「小売・百貨店のニューノーマル」
NP WEEKLY OCHIAIのレビューです。
自身も身を置く小売業のテーマでしたので興味があり見てみました。
コロナによる変化
ファクト
①オフライン
都心部の売上が大きくマイナス(リモートワーク影響)
カテゴリごとでは食料品>雑貨ー化粧品などが含まれる
ハイブランドやユーザーとのエンゲージメントとが強い企業は前年並を維持しているテナントもあり
②オンライン
利便性や合理性の面からプラスに転じる
アメリカにおいてはEC化率が10年かかって7%→17%へ変化したが
コロナの影響によって8週間で17%→27%に変化した
レビュー
緊急自体宣言後から大きく生活自体が変化したのは体感する所です。
その中でも、今まで無理だろ・・と思っていたリモートワークがそうせざるを得ない状況下で
半ば強制的に行って見ると意外に大丈夫だな・・となった実体験があり
このようなパラダイムシフトが小売におけるオンライン・オフライン間でも起こっていそう。
実店舗はフィジカルストアという呼び名らしい。なるほど・・。
ファッションにおける店舗の価値について
ファクト
①体験価値
・物理的
試着や接客など実際の行動から生じる
・心理的
日本の茶の湯にあるような、その場の言動や空気感を含めた体験から感じられる多くの人が集まったパワーから生じる熱狂感など
②偶然性価値
衝動買いに代表されるような、偶然から生まれる出会いなどにより生じるECのような目的ベースの行動が主となる場合は生まれにくい
レビュー
この点は確かにオフラインでの演出は難しそう。むしろ無理に追求する必要性は高くない気がする。
コメントで伊勢丹の2階3階のような棲み分けがECでは出来ていないとの話があったが、これはあった方がいいのか?は少し疑問。
オフラインの存続意味はこの点をどのように拡張して表現するか、また時間というコストもオンラインに比べ大きいのでその意味を持たせるかが重要というのは賛同できる。
今後の小売業について
①所有の意味
所有権は
・使いたい時に使える権利
・他人に使わせない権利
に分けて考えることが出来て、後者の役割が減少している。(シェアリングエコノミーなど)この点にビジネスチャンスがある。
②エンゲージメントの創出
過去は百貨店に商品を置いてもらうことがゴールでそれがブランドエクイティに繋がっていた。しかし、経済条件の変化や情報発信の進歩などにより、個人が発信できるようになった。
それにより1000億×1企業が、1億×1000企業に変わるような多様なブランドの集合となり
且つ個々のつながり合いが深くなる変化がある。
これらを支援するインキュベーションビジネスが成長の鍵となる。
レビュー
非常に納得。マルイの理念でもある共創精神は重要なキーワードになるであろう。また、大企業は規模の追求や合理性・将来性の面からどうしても着手が遅れそうな分野なのでアドバンテージマトリクスでいう、特化型系事業モデルになりそう。
以上です。
小売業という同じフィールドにおいては、オンライン・オフラインどちらも必要要件は同じだと思いますが、投資含めた力の入れどころが重要になるのだろうと思いました。