ASO対策とは?効果的な2つの基本施策、やり方とインストール数が増えた事例を解説
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日時:2024年6月26日 (水) 15:00 - 16:00
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「ASO対策の基本的な施策を知りたい」
「ASO対策の効果事例を知りたい」
モバイルアプリの開発者やマーケティング担当者さんは、アプリリリース後やダウンロード数が停滞している時は、おそらくASO対策を検討するでしょう。
ASO対策を正しく実践すれば、限られた予算内でダウンロード数と収益は伸
び、ROASを高くできると考えています。
この記事を読むことで、低予算でASO対策を実施できるレベルにまで到達できます。ぜひ最後まで読んでみてください。
ASO対策のご相談はこちらからご覧ください。
※筆者は2023年に、日本初のASO対策資格「ASO with AppTweak」を取得しています。
ASO対策とは?やり方と基本施策
ASO対策(アプリストア最適化)は、SEO(検索エンジン最適化)やCRO(コンバージョンレート最適化)の原則をアプリストア内の世界に応用したものです。ASO対策の目的は、アプリストア内でのアプリの見つかりやすさと魅力を高めることにより、アプリ詳細ページへの流入量とCVR(コンバージョンレート)を改善してダウンロード数を増やすことです。ASO対策は大きく2つの施策に分けられます。
自然検索流入の増大を目的とした施策
CVR(ダウンロード率)の改善を目的とした施策
1.自然検索流入の増大を目的とした施策(SEO)
キーワード最適化: アプリのタイトル、説明文、さらにはアップデートのログに適切なキーワードを盛り込み、検索されやすくします。これはSEO戦略でのキーワード最適化と同様です。
コンテンツ最適化: アプリの説明文やプロモーション文を、利用者が関心を持つような形で書き直し、アプリのユニークな価値提案を強調します。これには、特徴、便益、使用例などが含まれます。
2.CVRの改善を目的とした施策(CRO)
ビジュアル最適化: アイコン、スクリーンショット、動画などのビジュアル要素を最適化し、ユーザーがアプリ詳細ページを訪れた際に興味を引き、ダウンロードへと導きます。
レビューと評価の最適化: 高い評価と肯定的なレビューは、アプリの信頼性と質を示し、他のユーザーにダウンロードを促します。負のフィードバックには積極的に対応し、アプリの改善につなげることが大切です。
番外編.アプリ利用後の施策
ここは、CRMマーケターやUXデザイナーと連携しながらエンゲージメントを高めていく必要があるため、番外編としています。
ユーザーエンゲージメントの向上: アプリの利用頻度やセッション時間を伸ばし、ユーザーがアプリ内で活動的になるよう促します。これには、定期的なアップデート、新機能の追加、ユーザーのフィードバックへの反応などが含まれます。
【基礎編】ASO対策の基本と効果的な実践方法
ここでは、自然検索流入の増大を目的とした施策(SEO)の具体的な実践方法を解説します。ASO対策の基本的な施策です。
実践1.キーワードのリサーチと選定方法
STEP1:キーワード調査
キーワード候補を200個ほど抽出します。考え方は3つです。
アプリに関連するキーワードから絞り出す
競合が使用しているキーワードから絞り出す
レビューで頻繁に書き込まれているキーワードを参考にする
1.アプリに関連するキーワードから絞り出す
マッチングアプリを運営していると仮定します。マッチングアプリを必要とする検索ユーザーはどのようなキーワードで検索するのかを考えます。
例えば「マッチングアプリ」「出会い」「恋活」「婚活」などが上がります。
無料で調べる方法として、ラッコキーワードがおすすめです。アプリストア内で検索されているキーワードを直接調べることはできませんが、Google検索で検索頻度が高いキーワードを無料で調べることができるので、それらをキーワード選定の参考にします。
Googleで検索されるキーワードとストアで検索されるキーワードは類似するので、ラッコキーワードを用いてキーワードを絞り出してみましょう。
アプリストアで実際に検索されるキーワードを調べる方法は有料ツールを用います。AppTweakでは、メインキーワードを入力するだけで、アプリストアの市場データから自社に関連するキーワードを瞬時に提案してくれます。
2.競合が使用しているキーワードから絞り出す
競合分析はツールを使います。AppTweakでは、競合のメタデータに出現しているキーワード、インストールを得ているキーワード、ランク上位のキーワードなどが分かります。
3.レビューで頻繁に書き込まれているキーワードを参考にする
AppStore / PlayStoreのレビューから頻繁に寄せられているキーワードを特定します。目視でもいいですが、効率よく探したい場合はツールを活用しましょう。
AppTweakのセンチメント分析機能を使えば高評価レビューの中から多く使われているキーワードを可視化してくれます。
例として「やすい」というキーワードはどのようなレビューに使われているかを確認してみます。
「相性の良い人を見つけやすい」特徴があるため、「すぐに 見つかる」「見つけやすい」などの関連ワードを連想できますね。
これらを元にKWを200個ほど絞り出してみましょう。
STEP2:キーワードに優先順位をつける
キーワード候補を200個ほど集めたら、次はそれを絞り込む作業です。キーワードの選定において、優先順位をつける工程はASO戦略において非常に重要です。ここでは、キーワード候補を絞り込む際に参考になる3つの主要な指標について解説します。
関連性
キーワードの関連性はアプリの内容とユーザーの検索用語の一致度を指し、これが高いほどアプリが見つかりやすくなります。AppTweakなどのツールで「関連性スコア」により評価され、高いスコアのキーワードはメタデータに含めることで、検索結果での上位表示とコンバージョン率向上に寄与します。
検索ボリューム
キーワードの検索ボリュームは、そのキーワードがどの程度検索されているかを示し、アプリの関心度と可視性の指標になります。高い検索ボリュームは多くのユーザーの関心を反映していますが、競合も多いため選定にはバランスが必要です。AppTweakを活用することで、キーワードの検索ボリュームを確認し、適切なキーワードを選ぶための参考にできます。
ランクイン難易度・チャンススコア
ランクイン難易度は、あるキーワードで上位に表示される競争の程度を示し、高い検索ボリュームを持つキーワードは競争が激しくランクインが難しいことがあります。一方で、検索ボリュームが低めでもランクインしやすいキーワードは、アプリの可視性向上に役立ちます。チャンススコアは、アプリが特定のキーワードで上位に表示される可能性を表す指標で、高スコアのキーワードは競争が少ないため、有利に働く可能性があります。
具体的には、STEP1で集めた200個のキーワードをAppTweakでリスト化し、検索ボリュームがそこそこ高く、ランクイン難易度がさほど高くないキーワードを絞り出していきます。検索ボリュームが高いキーワードで100位に入るよりも、検索ボリュームが比較的低いキーワードで1位に入る方がインストール獲得のチャンスがあります。
これらの方法で50~100個ほどのキーワードを絞り出してみましょう。
実践2.メタデータにキーワードを追加する
実践1で絞り出したキーワードをメタデータに追加します。App StoreとGoogle Playでは、キーワードを追加する場所によって、ランキングへの影響力が変わるため、キーワードを設定する位置を意識することが重要です。アプリ名、サブタイトル、簡単な説明文、キーワードフィールド、そして詳細な説明文の各部分では、キーワードが異なる重みを持ちます。
タイトルには優先度が高いキーワードを入れましょう。タイトルに含むキーワードは、App Store・Google Playどちらのランキングアルゴリズムにおいても一番重視されているため、トラフィックやコンバージョンへの影響が最も高くなります。
詳細な説明文に含むキーワードは、App Storeでは考慮されないものの、Google Playにおいては重要な要素の一つです。Androidアプリの詳細な説明文では、最初の数行に主要なキーワードを入れることと、キーワードの出現率を上げることが可視性を最大限に高めるためのポイントです。
AppTweakのメタデータシミュレーターを使えば、メタデータに追加するキーワードのベストプラクティスを探し出せます。
キーワード密度(キーワード出現率)の目安は2〜3%です。出現率を上げようとやみくもにキーワードを詰め込む「キーワードスタッフィング」をすることは避け、できるだけ自然な文章を書くようにしましょう。
具体的な説明文の書き方はこちらの記事で解説しています。
実践3.効果分析
キーワード最適化は、一度きりの施策ではなく継続的なプロセスであり、メタデータの更新後、その効果を評価し続ける必要があります。更新したメタデータがアプリストアのアルゴリズムに適応し、ランキングに影響を与えるまでには数週間かかります。
キーワードをメタデータに反映してから結果が出るまで下記の通りです。
App Store:約3~4週間
更新された瞬間からアルゴリズムに反映されるため、アプリがたった数秒でランク圏外からランクインする可能性もあります。しかし、更新してから1週間は、試用期間でありランキングが定着していないため、数週間は様子を見る必要があります。
Google Play:約6~8週間
変更点がアルゴリズムに検知されるまで時間がかかるため、すぐには反映されません。
App StoreとGoogle Playではランキングアルゴリズムが異なり、その反映速度や結果に差が出ることも覚えておきましょう。
AppTweakでは、キーワードのパフォーマンスにも優れています。便利な機能は次の3つ。
検索知名度履歴
総合的なパフォーマンスの推移を確認したりランキング履歴をアプリごとに見ることができます。
キーワード影響力
フィルターをかけたり期間を指定して競合と自社アプリのダウンロード数を比較することができます。
ブランド vs 非ブランド
ブランド・非ブランドキーワードそれぞれによるインストール数を分析することができます
上記のグラフは検索知名度履歴から確認できる経過時間に応じた可視性です。10月22日に某iOSアプリのメタデータを更新したところ、2~3日後に可視性が上がりました。
このように、定期的にモニタリングしつつ、2~3ヶ月おきにメタデータを更新することをおすすめします。
【応用編】ASO対策におけるレビューの役割とCVR改善
ここからは応用編。CVRの改善を目的とした施策(CRO)です。
レビューは、ASOの戦略において中心的な役割を果たします。ユーザーが新しいアプリをダウンロードする際に参考にする主な情報源の一つがレビューです。良質なレビューは、アプリの品質と信頼性の証となりASOにポジティブな影響を与えます。
前提として、App StoreとGoogle Playにおけるレビューと評価は異なります。
レビューと評価は、Google Playでは特に重要で、アプリのカテゴリランクや検索結果など、アイコンが表示されるすべての場所に評価スコアが表示されます。Google Playのアルゴリズムは最近の評価やレビューを特に重視し、アプリの総合評価を決定します。
一方、iOSでは評価とレビューが表示されるのは検索結果とプロダクトページのみで、新旧のレビューに差をつけず、すべて同等の重みを持ちます。これは、Google Playに比べAppStoreではレビューと評価の影響力が異なることを意味します。
レビュー数と評価がCVRに大きく影響する
結論、CVRを改善してインストール数を増やすためには、総合評価を4.0以上に上げなければなりません。
アプリの総合評価が3から4に上がるだけで、コンバージョン率が最大89%も上昇する可能性があります。Apptentive社の調査によると、ユーザーの約79%がダウンロード前に評価とレビューを確認し、71%が評価点4以上のアプリに良い印象を持つと報告されています。
レビューと評価がコンバージョン率に与える影響は、その存在感と信憑性に由来します。ユーザーは、類似アプリを比較検討する際に、より高い評価スコアを持つアプリを選択する傾向があるためです。特にファイナンス系のアプリなど、信憑性が特に重要視されるカテゴリでは、評価やレビューがさらに重要な判断基準となります。総合評価点が4.0を下回ると、コンバージョン率への悪影響が懸念されるため、評価の追跡と改善が必要です。
ユーザーレビューを増やし、評価を高める方法
アプリの総合評価を高めるには、積極的なユーザーエンゲージメント戦略が必要です。まず、アプリ内での簡単なポップアップや通知を使って、ユーザーにレビューの投稿を促すことができます。ただし、このアプローチはユーザーがアプリをある程度使用し、満足しているタイミングで行うことが重要です。
3つのレビュー通知依頼タイミング
1.嬉しい体験をした時に依頼する
購入完了など価値を感じている時に依頼を出すのが基本。発生しやすいイベントだと回答数も集めやすい。
ポップアップ例:https://note.com/akira_miyazaki/n/necf25a99c623#ZGF7Y
2.ポジティブユーザーに依頼する
ネガティブユーザーに依頼を出してしまうと低評価の★が集まることに。上手く逃げ道を用意したいところ。
ポップアップ例:https://note.com/akira_miyazaki/n/necf25a99c623#QTbcu
3.高評価になりやすい表現にする
少しでもポジティブな気持ちでレビューに進んでもらえるように、文言や画像もひと手間加えられるとベスト。
ポップアップ例:https://note.com/akira_miyazaki/n/necf25a99c623#nSbkj
ユーザーにレビューされるためのポイント
@oo_forwardさんの投稿がとても参考になったので引用させていただきます。
レビュー依頼ポップアップの提示:
多くのユーザーは自発的にレビューを投稿しません。そのため、継続的にアプリを使用しているユーザーに対して、積極的にレビュー依頼のポップアップを表示することが重要です。
操作完了後のレビュー依頼:
ユーザーの操作を妨げないよう、アプリの使用が一段落したタイミングでレビューを依頼します。これはユーザーのストレスや不満を避けるためです。
レビューの重要性の説明:
多くのユーザーはレビューがアプリ開発者にとってどれだけ価値があるかを理解していません。レビューがアプリの改善と成長に不可欠であることを明確に伝えることが必要です。
評価基準の提供:
アプリの評価は主観的であるため、「気に入ったら星5を」といった具体的な評価基準をユーザーに提示し、平均評価を向上させる戦略が有効です。明確に星5を求めることも恐れないでください。
レビューの簡単さを強調:
レビュー投稿が迅速かつ容易であることをユーザーに伝えます。例えば「5秒で完了する」といったメッセージで、レビューへの参加を促します。「レビューをする」という単体表現は避けるべきです。
星ごとの獲得評価数のモニタリングはAppTweakでできます。レビュー通知施策の効果検証も可能です。
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「限られた予算内でASO対策をしないといけないが、ツールを導入するには料金が高額すぎる」
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ASO対策ツール比較
他の記事をご参考ください。
共通して紹介されているツールは、アドバンASO対策、ASOInsight、AppTweakです。
個人的にはグローバルで信頼されているAppTweakをおすすめしています。
AppTweakの特徴
直感的で使いやすいUI: AppTweakは、他のツールに比べて直感的で使いやすく、初心者でもデータの見方や機能の使い方が分かりやすいです。AppTweakのプロダクトチームはUIに特に力を入れているようです。
多様なチームの使用が可能: ASO担当者だけでなく、デザインチーム、カスタマーサポート、プロダクト担当者も含め、さまざまなチームがAppTweakを利用可能。レビュー返信、クリエイティブ調査・分析、市場分析、ASA機能など、多岐にわたる機能が提供されています。
高いデータの正確性: 2014年から蓄積されたデータに基づいて構築されたアルゴリズムを用いており、定期的に最新のストアトレンドや市場動向に合わせて更新されています。
充実したASO機能: AppTweakはキーワードの指標やAIを用いたキーワード提案機能を含む、独自の豊富なASO機能を提供しています。そのため、キーワード最適化やキーワードリストの作成が効率的に行えます。
柔軟なプラン体系: 月額プランと年額プランを提供しており、途中でのプラン変更も可能です。これにより、ASO戦略や予算に応じて最適なプランに調整が可能です。
日本語サポートの提供: カスタマーサポートも日本語で提供されています。これにより、日本人ユーザーが使いやすい環境が整っています。
また、AppTweakは『ASOラボ』というASOコミュニティを運営しています。
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