大学を休学して、放浪する学生日記③ ~長野県諏訪市編~
あけましておめでとうございます!
2024年9月に休学をして、放浪している大学三年生のしょうごです。
今回の記事では、休学して3か所目として訪れた諏訪での体験と、それによる自身の考えの変化についてまとめていきます。
諏訪に興味がある人、休学して放浪とする人間に興味がある人、古材・小道具に興味がある人など多くの人の参考になると嬉しいです。
休学して3番目の行き先
今回、私が休学して3か所目として滞在させていただいたのは、長野県諏訪市にあるReBuilding Center Japanさんでした。
長野県諏訪市
東京から車で約3時間。諏訪湖がすぐそばにあり、標高の高さゆえに冬を早く感じる街。
上諏訪駅周辺は商店が並び、少し離れると個人店や家屋が広がるコンパクトシティです。
今回は、そんな諏訪で名を轟かせる ReBuilding Center Japanに住み込みサポーターとして1か月滞在させていただきました。
ReBuilding Center Japan(リビセン)
上諏訪駅から徒歩15分ほどのところにあるReBuilding Center Japan、略してリビセン(以下リビセンに統一表記)は、1Fにカフェ、2・3Fに古材・古道具売り場を構えるお店です。取り扱っている商品は、レスキューと呼ばれる地域内の空き家や家で出た不用品を回収する活動から得られたものから成ります。
単なるリユース事業ではなく、古材を用いて日本全国・諏訪周辺のリノベーション事業なども行っています。
なぜリビセンへ行ったのか
・直観が引き寄せた偶然
リビセンを知ったきっかけは、休学一発目の拠点である萩ゲストハウスruco。
元々音楽教室だったこの場所をゲストハウスへリノベーションしたのが、リビセンでした。
rucoの温もりある雰囲気は前から気に入っていたので、それを生み出したリビセンにも興味がありました。
また、ゲストハウスの同じ住み込みのヘルパーの方やゲストの方からもリビセンの評判を聞く中で「行ってみたい!」と思うようになりました。
そんな思いを抱きながら北海道の白滝でファームステイしていたところ、偶然休みの日に立ち寄った上川町で宿泊複合施設 ANSHINDOに出会いました。
その場所の温かな雰囲気に直観で「rucoと似ているなぁ」と感じました。
そして後日、このANSHINDOもリビセンが手掛けた場所であることが分かりました。
この偶然から、私の感性に響く場所を生み出すリビセンという存在に興味が湧き、今回サポーターとして一ヶ月滞在させていただくことになりました。
具体的に体験したこと
サポーターとしての活動
サポーターとしては、古材の釘を抜いたり、磨いたり、レスキューに同行して、引き取った古道具の積み下ろし・清掃・ディスプレイまでを行ったりしました。
やることの多くは手作業や力仕事でしたが、黙々と作業するのが好きなので、とても楽しいサポーター活動でした。
リビセンでの日常
リビセンで印象に残っているのは、何より食卓を囲んだり、作業している間の日常でした。
毎日朝の挨拶をして、作業が終われば、
「ありがとう」「お疲れ様」の言葉を掛け合う。
まかないの時は、他愛もない話をして、笑い合う。
やはり私の思い出として残るのはそんな日常の一コマ一コマでした。
偶然の出会いと再会
リビセンでは、様々な縁に恵まれた日々を送りました。
萩ゲストハウスrucoでヘルパーをしていたスタッフの方、萩ゲストハウスrucoのオーナーとお知り合いの方、私の通っていた中学校の先輩など、予期せぬ出会いがありました。
更に、ローカルフォーラムというリビセンと関わりのあるお店が集まるイベントでは、上川町のANSHINDOの人と再会したり、飯能でまちづくりをされている方とお会いするなど、多くの方との縁を感じられました。
またリビセンやANSHINDOに伺いたいですし、出会った方々との縁をこれからも大事にしていきたいと思います。
ここで得たモノ
①当たり前を丁寧にするマインド
リビセンで生活していて感じたことは、当たり前を丁寧にしていることでした。
元々、物を大事にしたい。環境を大切にしたい。という想いを持って働かれている方が多かったので、家や街に溢れた ”当たり前”ともいえるモノを大事する気持ちが強い場所でした。
しかし、モノだけでなく何気ない ”当たり前”に対しても大事にする気持ちを持っている方たちが集まっている様に感じました。
例えば、
朝になると欠かさず「おはようございます」
休憩、帰宅の時は「お疲れ様です」
何気ない気遣いには「ありがとうございます」
略して言ったり、惰性で言ったりしない。
日常に溢れるちょっとした当たり前を丁寧にできる、そんな人たちと過ごす時間が何より素敵に感じました。
さらに、レスキューなどにおいてもその丁寧さを実感しました。
お宅にお邪魔して不要な物をレスキューする時に、
「もったいない」ではなく、「お疲れ様」「ありがとうございました」を言う。
それは、リビセンに回収してもらおうと決心をつけた人の心を否定しないように、心に寄り添えるようにする為です。
頑張っている人に「頑張れ」ではなく、「いつもお疲れ様」と言葉をかけてあげるように、リビセンという存在は人一倍繊細で、気にしぃで、周りの人が知らないところでちょっとした当たり前を丁寧にしている。
そんな心がとっても素敵で、自身が今後の人生で持ち合わせていたいものに感じました。
②ワーク=ライフという考え方
リビセンで働いている方々は、当然かもしれませんが、私たちサポーターよりも早く来て、遅く帰ります。
私は社宅に住んでいたのですが、帰宅後も作業されているスタッフの方がいらっしゃるなど、最初は大変だなと思っていました。
それをスタッフの方に尋ねたところ、リビセンでは”納得感のある仕事”というのを大事にされていると言われました。
リビセンという場所で働かれている方々は、
古材リノベーションという分野で建築をしたいから。
環境問題に関心があり、それに寄り添う仕事をしたいから。
好きな古材・古道具に関わりたいから。
など、「好き!」や「したい!」を仕事にされている方が多かったです。
だから、ワークライフバランスという言葉を持ち出して、
「リビセンの仕事は力仕事で大変だよね~」
「遅くまで働くのキツそう」
など考えてしまうのは違うんだなと。
みんな原動力は好きから来ていて、自己表現として、自分らしさとしてワークをされているのだなと思いました。
ワークライフバランスという言葉を持ち出す時、ワークという言葉の和訳は、個人的な解釈ですが「労働」であるように思います。
ですが、ワーク=ライフ(巷ではハイブリットワークライフと呼ばれるみたいですが)におけるワークとは「仕事」であり、「営み」であると思いました。
最後に
今回は、長野県諏訪にあるリビセンでの生活やそこで感じたことについてまとめさせていただきました。
特に、リビセンにいらっしゃる方々のカルチャーや考えに凄く感心すると共に、とても楽しい日々を送ることができました。
東京からも近いので、ぜひこの記事を読まれて興味が湧いた方は足を運んでみてください!
2024年の休学活動は、萩→白滝→諏訪で一旦締めくくりとなります。
今度の活動や2025年の目標に関するNoteも挙げていく予定なので、ぜひ楽しみにしていただけると幸いです。