倉吉の音楽シーン
今日は日曜日であるが、夜にとある音楽ライブに行ってきた。
東京から来られたギタリスト・西海孝さんというアーティスト。
長年セッションギタリストとして、数々の大物アーティストのサポートをされていて、ご自身も様々な形で音楽活動を続けて来られた方。
このライブの情報は、先週にたまたま訪ねた倉吉市内にあるカフェ「ラベンターナ」さんの店主さんから得たものだった。
ラベンターナのナミさん、というママさんは倉吉出身ながらお若い時に上京しガールズバンドとしてライブを行ったり、長年あちらで音楽活動されていたとのこと。ご主人は東京の方でこちらも凄腕のベーシストだったらしい。
そんなラベンターナさんの主催で行われた今夜のライブ。
ナミさん達の心意気を応援したいなー、という思いで自分だけでなく、音楽好きな知人にたくさん声かけて、結果3人の知人が反応してくれて共に参加。
果たしてどんな内容か、と思っていたら想定外の内容だった。
ギタリストということで、ギター演奏中心かと思いきや西海さんが存分に歌い上げながらギター(アコースティックギター)を演奏する、というスタイル。西海さん、なかなか歌唱力あってびっくり。
序盤はスティーブン・フォスター作曲の日本語詞曲中心で、どこかで聞いたことあるような親しみやすい楽曲の数々。メロディの良さもさることながら、さすがはギタリスト。ソロ演奏の技術はやはりすごく、アコギのフォーキーな響きが心地いい。その後カントリーのカバーや、ご自身のオリジナル曲、昭和歌謡(堺正章の「さらば恋人」)、そして小阪忠さんや遠藤ミチロウさんの曲など通好みのカバー曲などなど、多彩で幅広い音楽性を感じさせる選曲。
終盤はご自身が所属したグループの盟友の方の曲が続き、アンコールはルイ・アームストロングの「素晴らしき世界」でフィニッシュ。
途中休憩をはさんで2時間40分くらいのライブ、とにかく濃密な内容だった。ちなみにチケット代は2500円。こんなてんこ盛りでかなりのクオリティのライブでこの安さ。倍くらい払っても満足できるくらい価値あるステージだったように思える。
更に想定外だったのは、思いのほかたくさんのお客さんが集まったこと。倉吉という地方都市、少し知名度があるアーティストが来ても果たしてどれだけ集まるのか全く読めない中で、とある飲食店のホールで開催された今回、60人くらいは来ていたのが驚き。しかも年齢層は平均年齢60歳くらいかと見られた。倉吉でこんなにコアな音楽好きが居たことにさらに驚いた。
話変わるが、倉吉にはジャズバーもあって、そこでは毎週金曜日の夜にセッション演奏イベントが開催されいているらしい。人口5万人満たないくらいの地方都市で、そんなにマニアックな音楽ファンは居ないと想定していたけど、今夜のライブの集客を見て、意外とたくさん居ると実感。
地方都市でも、やり方次第でこういう音楽イベントを成功に導くことができるのだな、と感じた。ラベンターナさんのように独自の人脈を持っている方が倉吉にいるのは貴重なことだと思う。こらからも積極的にこういったイベントをされると想定されるけど、地方都市の文化度向上に貢献したいと常々考えている自分も微力ながらサポートしたり、見守っていきたいものだと思った。