あと20gの戦い

目の前にロースカツが一切れある。

そう、たった一切れだ。

でも、今の僕はそれを食べることができない。


今朝は昨日の飲みの二日酔いで、とっても憂鬱だった。

リモートワークのため、通勤時間というものが無くなった分、ゆっくりできたのが唯一の救いだ。

それゆえ、午前中はヘパリーゼと水だけで終わった。

午後になっても、食欲は出ず、

茶碗2杯分のご飯だけを食べて、仕事を終える。


ふと気づくと21時。

ご飯をあまり食べないと、物事に集中できてしまうものである。


「あ〜お腹が減った」


炊飯器でご飯を2合セットし、近くの閉店前のスーパーへ駆け込む。

閉店前はお惣菜が20%や30%引きだ。


お腹が空いている自分。安くなっているお惣菜。

ついつい、カゴいっぱいに選んでしまう。。


家に戻り、お惣菜をテーブルいっぱいに広げ、茶碗にご飯を盛る。

ここで僕は気づいた。


「ご飯の分量間違えた....」


ご飯2合に、餃子6個、豆腐ハンバーグ2個、ナスのお浸し4個、ロースかつ1枚、砂肝炒め1パックは、どう考えても多い

最初はお腹が減っていたし、バクバクと食べていた。

しかし、徐々に満たされ始めてくる。。


餃子、ハンバーグ、ナスまではよかった。ロースカツが重い。。。

「からし」を付けてなんとか食べるが、それも限界がくる。

ご飯2合も炊きすぎだ。。。


ご飯は冷蔵庫に入れよう。砂肝もだ。

ただ、ロースカツだけが1切れ残った。。。


「わざわざ、冷蔵するのか?いや食べてしまおう!

 でもちょっと待て、胃の中はもう限界だ。ちょっと休もう。

 でも休んだら休んだで、お腹が落ち着いてしまった。

 これからまたカツを食べるのは酷だ。胃がかわいそう。。」


あと一口が入らない。。。


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