそうです。
1880年代:鉄道の開通と人口増加
ロサンゼルスと東部、中西部を結ぶ鉄道が開通しました[3]。
鉄道の開通により、東部からの移民が急増し、人口が爆発的に増加しました[3]。
柑橘類や野菜、穀物などの農産物を東部に運ぶための重要な集散地となりました[1]。
1890年代:石油産業の発展
1892年、ロサンゼルス市内で最初の油井が掘削され、石油産業が発展し始めました[4]。
20世紀初頭:映画産業の誕生
東海岸から映画製作者たちが移住し、ハリウッドを中心に映画産業が発展し始めました[1][5]。
1910年代〜1920年代:航空機産業の発展
温暖な気候や広大な土地を活かし、航空機産業が発展し始めました[1][3]。
1920年代:自動車の普及
自動車の販売価格が下がり、購買数が増加。交通渋滞が社会問題となりました[3]。
1930年代:フリーウェイの整備
広大な都市圏に対応するため、フリーウェイ(高速道路)の整備が始まりました[1][3]。
第二次世界大戦中〜戦後:航空機産業の急成長
戦時需要により航空機産業が急速に発展し、ロサンゼルスの経済成長に大きく寄与しました[1]。
このように、ロサンゼルスは小さな村落から始まり、農業、鉄道、石油、映画、航空機産業などの発展と、温暖な気候や地理的特性を活かしながら、アメリカ西海岸の主要都市へと成長していきました。
Citations:
[1] https://kotobank.jp/word/ろさんぜるす-3176257
[2] https://ja.wikipedia.org/wiki/ロサンゼルス
[3] https://www.us-lighthouse.com/la-guide/travel/history.html
[4] https://www.seiryo-u.ac.jp/u/research/gakkai/ronbunlib/e_ronsyu_pdf/No140/05_zhang140.pdf
[5] https://jp.mondediplo.com/2005/08/article312.html
[6] https://ja.wikipedia.org/wiki/ハリウッド映画
[7] https://europa-japan.com/category10/category714/entry4547.html
[8] https://www.losangelestown.com/generalinfo/
[9] https://note.com/lawrence/n/ne8ea40baf660
サンフランシスコ
1776年にスペイン人によって設立されたテクノロジーのハブ.
人口81.5万人、平均年収$126,117 (18,917,550円)。
同じ人口では大阪府の堺市、静岡県の浜松市、神奈川県の相模原市、岡山県の岡山市あたりに相当します。
サンフランシスコは1776年に設立されましたが、テクノロジーハブとしての発展は比較的最近の現象です。
その発展の背景と、テクノロジーハブとなった理由を以下に解説します。
サンフランシスコの発展の背景の時系列
1776年:都市の設立
スペイン人によってサンフランシスコが設立されました。
太平洋とサンフランシスコ湾に面した天然の良港としての地理的優位性が、都市の基盤となりました。
1848年:ゴールドラッシュの始まり
カリフォルニアで金鉱脈が発見され、ゴールドラッシュが始まりました。
これにより、サンフランシスコの人口が急増し、経済的な基盤が形成されました。
1850年代〜1860年代:多様性の増加
ゴールドラッシュを機に、様々な国からの移民がサンフランシスコに集まり始めました。特に中国からの移民が増加し、多様な文化と人材が集積し始めました。
1869年:大陸横断鉄道の完成
大陸横断鉄道が完成し、サンフランシスコと東部との接続が強化されました。これにより、交通の要衝としての地位が確立され、さらなる発展の基盤となりました。
1906年:サンフランシスコ大地震
大地震と火災により市の大部分が破壊されましたが、迅速な復興により都市の近代化が進みました。
1960年代:カウンターカルチャーの台頭
ヒッピー文化に代表される自由な雰囲気が広がり、革新的な思考を育む土壌が形成されました。特に1967年の「サマー・オブ・ラブ」は、この文化の象徴的な出来事となりました。
1970年代以降:テクノロジーハブへの発展
自由な文化と多様性を背景に、革新的なテクノロジー企業が集まり始め、近隣のシリコンバレーと共にテクノロジーのハブとしての地位を確立していきました。
この発展の過程で、サンフランシスコは地理的優位性、経済的繁栄、文化的多様性、そして革新的な雰囲気を兼ね備えた独特の都市として成長を遂げました。
Citations:
[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/サンフランシスコ
[2] https://ja.wikipedia.org/wiki/カリフォルニア・ゴールドラッシュ
[3] https://www.y-history.net/appendix/wh1203-075.html
[4] https://note.com/iamwhatichose/n/nee89d10825dc
[5] https://jamtrading.jp/blogs/jam/jam-americamura/6017622/
[6] https://blog.btrax.com/jp/sf-future/
[7] https://www.weblio.jp/content/カリフォルニア・ゴールドラッシュ
[8] https://note.com/chololologlobal/n/n696fa1d90567
[9] https://flypix.ai/ja/blog/geospatial-companies-in-san-francisco/
[10] https://www.ryugaku.co.jp/rjcolumn/sanfrancisco/
テクノロジーハブとなった理由
地理的優位性
サンフランシスコは太平洋とサンフランシスコ湾に面した天然の良港として発展しました。この立地条件が、ビジネスの基盤となりました。
サンフランシスコは、シリコンバレーに近い関係もあり、テクノロジー産業の影響も強く受けました。
教育機関の存在
スタンフォード大学やUCバークレーなど、世界クラスの教育機関が近隣にあります。これらの大学は優秀な人材を輩出し、最先端の研究施設を提供しています。
豊富な資金
ベンチャーキャピタルや投資家が集中しており、スタートアップにとって資金調達の機会が豊富です。
人材の集積
優秀な技術者や起業家が世界中から集まっており、イノベーションを生み出す環境が整っています。
オープンな文化
失敗を恐れず挑戦する文化や、アイデアの共有を奨励する開放的な雰囲気があります。
インフラストラクチャ
高速インターネット、クラウドサービス、データセンターなど、テクノロジー企業に必要なインフラが整っています。
政府の支援
カリフォルニア州は環境保護や清浄エネルギーの推進に積極的で、気候テック企業にとって有利な規制環境を提供しています。
ネットワーキングの機会
数多くのテックイベントやミートアップが開催され、起業家同士の交流や協力が促進されています。
多様性
様々な背景を持つ人材が集まることで、多様な視点と創造的な問題解決が可能になっています。
成功事例の存在
Apple、Google、Facebookなどの大企業の成功例が、新たな起業家たちにインスピレーションを与えています。
これらの要因が相互に作用し、サンフランシスコは革新的なテクノロジー企業にとって魅力的な環境を提供しています。
Citations:
[1] https://www.immerse.education/study-tips/how-san-francisco-is-shaping-tech-future/
[2] https://www.aleaitsolutions.com/the-rise-of-tech-startups-in-san-francisco-a-hub-of-innovation-and-opportunity/
[3] https://abcbootcamps.com/why-silicon-valley-is-like-heaven-for-startups/
[4] https://www.libertycomms.com/san-francisco-tech-vibrancy/
[5] https://siliconvalley.um.dk/insights/why-san-francisco-is-an-ideal-base-for-climate-tech-start-ups
[6] https://en.wikipedia.org/wiki/Silicon_valley
[7] https://www.pcma.org/what-makes-california-innovation-hub/
[8] https://www.forbes.com/sites/dariashunina/2024/05/23/a-culture-of-innovation-inside-the-bay-areas-thriving-tech-scene/
[9] https://www.investopedia.com/articles/personal-finance/061115/why-silicon-valley-startup-heaven.asp
[10] https://missywinssf.com/blog/10-reasons-san-francisco-is-a-tech-hub
アメリカの主要都市の特徴と平均年収(西側編)の所感
建国当時は、まだメキシコだったというのはちょっと驚きました。
また、気候が人を呼んだ。というのも驚きです。
気候が良いところに人が住む。
ということはなんとなくわかっていたことですが、はるか大昔にこういうことは形成されたのだと思っていましたが、西側は比較的最近生まれた都市で、割と最近そうなっていった。ということに驚きでした。
先週会ったアメリカ人に聞いたところ・・
西側の方は人口のだいたい10%ぐらいだとアメリカ本土では言われているのだそうです。
これは調べても出てこなかったことなので貴重な話でした。
明日は、中西部(右上側の五大湖付近)を調べたいと思います。