なつやすみにまちづくり #7 鶏の出荷
今日も昨日の鹿をさばいたことに引き続きインパクトのある経験をさせてもらった。
インパクトで言えば鹿よりもすごかった。
早くも鹿の記録したインパクトランキング首位を更新してしまった。
鶏の出荷バイトである。
内容は生きている鶏を専用のかごに詰めて出荷をする。
これがかなりしんどい。
しんどいポイントは3つある。
1つ目は劣悪な職場環境である。
鶏舎の中で作業を行うのだが、とてつもなく汚く、臭く、暑い。
むんむんとした蒸し暑い部屋の床一面に鶏と鶏糞が敷き詰められている。
今までで嗅いだ匂いの中で一番臭いものの5倍は臭いと思ってほしい。
2つ目は体力面である。
専用のかご1つに付き鶏を6羽詰める。
そのかごを4人で200個、計1200羽出荷する。
しかも、先に話したような劣悪な環境下で、である。
1時間ほど作業したのだが、しばらく頭が痛かった。
おそらく熱中症にかかってしまったのだと思う。
3つ目は鶏を掴むことである。
個人的にはこれが最もきついポイントである。
鶏を掴もうとすると当然暴れる。
暴れるだけならまだ良いのだが、鳴き叫ぶのである。
自分の運命を知り、抗うかのように鳴き叫ぶ。
「鳴く」よりも「泣く」に近いような感覚である。
ぼくはその泣き声をかき消すようにごめんね、ごめんねと言いながら鶏を掴み続けた。
この作業を終えた頃のぼくは匂いと頭と心の三点責めを喰らいながら、いかに普段ぼくたちが恵まれている環境であるか再確認した。
もちろん昨日の鹿の解体と同様、鶏バイトもおすすめは絶対にしない。
今日の一枚
最近ありがたいことに町で声をかけていただくことが増えた。
他所から田舎に来るものだからみんなが興味を持ってくれている。
話の中で理系だとどんな研究をしているの?とよく聞かれるので、たまにはぼくのパーソナルな部分をお伝えしようと思う。
ぼくの研究はバイクの排気ガスに含まれる悪い物質を捕集できるフィルタの開発である。
フィルタの性能を調べるために排気ガスを模擬したものをフィルタに流したり、実際のバイクの排気ガスを流したりして実験を行っている。
この写真はバイクで有名なベトナムで実験をしたときに向こうの学生と撮った写真である。
ちなみにベトナムで走っているほとんどのバイクがホンダ製でバイクのことをホンダと呼んでいる。