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第三回VR&VRC調査「VRChatにおけるコミュニケーションと無言勢の存在」の結果と考察

こんにちは!VLEAP.の新保です。VRChatの多様性と奥深さに日々驚きを得ている今日この頃です。

(まだ沼にははまっていない・・・はず・・・僕は大丈夫・・・・)

では早速、第三回の調査の結果発表と考察を行っていきたいと思います!

この度は合計1802名の方々にご回答いただきました。誠にありがとうございました!!

今回の調査は、VRChatという既存のMMORPGや交流を目的としたサービスと比較しても、ジェスチャー+会話と極めてコミュニケーション性の高いサービスにおいて、あえて無言でプレイするいわゆる無言勢の方々に注目したものになります。

アンケートの結果だけでなく、無言勢の方がいかにVRCを楽しんでいるかについても紹介させて頂ければと思います!


アンケート考察結果

今回も日英両方でアンケートを実施しました!

早速日本語版のアンケートを確認します。

画像1

話す+VR勢の方が67%と群を抜いて多く、無言+VR勢の方が次いで多かったです。

次に海外版です!

画像2

(すみませんアンケートの順番間違えましたごめんなさいユルシテ)

話す+VR勢の方が65%、無言+VR勢の方が17%と無言の方が少し多い結果となりました。

では得られた結果から考察を始めたいと思います!

考察

現実よりはるかに多様なVRCにおけるコミュニケーションの方法

今回アンケートだけでなくコメントで多くの意見を頂きました(ありがとうございました。)

そこから見えてきたのは、VRとVRChatの特性を最大限に生かした現実以上に多種多様なコミュニケーションの在り方でした。

どの勢力も独自のコミュニケーション方法を持っていた順々に紹介させて頂ければと思います。

また、ここでのコミュニケーションの定義はブリタニカ国際大百科事典より

言語,身ぶり,画像などの物質的記号を媒介手段とした精神的交流のこと

とします。

VR+話す勢

いや話す勢にそんな違いないやろって思ったそこの方、違うんですよ。

普通に地声で話す勢
多分一番多いです。
両声類、つまり自力で地声とは違う声を駆使する勢
Vtuberでいうとフェアリスさんが最もわかりやすい例だと思います。
ボイスチェンジャー勢(恋声など)
手間は少しかかりますが、最もお手軽に自分の声を変換できますね。恋声は無料で配布してくださっているのでぜひ一度体験してみてください。めっちゃ戸惑います。
リアルタイム音声認識型トークアプリ勢(ゆかりネットなど)
リアルタイム音声認識ソフトを用いて結月ゆかり等のボイスロイドやSofttalkの声に変換して出力するソフトを用いている人もいました。これ私も試しましたが精度めちゃめちゃいいです。なんでこれ無料なんですか?

話すといってもいつもとは違う話し方をしたり、間にソフトを挟んだりと多様な話し方をしているのが見て取れますね!

ちなみに声を変えてくる人の中にはマジでわからない人もいます。一体どういう鍛錬を積み、技術を習得したのでしょうか・・・(戦慄)

VR+無言勢

次は無言勢の方々です!現実では中々することのできない無言コミュニケーションについて順に紹介していきます。

身振り手振り
最も古典的ですが、VRCにおいてはパソコンのキーを用いたアクションからフルトラッキングを持ちいたガチジェスチャーまで実に多様な身振り手振りを見ることが出来ます。
しかも現実以上に皆さん大げさにやっているのが面白かったです。
ペン
少し難しい技術的な話や、絵を描いたりしてコミュニケーションを取る時に使われていました。ワールドに設置するだけでなく、Snail Markerといって爪に仕込む方もいらっしゃるようです。
VR chat system
個人的にめちゃめちゃ驚いたシステムでした。
Kususu氏によって開発されたギミックで、空中にスタンプの様に文字を設置していくことで文字通りチャットをしていくものになっています。
Emoji
これはVRChat標準の機能なんですが、絵文字を空中に出現させる機能が付いています。といっても種類が多いわけではないので、あまり多用されている方を見たことないです。


ただ無言勢といってもやはり多様な方々がいらっしゃいました。また、ダンス・ゲームといった目的を持った空間にいる時は話さずとも意思疎通がしやすいからゲームワールドに多く過ごすという方もいらっしゃいました。

デスクトップ+無言勢

無言かつデスクトップってどうやってコミュニケーションするねんって方。わかります。ただ決して量は多くないですが存在はします。

Emote
ボタンを押すとアバターが既定のポーズ又はアクションをしてくれる機能。
同じく、そんなに種類が多いわけではないですが、一通りの動作はこれで事足ります。

またコミュニケーションではないですが、作業時にVRChatを起動してフレンドが話し合っているのを聞くというラジオのような使い方をしていらっしゃる方もいました。

デスクトップ+話す勢

この方々は上に出てきたVR+話す勢とほぼ一緒かと思われます。

(すみませんVRCでもアンケートでもこういった方と接触できませんでした。)

ただ、もしかしたら人によっては文字で打ち込んだ内容をText to Speechソフトで読み上げている人もいるかもしれないですね。


上記の様に、かなり多種多様なコミュニケーションの方法があることが分かりました。この後にもつながるのですが、VRやVRCでしか出来ないコミュニケーションの仕方は今後VRの普及につながるカギになることは間違いなように思えますでの、引き続き調査していこうと思います。


現実におけるコミュニケーションとの違いとパーソナルスペース

この調査をしていて気づいたのは、現実では行えないようなコミュニケーション(絵文字やボイスチェンジャー等)のほかに、現実では許容されないようなコミュニケーションがVRCでは許容されているという点でした。

一つ注意すべきなのは、VRChatはかなり慣れない人にとっては非常に高いコミュニケーション能力を必要とします。

現実と違い、視覚的にわかる相手のバックグラウンドの情報が少なく、ゲームワールドやサイレントクラブなど目的を持ったワールドならともかく、それ以外のワールドでは共通点や話題を見つける所から始める必要があります。

(もっともVRやプログラマー、モデラーやオタクであればお互いのアバターを見て話しを展開したりできますが。)

その為、現実以上にコミュニケーションがとりやすいというわけではないのですが、いざ入ると人と人の距離が異常に短い事に気づくと思います。

また、カワイイアバターで初対面であってもイチャイチャしたり頭を撫でたり撫でられたりと、現実では中々遭遇しないボディタッチが頻繁に起きています。(実際にしていただきましたがあれは新感覚でした。。。(*゚O゚*))

ガルガンチュアを開発していらっしゃる新清士さんから教えて頂いたのですが、この新感覚はパーソナルスペースが近いために起きるようです。

そしてここからはあくまで仮説なのですが、VRおよびVRCはパーソナルスペースの範囲やあり方が現実と大きく違う可能性がある気がしています。

というのも、VRChatにいるとイチャイチャしている方(お砂糖というそうです)や至近距離で話し合っている人の様にパーソナルスペースが無いに等しい人もいれば、

VR+話す勢のすぐ横に当たり前のように無言勢の方がいらっしゃることがよくあります。

話す無言

(現実で無言の人が横に居たら変ですよね笑)

でもこれに違和感を感じることなく一定のコミュニケーションが成立しているのはVRやVRCにおける着目すべき特徴であると思います。

このようにアバターが異常接近したり、現実では違和感を感じる風景はMMORPG等ではよく見るのですが、現実に近いはずのVRChatでも起こっているのは興味深いです。

これについては今後も調べたいと思っています。(卒論関係なく)


最後に

今回も前回のアバターに引き続き、VRCの多様性を再確認することとなりました。

前回と異なり今回は紹介が多くなりましたが、もし「こういうのもありますよ!!」というのがありましたらぜひ教えていただけるとめっちゃうれしいです!

最後のパーソナルスペースに関する考察や研究はもう少し探ってみたいと思います。



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