第四回VR&VRC調査「VRChatとMMORPGの関連性」の結果と考察
こんにちは!VLEAP.の新保です。VRchatの方々にはいつもお世話になっております!
段々とVRCが単なる沼でなく、異世界につながる洞窟なのではないかと思い始めています。
さて、では早速第四回目の調査の結果発表と考察を行っていきたいと思います!
この度は772人もの方々に投票いただきました。誠にありがとうございました!
今回の調査は、「VRChatはMMORPGの特長を色濃く引き継いでいるように感じる。ならばMMORPGを過去にプレイしていた人がVRCに多くいらっしゃるんじゃないか?」という仮定の元行ったものになります。
ちなみにこの仮定は私自身が過去にファンタシースターオンライン2(以下PSO2)をプレイしていた経験と、SteamのVRCの分類がMMOであったことから来ています。
アンケート考察結果
通常通り日英両方でアンケートを実施しました。
早速日本語版のアンケートを確認します!
最初の仮説の通り、合計71%とプレイしている方が最も多くいらっしゃいました。一方で、VRCに出会うまでプレイしたことのない方が29%いらっしゃたことはかなり注目すべき事柄のように思えます。
海外版を見てみます!
今回は海外の方のアンケート回答数が少なく、11票なってしまいしまいましたが、海外の方はそのほとんどが過去又は現在もプレイしている方が多い様です。
では考察に移っていきたいと思います!
考察
そもそもMMORPGの定義とはなんぞ
そもそもMMORPGの定義から始める必要がありますので、ここから始めていきたいと思います。
というわけでまずは大辞林さんから引用していきます。
〖massively multiplayer online role-playing game〗 多人数が参加できる、オンライン型ロール-プレーイング-ゲーム。数千人規模のプレーヤーが、オンライン上の専用サーバーに構築された1 つの世界観を共有しながらゲームを進めていく。
所々合致はしているのですが、主に二点
オンライン型ロールプレイングゲーム・・・RPGでもないし、ゲームという表現も完全には当てはまらない
1 つの世界観を共有しながら・・・人やワールドによって世界観違い過ぎて完全にカオス状態です。本当に(ry
つまり、RPGの部分は完全にVRCとそぐわないと言えそうです。
一方でMMOは大規模多人数同時という意味であるため、SteamがMMOとタグ付けしていること自体は合っているといえます。
VRChatにMMORPG経験者が多い理由
MMORPGとは言えないなら何で71%も経験者がいるんじゃとなるんですが、これは間違いなくVRCの求める使用要件が原因です。
(MMORPGくらい皆やってるだろうというそこの私、あのFF14ですらアクティブユーザー数は101万人です。ソース)
ちなみに最低使用要件は以下の通り(Steamより引用)
OS: Windows 8.1, Windows 10
プロセッサー: Intel® i5-4590 / AMD FX 8350 equivalent or greater
メモリー: 4 GB RAM
グラフィック: NVIDIA GeForce® GTX 970 / AMD Radeon™ R9 290 equivalent or greater
DirectX: Version 11
ネットワーク: ブロードバンドインターネット接続
ストレージ: 1 GB 利用可能
高いっ・・・!高すぎわっ・・・!!!
いやCPUとメモリはまだいい。グラボ必須って・・・!
最近の大学生はPCすら買わんのだぞっ・・・!グラボの説明を何回したことかっ・・・!ダルビッシュでも知らんかったのだぞっ・・・!!
事実、インタビューしていてもゲーマーやIT系に属していた人を結構見ます。(一方でそうでもない人もいるのですが)
元々使用要件の高いMMORPGをプレイしていた方がVRCに流れ込むという流れは自然であることは間違いないでしょう。
他のサービスはどうなの?
一方で、VRCのようなサービスをMMOと表記しているサービスやメディアはほとんどありません。
当のVRC自身も「Virtual Worlds」と自らを称しています。他のサービスの名称について調べたものが、下の一覧になります。※公式HPから
VRChat・・・Virtual Worlds
Secondllife・・・virtual world、仮想世界
Horizon・・・virtual world、Social VR world
Recroom・・・virtual reality online video game、game creation system
Altspace・・・social platform for virtual reality
ambr・・・仮想世界
理由としては推測にはなりますが、MMOという表記自体がすでにゲーム的なイメージが強いことが考えられます。
サービス側もゲームではなく、新しいプラットフォームとして認識してほしいからだと言えます。
さて.....ここまで来てお分かりになるかと思います。
「VRSNS、メタバースどこいった?」と...
この2つの出典をなるべく探したのですが、VRSNSに関してはメディアのみの表記しか見つからず、メタバースに関してSF小説のスノウ・クラッシュからとしか現段階では分からなかったため、継続的に探していこうかと思います。
余談:ちなみに私の卒論ではVRCのようなサービスが目指す形をメタバースと呼称しています。なので現サービスに関しては「メタバースを志向するサービス」と呼称しています。
MMORPGとVRChatの違いと特異性
上記までの様にVRChatを始めとするメタバースを志向するサービスでは、MMORPGという表記が使われていないことが分かりました。
先日まで行っていたインタビューにおいても、MMORPGをVRCに求めているわけではないという方が多く、違う種類のプラットフォームとして認識しておく必要は間違いなくあるでしょう。
ではVRCの特異性とは何なのでしょうか?少し羅列してみたいと思います。
・・・とついさっきまで思っていたのですが、結論から言うと多すぎて無理だっため、以下のnoteに「決定的に違う所」「比較して多い所」「恐らくまだ実装されていないであろう所」の3点に分けて掲載しています。
随時更新しているため、コメントで「ここも違うよね」的なモノを教えていただけると泣いて喜びます。
最後に
アンケートだけでなく、インタビューを通じてもVRCをMMORPGと捉えている人はほぼいませんでした。(ここがVRCをやらない人の認識と最もずれている点の様に思えます。)
インタビューの中でも、MMORPGが重いという声がよく聞かれました。
VRChatはむしろMMORPG的な目的を強制されるプラットフォームでなく、もっと気楽に存在できるTwitterのような存在であると考えるべきでしょう。