小中高大で連携&循環する教育を目指して
大学が中高へ、中高が小学校へ出前授業を行う。
勤務校の松蔭GS・GLで
11月は、中高生が大学の学びを知るアカデミックインターンシップ
12月は、中学GS生が小学校へ英語でSDGsを伝える出前授業
大学は中高で手薄な金融教育を扱い、中高は今まさに過渡期とも言える小学校英語教育の部分で協力する。それぞれが弱い部分を、1つ上の教育機関が何かしらの形で補助していく。
【大学⇒中高】
【中高⇒小学校】
2022年度の報告
2023年度の報告
【取り組みの効果や思うこと】
正直、担当する教員は大変です。
でもそれ以上に見合う学びが、こういった連携から出てくる。
中高生が、中高の段階で金融教育
を知ると、
①専門性の理解: 高い専門性を持つ大学の教員から学ぶことで、普段のカリキュラムにはない専門的な知識を得ることが出来る。
②実践的スキルの獲得: プレゼンテーションやリサーチのスキルなど、実際の社会で必要とされるスキルを磨く機会が得られる。普段の指導ではなく、他の教員(ここでは大学の教員)から得られるフィードバックは、効果的。
③視野の拡大: 様々な視点から物事を考える訓練。企業の収益性を見る際には、金融、経済、社会など多角的な視点から考えることが求めらる。そういう実社会に紐づいた視点は、中高では乏しいのが現状。
④将来の進路の見極め: このような体験を通じて、自分の興味や才能、将来の進路について考える機会が得られる。ビジネスや金融に興味を持つかどうかを見極めることができる。
個人的に思うことであるが、高校生が進路を考える際に、経営、経済、商学というビジネスに関わる部分を選択する際に、情報や体験が少なすぎる。選びようがないというか、そもそもの知識や体験を得る機会が少ないので、そもそもの進路選択に入りずらい状況がある気がする。
そういう部分があるからこそ、こういう専門性の高い大学の金融教育を中高で実施するのには、大きな意味があると思う。
中学生が小学生の英語教育
を担うと
小学生は、
①新鮮な視点と共感性: 中学生が担当することで、生徒たちとの距離が近くなるので、共感しやすい。教育的な内容を受け入れやすくなる。積極性や参加意欲も高まりますい。
②ロールモデル: 中学生が小学生にとってのロールモデルを提示できる。英語を話して使える姿を見ることで、目標を持ち、次の学びにつなげられる。
③異なる学びの経験: 通常の教室内の授業とは異なる経験を提供できる。英語でSDGsについて学ぶなど、新たなトピックや考え方に触れる機会がある。
担当する中学生は、
①リーダーシップと責任感: 自分たちで授業設計&運営することで、リーダーシップの力、計画力、責任感などが育まれる。
②教育的な成長: 授業の内容を考えることで、学習内容を理解し、それを他の生徒に伝える力が伸びる。より深い理解を得ることができる。
③コミュニケーションスキルの向上: グループ学習のファシリテーターとして活動するので、協働の力やコミュニュケーション能力が養われる。
④自己肯定感: 授業を実施した後、自分たちの能力を実感し、達成感を得ることができ、自己肯定感も高まる。
小学生にとっても、中学生にとっても有益な教育活動であることは間違いない。
教員にとっても
担当する教員は、何度も言うが大変です。勤務校外に出て授業を実施する、or他校の先生に見られるという意味でも、気合は入る。中学生が授業を実施するなら、その指導にも時間がかかる。
でも、それに見合った子どもたちの成長をみることができ、教員としてもレベルアップできるチャンスになる。
やはり教員であっても「見られる」という意識は大事で、生徒の成長だけでなく、教員もそういう部分で成長していくことは必要。
【循環する教育を目指して】
今は、この循環的なものがシステムとしては整っていない。どの取り組みも、たまたま機会があった、たまたま担当する先生がいた、たまたまそういう人と知り合った、という状況。
でも、今の世の中や教育業界には、こういう形を望んでいる、実施したいという人は、数多くいると思う。
個人的にもどんどん実施していけば良いと思う。
なかなか難しい部分ではあるが、何とかそういう教育が循環というか、相互利益を得ていくような”仕組み”or教育プログラムができていけば良いなと思う。
少しずつですが、協力者を集い、すすめていこうと思います。