第一回VR&VRC調査「VRの使用頻度とコンテンツ」の結果と考察
こんにちは!VLEAP.の新保です。
今回は、VR&VRC調査のきっかけになった一個目のアンケート調査と、急遽追加で実施した二個目のアンケート調査についての結果と考察についてつらつらと書いていきます。
この度は本当に多くの方々にご回答頂きました。本当にありがとうございました!!
なお、今回はアンケートを実施したきっかけからお話させて頂ければと思います。
考察は後半から始めます。
アンケートを実施したきっかけ
嵐の前の静けさ
実は今回のアンケートはVLEAP.の会議中に出た、
「VRの利用率ってどうなってるんだろうね?」
という疑問から始まったものでした。
正直最初は30票くらい来ればいいな~みたいな軽い気持ちでTwitterにアンケートを投稿しました。
↓最初の方のアンケート。
最初の方は予想通り、実施した日から次の日の16時くらいまでに50票くらい集まって
「やっぱりVRは使われていないね!」
という結論になると思われていました。まさに嵐の前の静けさでした。
VRC民の襲来
状況が一変したのが17時ごろでした。それまでの50からいきなり125と急激に票が伸び始め、少数派だったはずの「週に5回以上」使う方が少しづつ増え始めました。
↓いきなり125票も。非常にびっくりしました。
そこから18時にかけてあれよあれよという間に週に5回以上使う方が急伸。なんと18時の時点で49%が週五以上使うという結果に!
↓わずか数時間で417票に。わけがわからないよ。
僕「いやぁ日本のVRの未来は明るいなぁ!!」
友人「いやいや、ないやろ。」
僕「デスヨネー」
はい。原因はなんとなくわかってました。というかリツイートした方々のプロフを見れば一目瞭然でした。
VRChat民の方々の襲来でした。
アンケートの崩壊危機と2個目のアンケート
リツイートされる方のほとんどがVRCをやられている方だったのがわz...きっかけとなり、票数がありえん勢いで拡大し始めました。
VRChatの方、皆さん本当に団結力が凄くていいねよりもリツイートしてくださるんですよ。
個人的にはめっちゃ嬉しくて、
「こんなVR好きな人いるって最高すぎひん...?」
みたいな感じで喜んでいたんですが、しばらくして
「あれ?これ偏りすぎてアンケート崩壊してね」
と気づきまして笑
このアンケートを無駄にしないべく、急遽VRCに特化したアンケートを実施する事になったのが2つ目の調査になります。
2つ目のアンケート調査
VRC民の団結力は世界一ィィィ!
毎週5日以上使っている方々がVRCを含めてどのようなコンテンツをやっているのか聞いて見ました。
その結果がこちらになります。
僕「まって」
友人「まって」
VRCだけをやっている人63%で、他のゲームも含めると90%??
正直信じられない結果でびっくりしました。
これにより、(偏りがかなりある可能性がありますが)
VRヘビーユーザーの多くがVRChatをやっているという事が判明しました。
ちなみに一個目のアンケート結果ですが
1399票も頂きましたっ!!!(´;ω;`)ブワッ
ホントにありがとうございました!!!!!!
まあその...アンケート結果は....偏りまくりですが....笑
考察
さてようやっと考察です。
まずは整理です。
一個目のアンケート
・VRを週5回以上使っている人が意外と多い
・一方で22%は週一回も使っていない
二個目のアンケート
・VRを週5日以上使っている方の90%がVRCの民
・そのうちVRCだけやっている人が63%もいる
・VRCやっていない人は10%のみ
ここと頂いた意見を元に考察をしていきます。
VRを週5回以上も使っている人が結構いる
これに関しては二個目のアンケートを見る限りVRChatの方々が大半を占めていると推測できます。
ここからVRCをやっていない方のみを抽出すると、もっと下がるかと思われます。そのため、この5割という数字は偏りが強すぎてあまりあてにならないでしょう。
むしろVRChatをやらず、毎日VRHMDをつけている方がどのようなコンテンツをやられているのかが気になる所でした。
(Beatsaberでしょうか?もしくは開発者の方など)
一方で、VRを週に1回も使わない人が22%もいる
むしろこっちの結果の方がVR業界にとって無視してはならない数字です。
これは特に僕の周りで起こっていたのですが、VRを買ったはいいものの良さげなコンテンツが無いorコンテンツをやり終えてしまったという方が多く、HMDが埃を被ったまま放置されいるという声をおおく聞いていました。
今回のアンケートでは、それが改めて数字で証明できた形になりました。(というかそれを確かめるべくアンケートをしたはずだった気が・・・あれ・・・?)
(あとで詳しく解説しますが)今回、承認でなく社会的欲求によってVRを日常的につけている方が多いという結果は、VRSNSがVR普及のカギである可能性を指示しているとも言えるでしょう。
VRを週5日以上使っている方の90%がVRCの民
個人的に一番驚きでした。
もちろんVRChatが盛り上がっている事はTwitterからも確認していましたが、こんなにも多くの人がVRCのみをやっているとは思っていませんでした。
これに関しては多くの意見が寄せられ
「毎日やっています」
「(アンケートに)毎日という選択肢がないんですが?」
「生活習慣です。」
など、生活の一部に深く根付いていることがわかりました。
また実際にVRCに入って聞いた意見だったのですが、入らなった日もあるが、Twitterにフレンドが楽し気な様子をアップしているのをみてどうしても入りたくなってしまう。という声も聴かれました。
このフレンドと一緒にいたいという欲求はマゼローの欲求五段階説で言うと、3段階目の社会的欲求に相当するのでしょうか。
SNSが承認欲求なのに対し、VRChatが社会的欲求に準じているのは興味深く感じます。
僕自身も高校生の時PSO2にドハマリしていた時期がありまして、その時もゲームというよりはそのギルドに居場所を見出していたことを思い出します。
その点でも、VRCはSNSよりもMMOの流れを踏襲し、ゲーム性を排してコミュニケーションに特化したコンテンツといえるでしょう。
VRCだけで完結してしまう。
これはコメントからいただいた意見ですが、僕も実際にVRC内を見てきた実感しました。
これは特にコンテンツクリエイターにとっては耳の痛い話であると思います。(僕も痛いです。)
基本的にVRCはユーザーがコンテンツを作るキット(SDK)を使えば、一定の制限はありつつもどのようなコンテンツ(著作権的にグレーというかブラックなものまで)もVRC内に実装できてしまうため、新たにコンテンツを作る場合の差別化が難しいことがわかります。
実際に、VRC内でBeatSaberとワールドを検索してみたところ7個くらいヒットする上に、本物とはいかないものの楽しめるまでのクオリティを実現していました。
またこれはVRCのずるい所でもあるのですが、基本的にVRC内分のコンテンツに関してVRCは責任を取らず、あくまで責任はアップした人に掛かります。
そのため、ユーザーが責任を背負ってコンテンツを増やす続けてくれる構図がプラットフォームとしてのVRChatの強さを補強していることが見えて気ました。
(ここに関しては正直なんとかしたほうがいいと感じました。いつまでもアングラなままではいけないので)
他のコンテンツに求められるもの。
これからコンテンツを作られる際は、まずどうVRChatと差別化するのかを強く意識する必要があるでしょう。
機能やVRChat.incの方針的にそぐわないコンテンツを作ることが必須といえるでしょう。
ただ一方で、VRのヘビーユーザーの方々の多くがVRCをやっているという事実は、製品のプロトタイプをVRC上で作るという選択肢をより効果的なモノにしてくれることは間違いなく、試験場としてのVRCというとらえ方が間違っていないことは確かだと思われます。
最後に
今回のアンケート調査をきっかけに、今後も定期的にVRやVRCのアンケートを実施させていければ思いまして、アンケートを行わせて頂きました所、
このような形で多くの賛同を頂けた為、これからも定期的に行わせて頂ければと思います。
頂いたアンケートはかならず公開し、noteもアンケートを元にしたものは原則無料で公開させて頂ければと思います。
今後ともよろしくお願い致します。