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初めて不在者投票制度を利用した話
お久しぶりです!
2024年9月に休学をして、放浪している大学三年生のしょうごです。
今回の記事では、私が休学している際に行われた衆議院選挙で初めて不在者投票という制度を使った時の体験についてまとめていきます。
「不在者投票って何なの?」「今回不在者投票することになったんだけど…」といった方達の参考になると嬉しいです。
不在者投票に至るまで
10/8日、山口県萩のゲストハウスでゆったりと過ごしていた時にとある話が話題に挙がりました。
どうやら、「石破首相が衆議院を解散して、衆議院選挙を行うらしい。」と、
さらに詳細を見ると、公示は10/15・投開票日は10/27で行われるとのことでした。
私はこの時、残念ながら今回の衆議院選挙に投票することはできない。と諦めていました。
なぜなら、投開票日には北海道遠軽町白滝村でファームステイすることになっていたからです。
今回の衆議院選挙での投票を諦め、すっかり選挙の存在を忘れていた10月中旬。
世間では投票日が近づき、メディア報道も熱を増していったことで、私も再び衆議院選挙に関心を持ち、そういえば投票日に選挙区にいなくても投票できる制度があったなぁと思い出しました。
それが、今回記事にする「不在者投票制度」です。
不在者投票の概要
不在者投票制度とは、Wikiによると、
”不在者投票制度(ふざいしゃとうひょうせいど)とは、日本における事前投票制度の一つ。選挙または国民投票期日に投票所へ行けない人が、公示日または告示日の翌日から選挙または国民投票期日の前日までの期間に、不在者投票管理人の管理する場所および現在地で投票することができる制度である。” (Wikipedia参照)
要は、投票日の時点で、普段投票している場所にいなくても、今いる場所で投票できるよって制度です。
私は、この不在者投票制度を利用するべく、動き出し始めました。
不在者投票制度を利用してみた
準備編
まず第一に、不在者投票制度を利用するよってことを自身が住んでいる市区町村の行政に申請する必要があります。
市区町村によって申請方法はまちまちですが、私が住む東京ではマイナンバーカードを用いてオンライン申請をすることができます。(※郵送で申請する方法も存在します)
申請後は、指定の住所(現在あなたが滞在しているところ)に不在者投票用の書類が届くのを待つだけ。
そして不在者投票用の書類が届きました。
この書類には、
①投票用紙入り封筒(開封厳禁)
②不在者投票注意事項
③不在者投票用紙送付通知書
④小選挙区候補者、比例代表政党名一覧表
が入っていました。
投票当日編
10/26日、投開票日前日に不在者投票用の書類が届き、その足で白滝にある期日前投票所へ向かいました。
そして、中に入ったら職員さんが開口一番「不在者投票?」と聞いてきました。
「はい、そうです。」と答えると、
「あれ。不在者投票できるかなぁ」とざわざわ…
嫌な予感を抱えたまま待っていると、白滝の町長がやってきて一言。
「不在者投票はもうできません」
驚きのあまり聞き返しても、答えは変わらずでした。
そこから理由を尋ねると、
「不在者投票は、現在地の投票所で投票用紙を記入して、それを本来の選挙区の投票所まで郵送して、そこの投票箱に入って投票となる。そして、27日の開票までに郵送が間に合わない場合、その票は無効票になる。今から郵送しても、もう間に合わせることができない。」
それが、不在者投票はもうできませんの真相だったのです。
頑張って準備したのにそりゃないぜ~…
せめてもの抵抗として、
「選挙区が関係ない比例代表だけでも投票できませんか?」
と駄々をこねました。(すみません…)
職員の方も電話をして確認等をしてくださりましたが、やはり無理とのことで、泣く泣く投票を断念しました。
不貞腐れた気持ちで踵を返そうとすると、さらに追い打ちが
「その不在者投票用紙を持って帰る場合、自腹で返送してください」と。
どうやら不正防止の為に、不在者投票用紙を送付先へ帰す必要があるのだ。
記念に持ち帰ることもできないのか…と残念に思いながらも、
無効票として投票するか、自腹で返送するかの二択を迫られる。
当然、無効票として投票するのを選び、皆さんに頭を下げながら速やかに投票用紙に記入をして、投票を終えた。
帰っている道中、悔しさと怒りがこみあげてきて、
「住む地域によって、貴重な1票が無効票にさせられるのはおかしい!」
「アメリカだったら裁判案件だ!」と過激な思想が露わに…
怒りは置いておいて、シンプルに不在者投票制度という制度に対して、誤解や疑問が残った私は、東京都選挙管理委員会に問い合わせてみました。
選管に問い合わせてみた結果
まず第一に聞いたこととして、
「期日前に不在者投票制度を利用して、投票した1票が本当に無効票になってしまうのか?それはどうしようもないことなのか?」を尋ねました。
回答としては、
「開票日にお住まいの投票所に届かなかった分は、無効票になってしまいます。そればっかりはどうすることもできない」とのことでした。
そして次に、
「不在者投票制度の申請時点で返送が間に合わないことが分かっている場合、申請ができないようにしたりといったことはできないのか?」と尋ねた。(無駄な期待、手間、手続きを避けたい一心で、)
回答としては、
「こちらで勝手に間に合わないと判断して、申請を棄却するのは認められない。また、田舎や離島など郵送システムが場所によって特別な場合もある為、間に合うか間に合わないかを一様に判断することはできない。」とのことでした。
ぐぅ正論過ぎて、返す言葉もなく、感謝の言葉を伝えて電話を切りました。
そこで初めての不在者投票は失敗という形で幕を下ろしました。
その後も、白滝のお家のテレビで開票速報を見ながら、後悔の念を嚙みしめるほどモヤモヤが残りました。
その為、今回Noteとして書かせていただきました。
最後に
今回は、私が不在者投票という制度の理解を誤ったことで、無効票になってしまった経験を基に、皆さんが同じ失敗しない為の教訓としてNoteを書かせていただきました。
青森県では、投函ミスで不在者投票94票が無効票になるというミスがありました。今回の無効票とは理由が異なりますが、個人的には不在者投票という制度設計の見直しが求められるのではないかと思っています。
しかし、私のような初歩的なミスは有権者側の周知徹底で避けることができるものであるため、ぜひこのNoteを参考にしてもらえると嬉しいです。